ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

ランチョンマット作り

                 ロクの作品

         抽出された芳香蒸留水


 兵庫県立一庫公園を拠点に活動している「ひとくらクラブ」の活動が、やっと再開され
本来のスタイルに戻れた。今までは密を避けると言うことで室内での行事は避け、屋外活動と言うべきミニ植物園「にこにこパーク」の整備活動だけで何とか交流を保ってきた。
 とは言え、まだコロナはくすぶっているので、行事への一般参加者受け入れまでには踏み切れずに、会員だけに限定した活動で、スキルアップを目指した意味合いもあったようである。メインテーマは恒例になっている落葉を使ったランチョンマット作りである。あらかじめ公園内で拾い集めた落葉と押し花などが準備され、それらを台紙に配置してA3サイズのラミネート加工をする。飽きることさえ我慢すれば1年間は使える。そのためにも飽きの来ないデザイン性が求められる。皆さんは厚紙を用いられていたが、へそ曲がりなロクは、使い物ならない変色した半紙を使って作ってみた。「凄く芸術的、巧い!」と言われたので、「下手に作れないのですよ」とロク流笑いを振りまいておいた。
 同時進行で、メンバーの発明家が作られた蒸留装置を使い、檜の葉から芳香蒸留水作り方が進められている。約1000ccが抽出されたのでみんなで分け合う。早速風呂に入れて檜の香りを愉しんだ。フィトンチッドのリラックス効果があったかどうか。ヒノキ精油まで作ってみたいものだ。


「食欲の 秋演出に 脇役と」

秋丁字(アキチョウジ)

                アキチョウジ

                 サクラタデ

                ツリフネソウ

             珍しい4弁のアケボノソウ


 永らくご無沙汰している茨木市の泉原にサークル「トンボのメガネ」で訪ねる予定を組んでいる。コースなど熟知しているはずだが、3年振りと言うことなので下見をしておかなければと、準地元と言うべき方に案内をお願いしてコース確認をしてきた。泉原は茨木市の奥地で、昔は隠れキリシタンが潜んでいたという史跡も残る集落である。そんな奥地の里山は植生も豊かで、自然観察会にはもってこいのエリアである。
 とりあえずは皆さんに観てもらいたい草花などを確認しながらコース確認してきた。台風か豪雨被害に遭ったのか、一部通行不能な箇所もあった。通行止めコーンが置かれたままの箇所もあったが、それは事故が起こっても知りませんよ!と言うお役所の逃げ口上用と判断して無視した。落石注意の看板と同じ扱いである。
 秋を冠する植物も結構あるが、山地に出向かなければお目にかかれないのがアキチョウジである。シソ科植物特有の唇形花で樹陰にひっそりと咲いているのがいじらしい。別名で桐壺などと呼ばれるのも奥ゆかしく、源氏物語第1帖でお馴染みだからだろう。花言葉が「秘めやかな想い」だって。
 コース途中にはサクラタデ群生地もあり、これも皆さんに観てもらいたい植物である。ハナタデ、ボントクタデなどタデ科植物がひしめくなか、美しさでは群を抜いているようだ。だって「楊貴妃タデ」の別名を持つから。


「奥山で 久し振りだな 秋丁字」

花梨(カリン)

                カリンの木肌

       「糠に釘」ではなく「糠に栗」

              シラヤマギク(婿菜)


 今年の春に見慣れないトゲがある樹に、サクラに似た花をつけていたのを発見して、小躍りしたことを思い出す。地元では「鳥屋」として活動され、野鳥観察会などもされておられる方にも確認して頂き、後日「カリンでしょう!」と教えて頂いた。まだ登ったことも無い山城があったらしい山麓で、植林こそされているが屋敷跡も残っていない。そんな林道脇にカリンがあると言うことは、多分戦国時代には屋敷らしきものがあった推察出来る。
 花が咲いていたので実も出来るはずだと確認に行ってきた。手入れされていない場所ということもあり、数こそ少ないがまさしくカリンだと確認できた。高木なので採取できないが、落果したら香りを愉しむために拾いに行かなければ。
 以前カリンを頂いて、食べる工夫をしたものだが、どうにもならなかった記憶が残っている。今回も利用するなら花梨酒にしてみたい。不老長寿や滋養強壮に効くというなら、作りがいもあるのだが、咳・痰に効く薬用酒と言うから興ざめである。
 朝な夕なに牡鹿の鳴き声が聞こえてくる。もの悲しくもあり、秋の深まりを感じさせてくれる。そんな鹿や猪を捕獲するための檻も設置され、糠や栗などでおびき寄せる作戦だが、彼等も人の臭いを知っているのではたして掛かってくれるかどうか?そう言えば最近鹿肉が届かなくなったなぁ~。


「歪でも 堅固信条 花梨の実」

保健師を増やせ!

                オオイヌタデ


 テレビはコロナを忘れてしまったの?と思うぐらい「金」取り合戦の報道に明け暮れていた。その夏が終わり、次は4人の椅子取りゲーム一色の報道になり、国民の声どころか野党の様子まで伝わらなくなってきた。今なお組閣がどうの、どの派閥から何人選ばれたか、とまるで自民党の広報担当者なみの報道姿勢を各社が競い合っている。辛うじて国民目線で伝えてくれるのはTBS系「報道特集」ぐらいだろうか。それだけが「硬派」と呼ばれて脈々と受継がれている。田丸さんの時代から観ているのでかれこれ30年ぐらいになるのだろうか。
 先日購入した「仕方ないからあきらめないへ」をやっと読めるようになった。というのも図書室で借りた「あきない正傳 金と銀」(高田 郁)10冊を読み終えたからである。コロナ禍で病院が疲弊し、医療崩壊が起きて大変だというのは、今回の第5波で嫌と言うほど見せつけられてきた。医療現場である病院の惨状はニュースでも取り上げられたが、橋渡し役の保健所が過酷な状態になっていることまでは、余り報道され無かった。
 大阪府関係職員労働組合が、大変な状況に置かれている保健師の声を集め、オンライン署名に取り組んで、大阪府知事と田村厚労大臣に提出して、保健師、保健所職員、府職員全体の増員を要求した。要求全てが受け入れられたわけではないが、とりあえず保健所に一人ずつの増員が認められた。
 今まで知らなかった保健所仕事の範疇まで判り、維新によって府民の命を守る施策が削られて行った結果が、今回の医療崩壊につながった仕組みまで把握できた。


「秋空に 拳あげたく なる日々を」

渡りの季節

             帰り支度中のツバメの集団

             アオダイショウの脱け殻

           花壇でもフジバカマが開花しているが


 タイトルは秋の季語にもなっている「帰燕(きえん)」を使おうかと思っていたが、春にも燕が帰って来たという意味で使われることを知り、日本の農耕生活と共にあったツバメへの心情をおもんばって、渡りの季節としてみた。季節の移ろいを言い表すのに「七十二候」という暦が使われていたが、春には「燕きたる」で春の到来を歓び、中秋には「燕さる」でもの悲しさを言い表しているように思える。
 ツバメは夏に日本で過ごす「夏鳥」として知られている。春になるとフィリピン、ベトナム、マレーシア、インドネシアなど温かい南の国から日本に渡ってくる。人家などの軒先に泥とワラや枯れ草で巣作りし、子育てした後、秋に南の国に引き返す。寿命は7年ぐらいと言われているので、6回ぐらいは日本と行き来しているのだろう。森昌子さんが歌った「越冬ツバメ」というのもいるらしい。
 最後まで残ったのかなと思われるツバメの集団が、帰り支度をはじめているのか電線に群れている。多分若ツバメの集団だろう。まさに新大阪駅で九州方面行の列車を待っているような雰囲気に見える。来年も無事に帰っておいでと見送ってやりたい。
 立ち寄りを心待ちしているアサギマダラも2000kmもの旅をするが、ツバメも2000~5000kmもの旅をする。日に日に秋が深まっていく。「こう雁きたる」と言う時期になってきたので入れ替わっても冬鳥が飛来してくる。


「電線に 今朝はまだ居た 去る燕」