ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

梅鉢草(ウメバチソウ)

            10人の華と湿原の花で大満足だった


 二木会の行き先は宝塚市の大岩岳である。過去に何度も訪れた山だが、丸山湿原側から新たなルートのあることを知り、そのコースを妻が案内することになった。よく知られている道場からのルートだと大岩が岳だけを目指すことになる。今回のコースは参加者全員が初めてだと仰る東大岩岳(365m)を経由して、大岩が岳(384m)に登るコースで2座の異なった眺望を愉しめる。急坂があったりして緊張感を持ちながらの変化に富んだコースである。
多分比高もあまりない低山なので、2座を歩いてきたと言っても時間的には余裕がある。折角湿原近くまで来ているのだからと、皆さんを丸山湿原に案内する。サプライズコースの案内はロクに任される。
 数カ所ある湿原の中からメインとも言うべき第1湿原を周回することにした。サギソウの時期なら皆さんに喜んで頂けるのだが、と思いながら歩を進めると、白い花やそのでつぼみが群生状態で迎えてくれた。全く予期していなかったウメバチソウである。1茎1花で梅に似た花を咲かせる。言わずと知れた菅原道真の神紋「梅鉢」に似ているからと言うことで名付けられた。別名で「梅花草」とも言われている。手持ち図鑑ではユキノシタ科になっているが、最近はニシキギ科に再分類されている。
 根生葉には葉柄があるが、花茎の中間に付く葉はハート型で柄がなく茎を抱いているのが特徴である。花は食用と言うが、湿原内での採取は出来ないのでまだ食したことはない。でも思わぬサプライズに出合えたことを喜んで帰路についた。


「秋に咲く 思わぬであい 梅花草」

待ちわびた蝶が能勢に来た!

            オスの性票という紋がクッキリ

              ねんてん先生の俳句教室


 昨日は今年度2回目となる坪内ねんてん先生の俳句教室の日だった。兼題(宿題)のトンボと自由句を携えて会場に向かった。皆さんの句を寄せ集めてコピーする間の短時間、先生から俳句や文学に関するレクチャーをして頂ける。何時ものことながら勉強中のスマホはマナーモードにしてある。お尻の辺りがもぞもぞしている。たぶん着信が入っているのだろうが出るわけにも行かない。帰路についた時に返信しなければと電話をかけてみた。
 ひとくらクラブで一緒に活動しているお仲間からフジバカマの苗をたくさん頂き、知人の畑に植栽して貰った。能勢を蝶の舞う楽園にしたいという密かな思惑がある。花の時期が近づいたので何度か訪問したが、アサギマダラの姿を見かけない。今年はまだ彼等に認知されていないのだと諦めていた矢先、畑を管理している知人から「蝶が10頭ほど来てくれた!」との連絡だった。帰宅後直ぐに確認に行ってきた。もう時間的に間に合わないかも知れないと思いながら向かったのだが、確かに10頭あまりが乱舞していてくれた。僕的にはお馴染みの蝶だが、妻は身近で観たのは初めてらしい。
 アサギマダラの雄は雌にアッピールするためのフェロモンを出す器官を持っている。そのフェロモンを吸収するために切っても切れない関係にあるのがフジバカマである。従って花に寄ってくるのは雄蝶ばかりである。濃い紋のあるのが性票でオスだと同定出来る。国蝶はオオムラサキに指定されているが、昆虫学会で選定の際にアオスジアゲハなどと共にアサギマダラが候補に挙がったが、惜しくも外れてしまった経緯を持つ。2500キロも旅する蝶の方がロマンがあると思うのだが。


「長月に 草鞋を脱いだ 旅の蝶」

「寅」準備🐅

                「寅」到達点

              手作り凧「トラッキー」

               狐の寅さんとリリー


 気の早い話だが干支工作を提供する時期が近付いてきた。既に3ヵ所への工作提供が決まっている。地域の三世代交流イベントでは干支が一巡するまでは続けようと思っている。昨年は自粛ムード漂うなか、全てのイベントが中止になったが、今年はウイズコロナの風潮も定着してきたので、みんなで集まっての干支作りは出来ないが、規模を縮小して三世代間でのプレゼント交換になるらしい。そのために干支「寅」の完成品を人数分提供して欲しいと依頼された。
 昨年も心待ちされておられたお年寄り宅に「マスク丑」を配ったことを思い出す。今回も形態こそ代われども完成品まで作ってあげなければならない。11月のイベントに間に合わせようとするならば、今月がタイムリミットになる。
 後2ヵ所は工作キットを準備してあげれば自分たちで作ってもらえる。でも分かり易い作り方を伝えるには、一目瞭然と言うべき見本を見てもらうのが手っ取り早い。皆さんに作って頂くのは黒竹ベースで考えているが、孟宗竹で見本を作ってみた。可愛さには欠けるが、失速気味の阪神タイガース程度の迫力はあると自画自賛している。


「師走まで 2ヶ月切った 寅作り」

高田郁の世界

            発芽実験中の「マザーリーフ」

   青い赤トンボ:ナニワトンボ(知人から送られた画像がデスクトップを飾る)


 「あきない世傳」をとある愛読者からの紹介で読み出した高田 郁 (かおる)の作品だが、市井の庶民が主人公という作風に嵌まってしまった。引き続き大ヒットした前作の「みおつく料理帖」を読み始めている。準地元という言うべき北摂地域の宝塚出身作家という身近さが影響したのかも知れない。
 彼女の経歴が面白い。大学の法学部を卒業して司法試験に幾度かチャレンジするが、夢は果たせなかった。その後、漫画作家としてデビューされたようだが、幼少期から山本周五郎を読み親しんできた彼女は、50台を前に一念発起して時代小説の世界に進む。僅か20年ほどの間に3つのシリーズものを世に送り出し、色んな賞を受賞し、その内のいくつかはテレビドラマ化されている。
 かく言うロクも法学部で学び、弁護士にでもなるかと安易な気持ちでいた時代があった。といっても大学は通信教育である。憲法などはしっかり学んだつもりだったが、刑事訴訟法で躓いてしまった。その時代から「極楽とんぼ」だったのである。
 話は戻るが、高田 郁作品には花鳥風月を慈しむ描写が度々登場する。彼女の自然賛歌がワイルド派のロクの心をくすぐる。料理に関しても、日本の食文化がたっぷり紹介され、たまに板長になる僕のアイデアを膨らませてくれる。浪速言葉と江戸言葉などが駆使されているあたりも、江戸時代から昭和まで続いた庶民文化の一端に触れさせてもらえる。


「牡鹿鳴く 朝4時過ぎは 読書中」

シマフクロウ・三日月・金星

       NPO法人シマフクロウ・エイド代表理事 菅野 正巳さん

                                   午後からの講座 東大 八木 信行 教授


 永らく休講状態だった教室での自然学講座がやっと再開された。オンラインでの講座は実施されていたが、ZOOMでパソコン画面に向かって勉強する気にはならない。とは言え昨日の講座も既にリモート講座された動画を観るというもので、補講として実施された。終日に2講座分を一気に受けるというのは、シニアにとっては辛いものがある。
 午前中は「シマフクロウの保全と森里川海のつながり」と言うテーマで、北海道でNPO法人を立ち上げ、シマフクロウの保全活動に取り組まれている実践報告だった。午後からは東大教授の「世界の漁業資源と管理の動向」という内容で、どちらも興味あるテーマだったが、昼食後の講座は睡魔に勝てず、持続可能な開発目標SDGsの話が、途切れ途切れに頭を掠めていくような感覚での講座だった。
 森の守り神シマフクロウは世界で200羽(頭)しか確認されておらず、しかも北海道にしかいないという貴重種である。ロシアのシマフクロウは亜種とされているが、本家本元争いはさておくとして、最大のフクロウとしてのシマフクロウは魚食と言う特異性を持っているので、保全活動も大変である。作られた池に魚を放流して餌場を確保したり、大型巣箱を設置したり、同じく保護鳥のオジロワシが池の魚を獲りに来るのを遠慮して貰ったり、と様々な手助けでなんとか絶滅から守られている。
 休日は能勢の住民は都会に出て行けないバス事情になっているので、往復とも妻に送迎して貰った。と言うことは都会からも日本一の里山を訪れることが出来なくなっている。能勢の住民も限界集落という絶滅危惧の危険にさらされている。そんなことも知らずに夜空には金星が瞬き、三日月が十三夜と言われる後の月に向かっている。


「フクロウの 鳴き声流れ 目も覚めて」