カラスノエンドウ
スズメノエンドウ
カスマグサ
三兄弟が混生
カラスノエンドウを物資の欠乏していた時に婆ちゃんがお茶にしていたことを思い出す。他にアカザなどの野草が食卓に上ったのも戦後の貧しさの記憶として残っている。そんな経験がロクの野草好きの原点になっているのかも知れない。
さてカラスノエンドウだが、あまりにも身近に繁茂しているので、雑草が茂っている位の感覚で素通りされてしまう。立ち止まって観察してやるとマメ科特有の蝶型花がなんとも言えないぐらい可愛い。その美しさを是非紹介したいとアップで撮ってみた。豆が黒く熟れて弾ける頃にはお茶にも出来るが、新芽の頃には山菜として利用できる。素揚げが香ばしくって美味しい。熟れる前の幼果も若芽と一緒に塩茹でしてさらしてやると、和え物や汁の実としても使える。野草料理の集いを計画していたが、大阪では感染者がうなぎ登りなので中止することにした。薬用としては花のつく時期に全草を刈り取り、日干し乾燥させたものは胃炎を抑える働きがある。血行をよくするので胃のもたれなどにも効くらしい。
カラスノエンドウの近くを観察していると、必ずと言っていいほどスズメノエンドウも仲良く寄り添って生えているのを確認できる。花は小さく目立たない。葉だけが僕も仲間だよと言っているようだ。更につぶさに周辺を探すとカラスノエンドウとスズメノエンドウの中間ぐらいの仲間が見つかる。それがカスマグサである。カラスの「カ」とスズメの「ス」のあいだ「間(マ)」と言うことから名付けられた。誰が名付けたのかは判らない。もしカスマグサを見つけ出せたら、思わずヤッタ~と~叫ぶことだろう。
「野豌豆 いずれは蝶に なるのかな」