ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

無駄に出来ない!

           ニリンソウの葉とツバキの花

                 ヤマツツジ


 野草の集い用に採取しておいた山野草が冷蔵庫で忘れられたままである。野菜室を独占していたので一刻も早く処分しなければ、妻の小言を聞かされる羽目になる。かと言って30人分にもなる山野草類をコンポートに直行させるのは忍びない。
 集いではほとんど料理にありつけなかったので、2日続きの天ぷらとして利用することにした。冷蔵庫で眠っていたのはヤブツバキの花、ニリンソウの葉、ヨモギ、セイタカアワダチソウだった。ニリンソウの天ぷらは初体験である。
 4種類では山菜の天ぷらとしては寂しいので、追加できるものを探しに行きたい。あいにく朝から雨が降り続いていたが、昼過ぎには晴れ間も出て来たので雨靴を履いて土手道を歩く。何度も採ったワラビが再び顔を出している。クズの蔓も伸び出してきた。それらを摘んで天ぷら材料の足しにする。それにしてもたくさんの材料を食べきれない。「無駄にしてごめんなさい」と言いながらコンポートに収めて土に還って貰う。
 モチツツジが最盛期を終えただろうか、ヤマツツジの緋紅色が目立つようになってきた。庭木としても人気があるが、山に自生する日本特産種と言うのが嬉しい。北は北海道から南は鹿児島まで分布するのでよく知られたツツジである。花色も紅色、紅紫色、白色まであるらしいがまだお目にかかったことはない。


「雨上がり 緋紅もまぶし 山躑躅」

野草料理の集い


 野草集めを一手に引き受けた天ぷら用の山野草は16種類だった。他にコシアブラのゴマ和え、ノビルの酢味噌和え、孟宗竹の若竹煮、ワラビの含め煮、セリと三つ葉のおひたしなども準備して頂いた。現地調達で間に合わす予定のサラダ用タンポポを、お借りする別荘のお庭で調達出来なかったので、レシピに彩りを添えることが出来なかったのが心残りだった。しかしクロモジ茶とヨモギ入りパンケーキは殊の外喜ばれたようである。今年はカフェ&ギャラリー『やまぼうし』オーナー夫妻がお手伝いして下さったので、鬼に金棒だった。謂わばプロの味を集まった35人が賞味できた。
 北摂地域で川柳の指導をされている先生が、天ぷらの揚げ役を引き受けて下さり、役得とばかりに初めて口にされる山野草に舌鼓を打っておられた。やまぼうしマスターと僕はひたすら揚げ役に徹していたので、揚げ加減をチェックする程度しか天ぷらも口に出来なかった。会費300円分も戴いただろうか。皆さんの満足げな笑顔だけが料理人の得た収穫だった。
 時折小雨が落ちるので、参加者には座敷で天ぷらの揚がるのを待って頂くようにした。天ぷらは倉庫の一角をお借りしてあげることにしたので、皆さんとの交流も出来なかったし、楽しそうな談笑風景もカメラに収めることが出来なかった。川柳の先生から山菜料理をお題に川柳作りを促され、集まった作品を披露されるなど盛り沢山な集いだった。
 帰宅して冷蔵庫内を確認すれば、ツバキの花とニリンソウ、セイタカアワダチソウが眠っていた。忙しさで忘れられた彼らに申し訳ない。


「春雨を 野草の苦味が 包み込み」

鎌柄(カマツカ)

              可愛いバラ科のカマツカ

              クサソテツ(コゴミ)

            クロモジ茶用ティーパック作り

               野草料理おしながき


 ウシコロシなんて恐ろしい別名を持つが、バラ科の可愛い白い小花のカマツカを散歩道で見かけるようになってきた。樹木は春の黄色い先駆けの花から、初夏の白花に移り変わっている。白い小花のガマズミ仲間と見紛うが、バラ科の5弁花なので近寄って確認すれば、先ず間違うことはないだろう。
 名前の由来は、材が硬く粘りもあり折れにくいので、鎌の柄に使ったところから「鎌柄」になった。おどろおどろしい「牛殺し」というのは、この枝で牛の鼻輪としたことによる。他にも、5月頃に白い花を傘型に咲かせるので「夏雪」なんて素晴らしい別名も併せ持つ。秋に出来る赤く熟した木の実を頂くのを楽しみにしている。ガマズミは酸っぱいが、カマツカは甘くって美味しい。どちらも果実酒に適している。
 雨天決行と決めている野草料理の集いは、あいにくの雨予報になってしまったが、最後の材料集めに歩いてきた。今日提供する天ぷらは何とか16種類を集めることが出来た。他にも煮物や和え物、野草サラダなど盛り沢山の献立を準備しているので、会費300円で料亭の味を満喫して頂けるはずである。


「鎌柄が 路傍に白き 日傘さし」

ホオジロとジャコウアゲハ

              交尾中が一番無防備

           4本の支柱に巻き付いたウマノスズクサ


 明日に予定している救援会のイベント「野草料理」が目前に迫ってきた感がする。昨年も大好評だったのだが、山菜集めなど一人に任されるやむを得ぬ事情があるので、今年は出来ないよ!と断ったつもりだった。やむを得ぬ事情とは、山を駆け回って山菜類を集める体力のない高齢者集団であるからだ。それと食べられる山野草をご存じないというのが致命的である。会議で上手く煽てられて、結局引き受ける羽目になってしまった。
 催行すれば皆さんに喜んで頂けるのは目に見えている。毎年新しい山野草を提供して、こんなものが食べられるの?と驚きの初体験をして貰う。今年は新たにフタバハギとニリンソウを食べて頂こうと天ぷらレシピに追加しておいた。ただ季節の移り変わりが早いので、タラの芽は食べる時期を逸してしまっている。辛うじてコシアブラの葉が展開したもので我慢して貰うことにする。今年はタケノコが方々から届けられるので山菜の仲間に入れる。
 近場でゲットできるだろう山野草を探し歩いていると、ホオジロが「俺も草の実を食べているのだから邪魔をするな」と言わんばかりである。もちろん邪魔をせずに驚かさずに可愛い仕草を見守る。野鳥には詳しくないがスズメ大のよく似た鳥と言うことでインプット。
 ウマノスズクサが出芽し成長してきたのに合わせて、ジャコウアゲハの乱舞を観られる時機到来である。花壇に移植したウマノスズクサもかなりの勢いで蔓を伸ばしている。今年は支柱を立ててやったので上へ上へと延びている。間もなく探し当てて卵を産みに来てくれることだろう。堤防では無防備に交尾中や産卵中のジャコウアゲハに出会える。彼らも必死で恋の季節を迎えている。今日も山菜集めに行くので邪魔にならない程度に歩きたい。


「鳥と蝶 脇目振らずに 春謳歌」

アオバトとチリモン

               左右が雄のアオバト

        たくさんのドングリが置かれているので食べ放題!

            格好いい日下部先生とシタビラメ

                チリモン探し


 山田池公園の下見中にバーダーが三脚を据えておられた。以前2~3度アオバトを訪ねた処である。もしかしたらアオバトに巡り会えるかもと足音を忍ばせて近づいた。運良く3羽がドングリを求めて舞い降りてきた瞬間だった。竹林を囲うのに孟宗竹垣を張り巡らせてあるが、そこにドングリを置いてアオバトを待つバーダー達がおられる。謂わば餌付けされている感じがするが、第三者の僕たちとしてはまたとないチャンスに巡り会えるので、お相伴にあずかることにした。
 アオバトは日本特産種の留鳥だが、北日本のアオバトは冬場には温かい地域へ移動するらしい。服部緑地公園にアオバトを訪ねたのはカモ類を観察する冬場で、まだドングリが残っている頃だったと記憶している。餌付けされない自然のアオバト観察には双眼鏡やスコープが欠かせない。遙か彼方の高木に姿を見付けたときには感動するものである。木の実を好むアオバトが、ミネラル補給のために海水を飲むらしいが、そんな光景に巡りあいたい。
 たまたま昨日の地球環境「自然学」講座は「海」に関するテーマだった。大阪湾・内湾と人との付き合いというタイトルで身近な大阪の食文化を中心に話して頂いた。水産試験場の研究員をされ、大阪府立環境農林総合研究所での数々の実践報告に耳を奪われた。講師の日下部さんはチリメンジャコの中に混ざる各種生物を探す体験を、子どもたちの環境教育に繋げたいと「チリメンモンスター探し」を普及された。略して「チリモン」と呼ばれている。出前教室をしていた頃には「チリモン探し」もしてみたいと思っていたが果たせなかった。大阪湾産のシタビラメ(あかした)が日下部先生のお勧めだったが、能勢の片田舎まで流通していないので大阪の食文化に触れることが出来ない。泉州方面にグルメで足を伸ばそうかなあ~。


「青鳩も 鴨につられて 帰るかや」