ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

三草山~悪霞~

          トチノキの冬芽が膨らみ輝いている

               頂上まであと一息

              ベールで覆われた眺望

               下山道から振り返る

             春黄金(サンシュウ)の蕾


 気温が上がりだしたので、じっとしておられずに近くの三草山に行くことにした。急な思いつきだからおにぎり一つを携えて歩き出す。家から三草山まで往復して5時間コースで、約2万歩になる。その日の体調により5時間で帰宅出来たり、花など咲き出しているともう少し時間が掛かったりする。日曜日というのに4組のハイカーにしか出会わなかった。
 何時も散歩や買い物の時にはマスクをして出るのだが、山道では息苦しくなるので外して歩くことになる。頻りにくしゃみと水ばなが出る。そう言えば今年は既にスギ花粉飛散のピークを迎えている。そこへもってきて黄砂とPM2.5まで連れもって来たことになる。「春がすみ」などと喜んでおられない三重苦がやって来たのだ。しばらく花粉症など忘れていたが、複合汚染としての「悪霞」には体が対応しきれない。
 野辺にはヨモギが芽を出し、トチノキの冬芽も膨らみ光を浴びて輝いている。「春黄金」と言われるサンシュユも開花直前である。春でっせ~😃


「悪霊も 隠して欲しき 春がすみ」

関西蒲公英(カンサイタンポポ)

           総苞片が反り返らない在来種タンポポ

             自然が提供してくれる紋様


 今やセイヨウタンポポが日本中に蔓延り季節感を奪ってしまった。冬でも地面にへばりついて咲いているのを確認できる。在来種のタンポポは20種ほどあるらしいが、次第に貴重種になりつつある。大きく分けて北海道・本州北部に自生するエゾタンポポ、関東地方のカントウタンポポ、関東以西で見かけるシロバナタンポポ、九州ではツクシタンポポ、そして近畿圏ではカンサイタンポポが分布している。
 そのカンサイタンポポも都市化と温暖化のせいで、都市部では見かけなくなり、環境指標植物の部類になりつつある。セイヨウタンポポとの混雑種もあると言うから素直に喜べないが、我が能勢ではカンサイタンポポが春の訪れを告げてくれる。
 タンポポの効用についてはこのブログでも度々紹介しているので省略するが、薬用・食用に優れているので今年も山菜料理に利用したい。長い根っ子を掘り出すのは大変だが、根を粉末にしてタンポポ・コーヒーを味わってみたいものだと密かに思っている。
 昨日から春の陽気になるとの予報だったが、風が強く体感的にはあまり春を感じられなかった。流れに目を移すと下流から上流に向かって波の紋が移動している。砂丘や雪原などで見かける風紋に似た模様が上流を目指している。強風が流れに逆らって作り出す紋様だった。そう言えば春一番になった地域もあったようだ。


「春一番 流れにアート 描いて去り」

マイクロプラスチック汚染

           捨てられた漁網に絡まるウミガメ

          餌と間違い食べてしまうプラスチックゴミ

      技術はあるのだが下水使用料との兼ね合いで妥協放流されている

           お口直しにアオモジの花でもどうぞ


 地球環境「自然学」講座も年度内に休校中の講座を終えてしまわないと、年間20回のカリキュラムを消化できない。3月にはリモートでの6講座が設定され、5講座目が昨日の「琵琶湖・大阪湾における マイクロプラスチック汚染の現況」という演題で、京都大学 大学院地球環境学堂 准教授 田中 周平先生の研究発表であった。
 氏の研究は注目されているマイクロプラスチック汚染を更に掘り下げて、ナノメートルの世界まで探求され、如何にプラスチック汚染が進んでいるかと言う “目から鱗” の講演内容だった。因みにマイクロメートルとは1mmの1000分の1で、ナノメートルはさらにその1000分の1と言う単位である。(ナノメートル=1mm/1000000)
 研究結果をあまり公にして欲しくないという省庁などの要望もある中で、コツコツと汚染の実態解明に取り組まれている。汚染魚に鮎だけは加えないで欲しいという地元漁協の訴えも理解できるほど深刻な状況下にある。
 ペットボトルやレジ袋がマイクロプラスチック汚染の元凶のように捉えられているが、化粧品や毎日の洗濯で化繊衣類などからナノプラスチックが湯水の如く放出されている。不織布のマスクがプラスチック汚染を加速させている。それらがミジンコなどの体内に入り、食物連鎖の末人間の体内に戻る。何も食べられなくなるから「まあ良いか」と諦めるが、孫の世帯に汚染された地球をバトンタッチしたくない。


「盾とする マスクも矛に なる時代」

お散歩観察会🔎

          仲間がトロッコ思考についてのレクチャー

                 旗弁探し

            ジョウビタキは♂♀観察出来た

                 ミコアイサ


 サークル「トンボのメガネ」例会日だったが、緊急事態宣言発令中なので例会としては中止する旨を皆さんに発信した。ただし散歩気分で現地を訪問するので、コロナに対して自己防衛出来る方は来られても案内しますと伝えておいた。皆さんステイホームでうずうずされていたのか、通常例会よりも多い20人もの参加者だった。
 行き先は身近な服部緑地公園での観梅と水鳥観察がテーマである。この公園にはアオバトが来てくれるので、もしかしたらと以前に観察した処を訪ねてみた。来ていたらバーダーさんが望遠カメラを構えておられるのだが誰もいない。あの高い樹のてっぺん辺りにいたのですよと紹介していたら、仲間が「いるいる!」と探してくれた。双眼鏡で確認するとアオバトのオスらしい。しばらく覗いていたら4羽も集まってくれた。「今日の観察会はこれで充分満足出来たので解散します」との冗談も飛び出す。
 足下で見られる水鳥はバン・オオバン・ヒドリガモ・オナガガモ・カワウぐらいで、離れたところでマガモも確認できた。場所を変えた池ではキンクロハジロ・ホシハジロ・カイツブリがいたが、ハシビロガモやカンムリカツブリには出合えなかった。
 梅林では早咲きの「冬至」や緑萼系のウメと「八重冬梅」が見頃を迎えている。観梅というより観察会らしく「旗弁」探しをして貰った。
 お住まいの近くの池にミコアイサが来ているという方が参加してくれたので、希望者8人がオプションと言う形で案内して頂いた。オシドリのように茂みに隠れず、水面を優雅に泳いでいる2ペアーが確認できた。天気も回復して陽射しがあるので、白黒のパンダ模様が鮮やかである。しばらく観察していたら別の群れが出て来た。若いオスなのか絶えず喧嘩しているのを観ていて飽きない。切りがないので引き上げたが、秘密のミコアイサ観察池を紹介して頂けたのが思わぬ収穫だった。仲間の拡がりに感謝!


「一夜明け 嘘だとばかり 水温み」

梅林と霜柱

                霜柱を手の上に

                中山観音奥ノ院

          楽ちんコース


 緩やかコースを歩く「3木会」行き先は何度も訪れている中山コースである。今回は早咲き梅を観賞しようと境内にある梅林に寄り道した。大阪城当りの梅林では既に見頃を迎えているというが、さすが宝塚近くまで北上するとまだ蕾堅しと言う状況で、全体的には咲き始め(1部咲き)という状況だった。ここの梅林は、早咲きから遅咲きまで植栽されているので、永らく梅を愉しめるようになっている。
 タイトルに「梅林と霜柱」としたが「春と冬」にした方が良かったのかも知れない。それも隣り合わせではなく「同居」状態である。能勢町内の温度表示電光掲示板では-6℃になっていたらしい。帰り道で確認しても4℃という真冬日だった。
 一昨日に経験した強風も収まり、陽射しのある山道ではぽかぽか陽気で、防寒着なしで歩くことが出来た。ところが地面は凍結状態で霜柱も溶け出す気配がない。4センチぐらいの霜柱があちらこちらで茸の集団のように伸びている。長いのでは7センチぐらいあっただろうか。地中の水分が毛細管現象で地上に細い氷の柱として出てくる「霜柱」は世界に類を見ない日本の特異現象らしい。あと何年続いてくれることやら。
 妻は踏み潰してサクサクした音と感触を楽しんでいたようだが、ロクとしては自然が作り出したアート作品だとばかりに、霜柱を避けながら山道を歩いた。春と冬同居の山歩きで気分もすっきり!


「ぽかぽかと サクサク同居 春隣」