ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

平群桃源郷


 住民には寝耳に水のメガソーラー問題が降って湧いた平群(へぐり)を訪問してきた。既に工事が始まり、環境破壊が心配される周辺住民たちは工事差し止めの訴えをおこし、当初1000人規模の原告団を目指しておられたが、半月で目標を超え、今や1500人までに膨らんでいる。トンボのメガネ例会として取り組んだ平群桃源郷だったが、今回は物見遊山的な訪問ではなく、自然環境を守らなければという連帯の気持ちを込めた表敬訪問だった。
 平群駅前からコミュニティバスが運行されているが、我がサークルは地域住民の足を独占してはならないと、バスと歩きグループに分れて桃源郷を目指した。バス内の密を避けたいという思惑もあった。サークルメンバーが平群で活動されているので、彼の案内で最高の桃源郷巡りを愉しませて頂けた。彼等の活動拠点とされている「かちかち山」でメガソーラー計画の概要など報告して頂き、19人の参加者の心に自然保護活動の大切さが充分届いたか?までは確認できなかったが有意義なひとときだった。
 帰りに平群の皆さんが育てられている、生け花用の啓翁桜の枝をお土産として戴いて帰った。一昨年頂いたケイオウザクラが植木鉢に根付き、今年も花を咲かせる準備をしている。その桜を観て更に平群への連帯感が生まれことだろう。


「桃源郷 悲喜こもごもの 桜かな」

梅桃(ユスラウメ)


 地球環境「自然学」講座としては、年間の受講料を取っているので年度末までにはそれに見合う講座を提供しなければならない。スタッフも試行錯誤しながらリモート講座ということで対応してくれている。先週も終日の缶詰講座で参ったと紹介したが、カリキュラム消化のために平日にも終日のリモート講座が組まれた。前回と同じ感触だったが、実戦経験に基づく話はそれなりの方向性を与えてくれた。大学教授の話は難しいのが難点だが、難しく話さなければ権威が保てないと思っているいるのだろう。神戸大学大学院 農学研究所特命准教授 清水夏樹 先生の話は具体的で分かり易かった。午後からのふるさと創生の実践報告も示唆に富む話で参考になった。でもリモート講座はいただけない!
 教室の近くに小さな公園があるので、そこでお昼休みをしたが垣根用としてバラ科の植物が植栽されている。仲間が調べてくれたところユスラウメだろうということが判った。中国原産で江戸時代に渡来してきたらしい。可愛い実ができるので摘まんで食べてみたこともある。果実酒にすれば滋養強壮、疲労回復、低血圧、不眠症などの薬効がある。さしずめロクは滋養強壮があれば良いかと助平爺さんを演じている。


「ユスラウメ 黄色い蕾が うっふん♪」

黐躑躅(モチツツジ)蕾

             毛で覆われた蕾(参考画像)

             早く咲いてくれ(参考画像)

             龍河渓谷と通行止め吊り橋


 モチツツジを漢字表記すると読めても書けない部類の代表格だろう。お馴染みの薔薇も書けない。「黐」はモチノキの「鳥もち」の意味合いで、花柄を触ると粘りがあるところから使われている。モチツツジの花期は4~6月頃までだが、狂い咲きするので冬場にも山で見かけることが度々ある。日本原産種で本州静岡以西~四国まで分布している。別名でイワツツジとも呼ばれる。半落葉性の低木で、春の葉と夏から秋の葉が違う特徴を持っているので、粘りとともに確認して貰う、観察会向け植物としてうってつけである。
 以前、展葉調査をしていた頃は冬芽観察で蕾観察もしたことがあるので懐かしい。花芽は越冬葉に包まれ、びっしりと毛もはえて保護されている。紅紫色の花色が好まれて「花車」という園芸品種が作られ庭木や生け垣に使われている。平安時代から好まれて植栽されてきた古典派園芸種でもある。
 救援会の春の行事として好評だったので「野草料理」を楽しむ会の場所探しに、役員を案内してきた。ロケーションは渓谷沿いだから抜群なのだが、トイレもなく水も確保できない。自然の景観だけを楽しんで貰うという場所に決めてきた。準備するロクが大変!


「蕾でも 春が来たよと 告げている」

花の季節到来🌸

        タチツボスミレとショカッサイ(オオアラセイトウ)

          国際婦人デーにアップしたかったミモザ


 近畿では京都がいち早く標準木の7輪が開いたので開花宣言をした。大阪はつぼみの膨らみ状況から明後日になるだろうとの予報が出ている。桜といえば一斉に花開くソメイヨシノをさしている。最近は早咲きで人気の河津桜の植栽も盛んで、いたる処で見かけるようになってきた。春を待ち焦がれる古来から日本人に受継がれた願望だったのだろう。
 摂津峡の桜ひろばには名前まで確認していないが、改良種のサクラが青空に映えている。エドヒガン系のシダレザクラも7分咲ぐらいで見頃を迎えている。植栽されたソメイヨシノが咲き出せば花見客がたくさん押し寄せることだろう。コロナ禍で花見宴会が自粛されているのは、桜たちにすれば有り難いことだろう。樹木は太陽光を求めて精一杯枝を張っているのだが、それ(枝)と同じぐらいの範囲に根を張り幹を支えている。そんな根元にシートを敷かれてその上で宴会されたら堪ったものではない。
 まだ霜が降りる日もあるが、野の花も春光を求めて次々と咲き出してきた。少し前にカンサイタンポポの開花を紹介したが、山道ではタチツボスミレも見かけるようになってきた。諸葛孔明ゆかりショカッサイの薄紫も風に揺らいでいる。この植物名はオオアラセイトウと言うのだが、なかなか覚えられないので別名のショカッサイで通している。ハナダイコンとも呼ばれている。中国原産で食用として栽培されていたが、日本には観賞用として渡来してきたのが野に逃げ出して拡がりつつある。


「寄りすがる しだれ桜の 頼りなさ」

芥川山城跡(三好山)

                スズシロソウ


 別に山城巡りが本来の目的ではなかったのだが、たまたまコース内にコバノミツバツツジの自生地があると言うことで、4月のサークル例会下見で地元にお住まいの方に案内をお願いした。城跡は芥川という天然の要害に囲まれた三好山(182.69m)に築城されていた。信長以前の天下人として歴史に名を残す戦国大名三好長慶が畿内支配の拠点にしていた山城である。
 数年前に芥川側から登ったことがあるが、今回は大手筋に通じる塚脇ルートから登り、下りは上の口ルートを採り、摂津峡散策も楽しみながら、コバノミツバツツジ群生地まで歩くというコースを確認してきた。起点・終点のJR「高槻駅」周辺には打ち上げ場所がなかったので、以前は皆さんに阪急「高槻市駅」まで足を伸ばして貰っていた。それがJR駅近くに大衆食堂がオープンしたので、バスを下車したら直ぐに反省会が出来ると言うのが、何よりの下見の成果だった。
 摂津峡では珍しいスズシロソウに出合える。多年草だから毎年同じ場所に咲く。春の七草で謳われているスズシロは大根のことなので混同しないように。山渓ハンディ図鑑「山に咲く花」にメモ書きしたのを確認すると、前回も3月15日に観察していたことが記録されている。アブラナ科の4弁花でハクサンハタザオの背丈を短くした感じの花姿である。分布は近畿地方以西で、谷沿いの岩陰などに楚々として咲いているのが、何ともすがすがしい佇まいである。


「渓あいの 小花揺らして 春の風」