狐の剃刀(キツネノカミソリ)
散歩途中で出逢ったキツネノカミソリ
雄しべが飛び出すオオキツネノカミソリ(参考画像)
初めてキツネノカミソリを知ったのはシニア自然大学校に接してからである。それからは季節になれば群生地を訪ね歩いた。ところが能勢に移住してからは珍しい植物でなくなってしまった。散歩途中で見かける「普通の花」に格下げ状態である。しかも本種のキツネノカミソリ以外にオオキツネノカミソリまでが観察出来る。
キツネノカミソリはヒガンバナ科で、同じようにアルカロイドのリコリンを持つ毒草だから、人々を近付けないために地獄花とか狐の松明、火事花などと呼ばれている。変わった別名ではフギソウ(不義草)というのまであり、その由来を確かめてみたくなる。葉は花を見ず、花は葉を見られないところからヒガンバナ科植物は相思花とも言われている。
本来なら毒草だから鹿も食べないはずだったのに、最近の鹿はキツネノカミソリまで食べ尽くしてしまい、同じ郡内豊能町の初谷渓谷のオオキツネノカミソリ群生地は激減してしまい、鹿よけネットを張って復活させようと取り組んでおられる。因みにオオキツネノカミソリは関東以西に分布するらしい。違いは雄しべが花弁より長く突き出ていることで見分けられる。
我が家のサギソウは3輪咲いてくれた。塗装工事も終わり火曜日には足場も撤去されるので、これからは水やりも出来るようになる。ロクのビールに負けないぐらい水分を供給してやりたい。
「緑陰に 在ってこそ映える 狐花」