ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

最後の鷺草(サギソウ)

               クワガタ君の訪問


 一泊の小旅行に出掛ける朝、みんなに遅れて最後まで花を咲かせなかったひ弱なサギソウが、やっと蕾を膨らませていた。たぶん帰宅する頃には咲いてくれるだろうと期待しての旅立ちだった。最後の一輪になる。初めの一輪の開花時にはどれだけ咲いてくれるか期待したものだが、最後の一輪にはまた違った感慨がある。惜別と言うよりも、来年はもっと咲かせてみせるぞ!との抱負など入り交じった思い入れである。
 ジャコウアゲハの観察も終わり、さて次なる目標はなどと思いを巡らしていたら、室内に思わぬ闖入者が入ってきた。何処から紛れ込んできたのか判らないが元気なクワガタである。種類までは同定出来なかった。朝立ちの時に子どもたちに渡してやろう、とミニトマトの側に置いてやったが、いつの間にか姿を消してしまった。窓を開け放つわけには行かないので、早く見つけ出して外に放ってやらなければ餓死してしまう。今日はクワガタ探しから始めなければならない。
 アマガエルも隙を狙って侵入してくる。妻が悲鳴を上げるので、蛙だけは直ぐに外へ放り出すことにしている。でも考えてみたら、豊かな自然に囲まれて生活できている幸せに感謝したいものである。


「かくれんぼ 何処におわすか クワガタ君」

温泉地今昔

     延暦寺高層円仁法師発見をされる白鷺の湯の由来があるのだが~


 知り合いの方にゆかりある温泉を紹介して頂いたのは、半年ほど前だった。今までは伊根町の民宿を20年にわたり定宿として利用していたが、経営者の事情で泊まり客を受け入れる体力がなくなり、仕出しだけで食いつないでおられるようだ。信州でも懇意にしていたペンションのオーナーが、高齢化で食事提供なしの素泊まりだけの対応になってしまった。そんな事情もあり、知人のつてで予約を入れたのは岡山県美作市の湯郷温泉だった。
 ところがコロナ変異株が全国的に蔓延することになってしまった。自粛を要請されているが、観光業は飲食店よりも痛手が深い。宿に連絡するとキャンセルが相次いでいると仰る。一応キャンセルもやむなきかと思ったが、窮状を聞けば応援したくなるのが人情である。
 高速バスで美作インターまで行き、宿の送迎車で迎えに来て頂いた。想像していたより立派な宿である。ところがフロントを含め閑散とした雰囲気である。もしかして泊まり客は我々だけではと思ってしまう。後で確認できたのは2組だけだった。応援するつもりが、かえって宿に負担をかけてしまったのではないだろうか。
 夜の温泉街を歩いてみたかったが、お酒が過ぎて早々眠りについてしまった。翌日観光案内マップを参考に歩いてみたが、殆ど街は死んでいる感じがした。社員旅行や団体旅行が無くなり、それに追い打ちをかけるようなコロナ禍が温泉街そのものまで壊してしまった気がする。カラクリ時計だけでは人を集めることは出来ないだろうなあ~。


「温泉街 秋風背負い 爺婆の」

三時の貴公子(予約投稿)

             3時過ぎに開花の様子を確認

              慌てん坊のヒガンバナ


 ハゼランをSUMさんが画像アップされ、つづいて赤とんぼさんも紹介された。花期としてはまだしばらく咲いてくれるが、いつでも観られる花ではない。午後の3時頃にならないと開花してくれないところから「三時の貴公子」と呼ばれるようになった。
 漢字表記すると「爆蘭」になる。蘭の字を充てているが、ラン科ではなくスベリヒユ科の植物である。熱帯アメリカ原産で明治の初期に観賞用として渡来してきたが、繁殖力旺盛なために野生化したものを道端で見かける。「三時草」以外にも「花火草」という別名を持つ。まさに線香花火が爆ぜたような感じである。若い葉っぱや茎は食用になるらしいが、まだ試したことはない。スベリヒユが食用になるのだから、同じ科としてのハゼランも食べることが出来るのだろう。
 今年は異常気象の所為なのか、植物たちも花を咲かす時期を違えているようである。ひと月近くも早くに花を咲かせる慌て者に出会った。誰あろうヒガンバナである。証拠写真の画像紹介にとどめておくが、彼岸まで待てないフライング彼岸花である。
(予約していた小旅行に出掛けるので、30日分は予約投稿してアップしておく。皆さんのブログは帰宅してからの楽しみとしたい😃)


「午後三時 残る暑さに 花求め」

淡い露草(ツユクサ)

           普通のツユクサと混在して咲いている

               白花種(参考画像)

           6月から咲き始めたツユクサ(参考画像)

            お世話になっている植物図鑑たち


 10日ほど前にツユクサの画像をアップしたばかりだが、散歩に出掛ける時に色違いのツユクサを見付けた。しかも家の下の法面に群生状態で咲いていたのに気がつかなかった。散歩から帰り、再び綺麗な写真として収めて置きたいと覗きに行くと、既に花を閉じた後だったのでその思いは果たせなかった。一年草だから来年も咲いてくれるかは不確かだ。仕方なく今朝撮りに出たが、淡い色の花は巧くピントが合ってくれない。以前に白花を見付けて小躍りしたことがある。今回は手の届くところで、しかも群生状態の水色である。こんな淡い色では染料に向かないのでは。
 ツユクサは染料以外に薬草として利用したり、食用になることは以前に紹介した。万葉の時代から人々に愛でられてきたので、別名もたくさんある。古名としての「月草」「鴨頭草(つきくさ)」などは名前の由来が思い浮かばない。どちらかと言えば花姿はミッキーマウスに似ているのだが。更に判らないのが「縹草(はなだぐさ)」。ツユクサを「蛍草」というのは蛍を飼う時に虫かごに敷き詰めたようである。「藍花」「青花」は花を使って布染めにしたから。「帽子花」というのは花が開く前の苞の形から想像できる。絵心があれば描いてみたいツユクサなのだが。


「露シャワー 浴びた月草 昼に閉じ」

寝かせてくれない本

             とりあえず6冊借りておいた

              図書室玄関朝顔朝顔

                我が家の星朝顔


 緊急事態宣言発出と言うことで、今回も図書室が閉鎖されるだろうと、「親鸞」を読み終えていない内から、予備に浅田次郎の「一刀斎夢録」上・下を借りておいた。浅田次郎はジャンルを問わず読んできたものだが、読書家でもある彼は次第に難解な言葉を多用するようになり、読者を選ぶような作風に替わってきた感じがする。ロクの性格としては、一旦ページを繰ると最後まで読まないと気が済まないので、のつこつしながら読み進む。睡眠導入剤としては役立ったが、おかげで上・下を読み終えるのに2週間も掛かってしまった。
 今回は図書室もクローズされていなかったので、人づてに面白い本だと聞いていた高田 郁の「あきない世傳 金と銀」を借りたいと書棚を探した。高田 郁の「みをつくし料理帖」全10巻も人気を博したが、商いをテーマに繰り広げられる商家の歴史が、近代史の一端を覗かせてくれることだろう。まだ1巻の導入部にさしかかったところだが、話の展開からなかなか寝付かせてくれない本だとの予感がしている。高田 郁は半年に1巻のペースで文庫版として書き下ろしているが、既に15巻まで書き進めている。書棚を確認すると10冊しか並んでいない。一月もすれば読み終わってしまうので、あとの5冊を購入するように頼んでおいたが、どうやら寄贈本らしい。寄贈される方に「続きもお願いします」と伝えて、と厚かましいお願いをして帰った。


「熱帯夜 どこ吹く風の 本見付け」