ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

映画『橋のない川』

               全国水平社発起人


 今年は全国水平社創立100周年に当たる。それを記念して能勢町人権協会は7月に人権啓発パネル展を開催された。全国水平社創立大会は1922年3月3日に挙行されたと歴史に刻まれている。「人の世に熱あれ、人間に光あれ」との高らかな宣言は、日本で最初の人権宣言と言われている。
 記念行事第2弾として『橋のない川』を上映するというので観に行ってきた。住井すゑ原作本に涙した思い出があるので、今回も再び泣かされるだろうなと覚悟して鑑賞してきた。ところが青春時代にあれほど差別への憤りに突き動かされたのが、今回の映画では伝わってこない。1969年に作られた今井正作品では被差別部落での生々しいまでの実体が描かれていたので、映画館から出るときに泣き濡れた顔を人に見られたくない思いをしたものだ。ところが1992年に作られた東陽一作品では、差別の実態をさらりと流してしまっているので、住井すゑ原作の感動が伝わってこない。
 そう言えば差別解放を訴える運動体が『橋のない川』今井正作品上映阻止のキャンペーンを張っていたこともあった。それに対して作られた東陽一作品だったのかもしれない。わさび抜きのにぎりを食べてきたような、後味のすっきりしない映画だった。


「今もなお 嘘とペテンの 夏議会」

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