ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

戸惑う草花たち🌼

               イノコズチの紅葉

キュウリグサ・オオイヌノフグリ・キツネノマゴ・セイヨウタンポポ・レンゲソウ・ムラサキツメクサなどが咲いている


 今年は秋を飛ばして一気に冬に突入した!とこぼしてしていたのは9月の半ば頃だったと思う。しばらく肌寒い日が続き、曼珠沙華もびっくりして彼岸を待たずに咲き出したことは記憶に新しい。
 ところが帳尻を合わせるかのように、木枯らし1号の後、日中は20度を超す小春日和が続いている。我々にとってはこの暖かさは嬉しいのだが、既に冬準備を始めた植物たちは、季節を違えたのかと戸惑っているようだ。百花繚乱とまでは行かないものの、春の花から秋の花までが顔を覗かせている。先日の武庫川ハイキング途中の広場でもホトケノザが群生状態で咲いていた。
 今朝はまだ雨が残っているが、天気予報では間もなく上がるはずである。地元小学校の1年生41人と歌垣山に登る予定になっている。子どもより早く息が上がってしまえば、案内役のロクとして立つ瀬がないので、足慣らしのつもり三草山の麓を歩いてきた。その道中で戸惑う草花たちに出会ってきたと言うわけである。もしかしたらコロナで自粛していた植物たちが、もう出ても大丈夫かな?と顔を覗かせたのかも知れない。


「野の花が 冬を知らずに 顔を出し」

能勢点描🔍

                稔らなかった稲


 スマホの歩行履歴を確認すると1,000歩に満たない日が出てくる。1万歩を超えているのが週に2~3回という有様だ。手帳を見れば殆ど埋まってきたのに、歩きが少ないと言うことは車に頼ったりした所為だろう。脚は第2の心臓とも言われている。別に1日1万歩などの課題を課すことなく、生活習慣として歩きを基本にしたい。
 歩きが少なくなっているのは、地域のスーパーへ買い物に行く機会が減った所為かもしれない。そのスーパーは散歩途中のトイレ休憩にもってこいの場所に位置する。だから用事がなくとも立ち寄ることにしている。謂わばパブロフの犬感覚である。珍しい鮮魚が並んでいないかを確認するのも常である。トイレの借り賃として食パンだけでも買って帰るのが仁義と心得ている。コンビニのトイレをお借りした時にガムを買う習慣と同じだ。
 さて散歩途中では赤トンボが冬になったのを知ってか知らずか羽根を休めている。哲学者然としたアオサギが岩場で獲物を狙っている。冬眠を迎えるカラスヘビが脱皮中だった。それを狙っているヤマカガシもいたが、人の気配で捕食までには至らなかった。蛇が蛇を食べるのは以前に紹介したので、今回も観られるのかと期待したのだが。
 今年の異常気象が影響したのか稔らない稲田もあった。昔なら飢饉状況である。田んぼの脇では刈り取られたワルナスの実が転がっている。以前リースに使ったが余りお勧めできない臭いを持っている。ワルナスだけは交友録から外している。


「生き物が 冬が来たのを 知らぬげに」

松葉蘭(マツバラン)

             崖に自生するマツバラン

              アオヤギバナの花殻

             アオヤギバナ(参考画像)

             ケイリュウタチツボスミレ

            アケボノシュスラン(参考画像)


 武庫川観察会の主目的は貴重植物との再会だった。昨年訪れたのが10月初旬だったので、目指す植物の全ては無理だろうとは思っていた。今回も岩場に慣れているメンバー数人が、崖を下って河原まで降り、アオヤギバナの黄花を探したが見つからなかった。辛うじて花殻を残すのみだった。アケボノシュスランは盗掘されたのか、姿形も確認できなかった。せめてツメレンゲぐらいは咲いているだろうと期待したが、僅かに痕跡を残すだけだった。常緑ザクラのリンボクは今年は余り咲かなかったようである。
 辛うじて観察出来たのが常緑シダのマツバランである。人目に付かないので盗掘されることもなく残っていてくれた。今でこそ自生種は貴重だが、江戸時代には好んで鉢植えなどにされていたようで、典型的な古典園芸植物と言われている。仲間の説明では、垂れ下がる様子が蘭に似ているから名付けられたらしい。胞子嚢が平たい球茎というのが、花や実を連想させてくれるから好まれたのかも知れない。
 岩の隙間に生えるケイリュウタチツボスミレを教えてもらえたのが、ロク的には今回の観察会での収穫だったかな。増水時に水没しても生きながらえるスミレの逞しさを、花の季節に確認してみたいものだ。


「小春日は 花はなくとも 吹く風に」

白椨(シロダモ)


 サークル「トンボのメガネ」例会としてお馴染みの武庫川渓谷ハイキングに行ってきた。朝こそ冷え込みがあるが、日中は気温も上がり、やっと秋らしさを感じられるハイキング日和になった。19人の参加者も足止めから解放されて、活き活きした感じで観察を楽しんでおられた。コースに精通されておられる方に貴重植物などを案内して頂いたが、時機を失したのか花柄が残るだけだったり、姿すら確認できなかったものもあった。幾つもあるトンネルで「怖い!」と言って、腕に縋ってくる初々しい淑女は、残念ながらサークルメンバーにはおらない。コウモリはいないのかな?などと何時も興味は自然に向けられている。そんな女性メンバーたちだが、ヤマノイモ科のカエデドコロの紹介をした際に「こちらはカエデドコロで、皆さん方は綺麗どころ!」とのリップサービスも忘れない。
 貴重植物には余りお目にかかれなかったが、このコースは植生が豊かなので、目に停まる植物の紹介に暇がない。昨年紹介したアオツヅラフジの種の特徴を覚えておられた仲間が、その説明を先生役になり紹介してくれる。山椒4兄弟の一つフユザンショがたくさん自生しているので、実を味わい唇が痺れるほどの刺激を経験して貰う。実を付けだしたフユイチゴを啄んだり、今回も五感を使っての観察会となった。
 クスノキ科シロダモが花の季節を迎えた。1年経って結実した実と同時に観察出来ると言う願ってもない植物である。クスノキと同じで三行脈がよく目立ち、葉裏が白いのが特徴だから、よく似たヤブニッケイと区別できる。
 岡山県ではシロダモの種から油を抽出してロウソクを作っているらしい。ハゼの木やナンキンハゼがロウソク原料だと思っていたが、ところ変わればなんとやら。
 残念だったのはコース最後にあるお店が休業で立ち寄れなかったことである。10月31日から休肝モードに入っているロクとしては、内心やれやれという気もしたが。


「トンネルを 抜ければ直ぐに 冬兆し」

「寅」第1弾完成!

            勢揃いした30体の「寅」と見本

            たわわに実を付けたクロガネモチ


 10月中には作り上げたいと思っていた来年の干支「寅」をやっと作り上げた。毎年材料としては100個ぐらい用意してきたが、昨年からはコロナの関係で完成品を所望されることがある。安易に「30個お願いします」と依頼されても、作る側の拘りもあるので易々とは揃わない。今回も黒竹を使った工作を考えた。細かい作業なので肩が凝る。作り上げるまでに何日費やしたことか。三世代交流茶話会で干支工作の提案をしたのが僕だから、二つ返事で了解したものの、大変だったことをブログで愚痴っておく。あとの2ヵ所はキットで揃える分と、マニュアルを渡して、参加者に作って貰うサークルが残っている。マニュアルを作らなければならないが、肩の凝る仕事からはしばらく解放される。
 モチノキ科のクロガネモチが赤い実を付けて鳥たちを待っている。子どもたちを山に案内する日が近づいてきたが、今回のテーマはモチノキ科に絞ろうかなと密かに思っている。毎年対象が1年生だから、秋探しで良いと思うのだが、何か印象に残る話を提供したい。ところが歌垣山コース内にクロガネモチが自生していたかな?と心配になってくる。実の数こそ少ないが同じモチノキ科のソヨゴで代用するか。今年もロクさんフアンが増えて、孫が41人も出来ることになりそうだ。


「赤き実も 冬ざれならば こそ映えて」