ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

ハグロトンボとチョッキリムシ


 ハグロトンボは神様の使いとして昔から大切に扱われてきた。彼らの活動期間が真夏だと言うことにも関係する。ちょうどお盆の頃なので、先祖がトンボに姿を変えて帰ってきたと言い伝えられている。ハグロトンボが止まっている様子が合掌しているように見えるとも言われている。また田んぼの虫たちを食べてくれるところから「神様トンボ」として崇められている。戦国武将にも「勝ち虫」として象徴化された歴史も持つ。そんなありがたいハグロトンボの交尾をしっかり観察する。彼らは子孫を残すために必死で、近づいても逃げないのを幸いに写真に収めることが出来た。神様の使いも愛の営みをするのだ。
 散歩道にコナラの枝先がたくさん落ちている。どれもが同じように葉を2~3枚付けた状態で地面に落ちている。そこにはまだ熟れていない青いドングリも付いている。つぶさに観察すると殻斗のあたりに小さな穴が空いている。犯人はゾウムシの仲間、ハイイロチョッキリらしい。ドングリに穴を開けてそこ中に卵を産み付ける。枝先を落とすのは植物の防御機能から逃れるためである。以前に紹介したクロウリハムシが葉に溝を彫り、防御物質を避ける戦略を持つのと同じだろう。
 家の近くで自然の営みを観察出来る贅沢は何物にも代えがたいが、公共交通機関という足がなく、鎖国状態におかれるのが一番つらい。


「ウクライナ 羽黒蜻蛉も 合掌し」

秋の野芥子(アキノノゲシ)

           アキノノゲシ・オモダカ・ノアズキ

           最近の読書傾向


 僕が死んだらこの花を棺に入れて!と妻に言うほど好きなアキノノゲシが咲き出してきた。野生菊ではヨメナ以上に心惹かれる。花期は9月から11月というからその時期を選んで旅立たなければならない。妻に先立たれたらその想いもかなえられない。いずれにしても連れ合いよりも一足先に虹の橋を渡りたいというのは、誰しもが願うことだろう。
 アキノノゲシは春に咲くノゲシと区別するためにつけられた名前である。他にオニノゲシというのもある。花は舌状花(花びら)のみで構成され筒状花を持たない。タンポポ観察時には舌状花の数を数えたものだが、こちらは数えるほどもなく概ね30枚ぐらいである。淡黄色の花が風にそよぐ姿が何とも言えず、何故か夢二の世界を彷彿させてくれる。しかし、大型で1メートル以上になりたくさんの花をつけ出すと、そんな雰囲気はなくなってしまう。1~2輪が水辺で咲いているのが何とも言えない。
 ヨメナと同じように春の若芽、若葉は山菜として利用されるが、まだ食べたことはない。先日大和クワイの画像を紹介したが、それを小型にしたようなオモダカが田んぼの際に咲いている。北摂あたりでは吹田クワイが有名だが、オモダカはその原種だとも言われている。マメ科のノアズキの花も目立つようになってきた。秋は着実に進み食欲と、夜長が読書環境を作ってくれる。


「田んぼ道 微風に揺らぐ 黄野菊」

虫にも好かれるヒルガオ

           虫に囓られたヒルガオと萎んだヒルガオ


 散歩道でよく見かけるお馴染みのヒルガオだから、何時もはスルーしていた。近寄ってみると、虫に囓られたのか小さな穴が空いている。蓼食う虫も好き好きといわれるが、ヒルガオの花を食べる虫って誰だろう。探してみたが見つけることが出来なかった。
 色々と食べられる野草・山菜などを食してきたがヒルガオには手をつけていないはずだ。以前にブログに載せた時には、虫刺されの応急手当に葉っぱの汁を塗れば良いなどと、薬効を紹介した記憶が残っている。虫刺され、切り傷以外にも利尿、疲労回復、糖尿病などの薬効があり、さらに強壮強精作用まであるらしい。手持ちの「山菜ガイド」では若葉、若茎、花が食用になり、特に花の天ぷらは美味しいらしい。多年草で繁茂するので遠慮なく花を採取できる。近々試してみたい。ブログを書きながら早速、夕餉の献立に加えてみようかなと思っている。花の天ぷら以外にサラダの一品も加えて良いかなと、まだ朝食前なのに夕飯の献立まで気にする食いしん坊ロクである。
 大きな鯖を先日調達出来たのでしめ鯖を作っておいた。とても2人で食べきれる量ではない。残りを昆布締めしておいたので、秋らしくなってきた今夜は天ぷらと併せて日本酒が進みそうである。


「昼顔の ラッパが食べてと 声に出し」

アイヌの女性

           楢木さんの作品

     強い雑草たち コマツナギ、タカサブロウ、マルバルコウソウ


 地球環境『自然学』講座日で、講師は樺太アイヌ協会副会長の楢木 貴美子さんだった。壇上に民族衣装で登場された彼女は小柄な可愛いおばあちゃん先生だった。
 太平洋戦争末期に樺太から強制移住された母の歴史から始まり、民族差別を受け学校にも行けなかった少女時代を振り返りながら、アイヌの歴史を訥々と語っておられた。そんな彼女は北大構内と付属植物園のツアーガイド、樺太アイヌ料理講師、アイヌ協会工芸師など多方面で活躍されておられる。重たい話はさらりとながし、アイヌに伝わる有用植物などたっぷりの画像で紹介された。自然派の講座生たちはホッとしたことだろう。来月北海道への現地ツアーが予定されているが、日程が合わず申し込みできなかった。たぶん彼女提供の樺太料理も供されるはずだから、返す返すも残念である。
 3時間の講座でアイヌを知ったことにはならないが、「アイヌ」という言葉が「人間」と同義語だと知っただけで、ロクの心は揺さぶられた。それにしても人間は誰かを差別しなければ生きて行けないのだろうか。民族差別は言うに及ばず、ありとあらゆる差別が現存する社会を観るにつけ、単なる権力者の支配策だと割り切れないものを感じる。


「そぞろ寒 北の国から 教室に」

葛城古道

                 ロク地蔵?

                耳成山と香具山

                大和クワイ畑

           5年前の葛城古道ヒガンバナ(参考画像)


 サークルで毎年欠かさず訪ね歩いているのは春の桜たち、初夏の笹百合、秋の彼岸花ぐらいだろうか。今年もヒガンバナを訪ねる予定にしているが、毎年9月の第3金曜日がお彼岸より早過ぎて、殆ど咲いていないということが度々あった。今年は19日だから期待が持てそうである。年間計画での訪問先は葛城古道と決めてある。
 昨日はアクセスと時間配分などを調べるためにルートトレースをしてきた。遠路はるばると葛城古道まで足を伸ばしてきたので、火曜日に続けての遠出になった。この古道は他のサークルで案内して頂いたことがあり、ヒガンバナが田んぼの周りを赤く縁取っている風景は今でも忘れられない。その感動をトンボのメガネのメンバーに味わってもらいたい。路線バスとコミュニティバスの本数が少ないので、スタートとゴール地点の検討もしなければならない。近鉄御所駅を起点に考えた場合、登りコースにバスを利用し、下りコースを歩いてもらう方が理にかなっている。そんなことを考えながら、何もない誰も歩いていない残暑の古道を歩いてきた。大和三山を遙か彼方に見下ろす田園風景は旅情を誘ってくれる。これに彼岸花の彩が加わると言うことなしだ。


「葛城へ 9月を待てず 訪ね旅」