淀の河津桜
淀城の沿革を勉強中
人通りも疎らで安心して雨の花見を愉しめた
トンボのメガネ例会で淀水路のカワヅザクラを訪ねたのは確か3年前の3月初めだった。その時は下見も本番時でも少し早過ぎて、皆さんに「凄い!」と言ってもらえなかった事を思い出す。こんな素晴らしい処があるよ、との情報提供になったぐらいだった。
今年はことのほかの大寒波も押し寄せたが、相対的には暖冬だったので「河津桜が咲いているよ!」と地元から安心情報が寄せられた。年間計画で予定を組んでいるので、毎年変わる開花時期に合わないことが度々ある。でも今回は最高の状態で咲き誇っていた。
皆さんに案内を出したのはまだ緊急事態宣言発令中だったので、大事を取って「お散歩観察会」としての呼びかけにしていた。天気予報でも終日の雨と言うことで、あまり来られないだろうと予想していたが、京阪「淀」駅には初参加だという人も含めて16人もの方が集まった。かえって雨だから傘を差しながらソーシャルディスタンスも保てるし、人出も少ないのが思わぬ幸運をもたらせてくれた。
南伊豆河津から譲り受けた原木2本をもとに、ボランティアさんたちの協力で子孫を250本まで増やし、京阪地域の河津桜の新名所にされた。カワヅザクラはオオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑種で「正月桜」とも言われ、淀に移植された原木桜は12月2日に一輪咲き、年末にはいち早く咲き出したようである。昨日原木を確認すると殆ど咲き終わり、残骸だけが残っていた。その兄弟桜がいま見頃を迎えているというわけである。植栽されている桜は真っ盛りというものあるが、まだ蕾だというものまであり、クローンで増やすソメイヨシノとは違った野生種の雰囲気まで漂わせている。
「雨の日の 早咲き桜に 声も出ず」