ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

過去へのご招待7

[601] 柳と楊 [PC]  2012/04/27 06:30:39    [削除]


   アカメヤナギ(マルバヤナギ)の雄花が成長してきました。まだ尾状花序というほどではありませんが、五月の声と共に綿毛の付いた種・柳絮(りゅうじょ)が飛び散ります。近くで観ると雪が降っているようで、何とも言えない春の風物詩です。普通ヤナギと云うと枝垂れ柳を連想しますが、こちらは葉が細長くないのでマルバヤナギという種類です。ヤナギ科の植物は水辺を好みますので、川端や池端の柳は風情があります。中国から渡ってきたので楊の字を充てることもあります。万葉集では「ももしきの 大宮人の かづらける 枝垂れ柳は 見れど飽かぬかも」と詠われています。
 爪楊枝はもともと楊の枝を使っていました。解熱・鎮痛作用があるので歯痛などを抑えるためにも使われたようです。釈迦が弟子たちに使わせたものが広まったとされています。柳腰・花柳界など芳しい女の匂いがします。


「水鳥の 一羽残りて 柳かな」


[602] 新緑 [PC]  2012/04/28 06:20:08    [削除]


   木々は芽を吹き、まさに山笑う季節になって来ました。活動拠点にしている服部緑地公園です。ポカポカした陽気で雲一つない穏やかな昼下がりのひとコマです。常緑のクスノキは新しい葉に入れ換わり、落葉のケヤキは新芽が輝いています。ユリノキはたたんだ半纏を広げて太陽に「お久し振り!」と挨拶をしています。 
 因みに春笑うは俳句の季語になっていますが『臥遊録』からの転用です。
春山淡冶(たんや)にして笑うが如く
夏山蒼翠(そうすい)にして滴るが如し
秋山明浄(めいじょう)にして粧うが如く
冬山惨淡(さんたん)として眠るが如し


「能勢の里 目から耳から 山うふふ」


[603] シロヤブケマン [PC]  2012/04/29 05:56:03    [削除]


   今年最後のカタクリ観察に行ってきました。あいにくカタクリは殆どが終わって花弁は落ち、雌しべの子房が膨らんでいました。しかし、春たけなわで色んな野草が我々を迎えてくれます。ムラサキケマンの変種でシロヤブケマンが咲いていました。ボランティアの方に教えて貰いましたが、自分で確認しなければ納まらない難儀な性格上、帰ってすぐに調べました。ジロボウエンゴサクにも似ていますが、どうやら葉が違うようです。ムラサキケマンのことを別名ヤブケマンということも確認出来ました。
 土曜日ダイヤで帰りのバスまでかなり待たなければなりません。バス待ちの我々少人数グループに親切な方が声をかけて下さり、駅まで同乗させて頂きました。野草が好きだという彼女はよく知っておられて、駅まで野草談義が尽きませんでした。


「帰り道 一人静の 精に会い」


[604] 筆竜胆  (フデリンドウ) [PC]  2012/04/30 07:35:08    [削除]


   リンドウは秋を代表する花ですが、フデリンドウは春に咲くリンドウです。タチツボスミレと見紛う色で判りにくいのですが2株見付けました。ハルリンドウかなと思っていましたが、図鑑で調べるとフデリンドウのようです。竜胆も昔から薬草として用いられてきました。食欲不振・消化不良・胃と腹痛に良いようです。
 スイスには色んな種類のリンドウが咲き乱れています。ひとまとめにしてゲンチアナと呼んでいます。ここ数年スイスに入っていません。誰かスイスを案内してと言ってくれないかな!


「春に咲く 竜胆ありて 足を止め」


[605] ベニシジミ [PC]  2012/05/01 07:27:58    [削除]


   観察会や散歩に出ると色んな花が一斉に咲き出しています。毎回数十枚の写真を撮って帰りますが、どの花をアップしようかと毎朝悩むところです。活動に出る朝、バス停に向かう途中でベニシジミを見付けました。バスが間もなく来る予定ですが、リックからカメラを出しおもむろに写します。花から花へ蝶の舞う姿は春そのもので、のどかな気分に浸れます。えらいこっちゃバスに塗り遅れる!
 妻と散歩していても、ロクは足を止めて観察したり写真を撮ったりするので、運動にならないと何時もこぼしています。そのくせ妻はグループの皆さんには草花の説明をしているのですよ。


「バスが来る 止まってポーズ 紅蜆」 


[606] ニリンソウとコゴミ [PC]  2012/05/02 07:36:42    [削除]


   昨年もニリンソウをアップした記憶がありますが同じ場所です。そこにはコゴミ(クサソテツ)も群生しています。時々通る散歩道ですが、コゴミは採取されているようには見えず、伸び放題に成長しています。個人の地所と思われるので勝手に採取出来ません。冬の間に株を焼いておくと、春には立派なコゴミが出てくるのですが。
 ニリンソウは可憐な花を咲かせてくれるので、こちらも摘んで帰るのが憚られます。山でも摘み難い山菜の一つです。何でも食べてみたいロクですが、花を求めて来られるハイカーのために残しておきます。花が咲く前の葉はトリカブトと間違うので尚更です。ニリンソウって美味しいのかな?


「筍に 緑と香 添えて出し」


[607] 蓮華草 [PC]  2012/05/03 07:41:36    [削除]


   このゴールデンウイークに田植えの準備をされます。田を梳いたり、均したり、水を張ったりして忙しいことでしょう。最近見ることが随分と少なくなってきましたが、散歩道にレンゲが一面に植わっている田んぼがあり、のどかな雰囲気です。レンゲは緑肥として古くから利用されていました。マメ科の植物は根粒菌と作用して、空気中の窒素を地中に取り入れてくれます。化学肥料や農薬に頼らない自然農法で作ったお米はさぞかし美味しいことでしょう。
 食べられる野草としても人気があります。花を甘酢に漬けたり、全草を天ぷらにしたり、湯がいてお浸しにしたりします。咳と喉の痛みを抑える解毒作用もあります。


「げんげ田の 命短し 二三日」


[608] 歌垣山野点 [PC]  2012/05/04 06:56:22    [削除]


   山の上で野点をするというので、興味津々で出掛けました。雨上がりで靄う山道を急いで頂上目指しました。歌詠みで名高い歌垣山の頂上には、緋毛氈が敷かれお手前が披露されています。地面に穴を掘り石垣を組み急ごしらえの炉まで準備され、組まれた青竹には鉄瓶が吊り下げられて湯がたぎっています。心憎い本格的な野点です。
 文化的素養のないロクはお茶の作法を殆ど知りません。何回かはお茶席に行ったことがありますが、その場限りで終わっていました。知らないのをいいことにあれこれと教えて貰います。親切に教えて頂きお代わりまでしてしまいました。


「山靴を 脱ぎし客への 柏餅」


[609] 子どもの日 [PC]  2012/05/05 08:00:50    [削除]


   今日は子どもの日。以前は端午の節句と言って男児の厄払いと成長を願った五節句の一つだったようです。その名残が兜とか鎧なのでしょう。半世紀前頃から子どもの日として男女とも子どもの健康と健やかな成長を願う日に制定されました。大人たちが本当に未来を担う子どものためになるようなことをしているのかいささか疑問です。産業の空洞化・ワーキングプアー・少子化・原発依存・環境破壊・子どもの人格軽視など数え上げれば枚挙に暇がありません。
 妻から何時も子ども扱いされています。始末に負えない「酒を飲む子ども」というのが彼女のロクに対する評価?です。そのくせ「今日の料理は美味しいよ!」と言って晩酌に誘います。


「子どもの日 便り無いのが 慰めか」(川柳)


[610] 草刈り [PC]  2012/05/06 07:07:49    [削除]


   この連休中に田植えまでしてしまうのかなと思っていましたが、来週あたりになるのでしょうか?それにつけても大変な仕事の量です。一昔前までは全部手作業でした。農家のおばあちゃんというと腰が曲がっているのが当たり前でした。最近の都市近郊農家はサラリーマンとの兼業農家です。休日もゆっくり休めません。ご苦労様です。
 日本のコメの品質は高く美味しいので、中国の富裕層などは金に糸目をつけないとばかりに買ってくれます。 そんなに美味しい日本のコメをみんなで守っていきたいものです。健康的にもご飯食はいいみたいですよ。


「窓からの 草の匂いに 夏きざす」


[611] 蜆獲り [PC]  2012/05/07 06:29:28    [削除]


   天気が急変するかもという予報の中、自然の仲間と淀川へシジミ獲りに行って来ました。案の定、現地に着くと雨が降り出し風も強いので、いったんは蜆採取をあきらめました。30分もすると雨も上がり明るくなってきたので行動開始です。大潮でかなり引いています。前回経験しているので我々は水の中には入りません。効率よく探し回り沢山のシジミを採取出来ました。
 子どもにはどんな所を掘ったらいいのか理論的に教えてあげると「本当だ獲れたよ!」と喜んでもらいました。若者にはこうして獲ればいいと、沢山獲れそうな場所まで案内して、見つけ方までレクチャーしてあげると見る間に味噌汁分ぐらいは獲って帰りました。探究心旺盛な自然の仲間に「蜆獲り名人」の称号を与えます。


「蜆獲り 誇らしげに 見せ周り」


[612] ハマナス [PC]  2012/05/09 21:22:16    [削除]


   知床の岬に~♪で親しまれたハマナスです。北海道まで行っていたのかなと思われますが、日本海側の島根県まで分布しています。7日から丹後半島一周の旅を楽しんできました。伊根町の舟屋巡り・経ヶ岬・琴引浜の鳴き砂・久美浜散策・竹野海岸・コウノトリ公園・出石散策・天空の城竹田城址など3日間翔けて観光。日頃車を使わないのでドライブは疲れます。皆さん気を使ってくれていねむりしないように絶えず声をかけてくれます。ロクはスローな生活が大好きです。
 果実酒・花酒・花弁のジャムもいいようです。ハマナスの根っこを使って染めたものが黄八丈です。


「ハマナスが 旅の初めを 彩りて」


[613] 天空の城 [PC]  2012/05/10 07:45:14    [削除]


   竹田城址には以前から行きたいと思っていながら果たせていませんでしたので、今回の旅計画に組み入れやっと行くことが出来ました。先日テレビで放映されたので一躍人気スポットになっています。雲海が有名で写真愛好家の間でも訪れてみたい場所になっています。日本のマチュピチュだと言われています。石垣は穴太積(あのうづみ)という工法です。難攻不落の山城だっただろうと推測されます。その広さにも圧倒されます。
 以前は山道をよじ登って頂上の天守址まで行っていたようですが、観光名所になった今は危険だということでクローズされています。遊歩道脇にはホウノキが沢山あり甘い香りが漂って来ます。タニウツギも咲き出し“兵どもが夢の後”に彩りを添えています。


「石垣に 五月の風が 吹き上がり」


[614] ワカメ干し [PC]  2012/05/11 07:00:44    [削除]


   伊根町の小さな漁村の朝のひとコマです。朝早くから老夫婦が天日で乾かすための仕事をしています。何箇所もワカメを干すところがありこの時期の風物詩です。夕方まで天日で干して後は乾燥機で乾燥させると伺いました。ワカメは日本の特産物です。翌日訪れた竹野海岸でも小舟でのワカメ採りが傍観出来ました。
 腰の曲がったお年寄りから、ビニール袋を持っているかと尋ねられました。芽株を差し出してこれをやるというのです。朝の散歩途中だったので袋など持ち歩いていません。小さな漁村の人情をたっぷり心に戴き、今回も寅さん気分で旅を楽しみました。


「若布干す 老婆の皺に 潮の香が」


[615] タラヨウの花 [PC]  2012/05/12 06:23:29    [削除]


   インドの多羅樹(ヤシの木)に経文を書いたという伝えから、字が書ける葉ということでタラヨウと名付けられました。ハガキは葉書きから来たということでタラヨウは郵便局のシンボルになっています。実際に子どもたちに葉の裏に小枝などで字を書いてもらい、切手を貼って投函してもらったこともあります。
 秋になると見事なぐらいの赤い実をたくさん付けますが、花はあまり目立ちません。雌雄別株です。写真の木は多分雌花だと思います。旅の途中で出会ったのでルーペで確認しなかったことが悔やまれます。


「旅の空 古刹に淡き 緑さす」


[616] 新緑のブナ [PC]  2012/05/13 22:04:11    [削除]


   地元の山友会の例会で宿泊ハイキングとして岡山県の西粟倉村に行ってきました。駒ノ尾山から後山への縦走コースです。昨年、女性グループが訪問して余りに綺麗だったので、会として宿泊で行こうと話がまとまりました。
もともと林業で栄えた村だったようで、今でも森林組合などの活動が活発です。山もよく整備されていて歩きやすいコースでした。何よりも新緑の美しさです。オオイタヤメイゲツ(カエデ科)やブナが山道を明るく萌黄色に染めていました。
 難点は村にタクシーが1台しかなということです。当初の予定を大幅に変更して、我々の車で登山口まで行きました。ということは帰りも同じ所に戻らなければならないという不便さです。仕方なくピストンコースになりました。


「芽吹き時 熊出没の 山に入り」 


[617] ネマガリダケ(チシマザサ) [PC]  2012/05/14 07:24:10    [削除]


   今回のハイキングは新緑もさることながら、ネマガリダケが沢山採れるということです。地元の方から熊の大好物であるスズコ(ネマガリダケ)付近では特に気を付けて下さい。との注意を受けての出発です。なるほど登山口に熊出没の立て看板があります。出会うハイカーたちは鈴を付けています。ネマガリダケの群生地に差し掛かると、熊のことも忘れてタケノコを採るのに必死です。皆さん足元ばかりが気になります。
 山菜好きのロクも目の前にタケノコがあると、つい手を伸ばします。はじめは要領がよく判らないので何でも採っていましたが、次第に太くて短いものだけに絞りました。帰ってからの掃除が大変です。さてどんな料理で戴こうか、今日の楽しみです。


「竹の子と 言うほど軽し 音のして」


[618] ホウノキ [PC]  2012/05/15 07:30:16    [削除]


   ホウノキがあるところには落葉が残っているので直ぐに判ります。樹皮も白く大木になっているので、判り易い木です。モクレン科ですから花も大きくていい匂いがします。昔はホウガシワと言ってご飯や餅を包んでいたようです。飛騨高山の朴葉味噌は有名です。何処へ仕舞い込んだか覚えていませんが、小さなコンロのセットをお土産に買って帰って、何度かは食卓で肉や魚を焼いたことを思い出します。
 高校生の頃、高下駄を履くのが流行っていて、学校へ履いていき「おまえは出前持ちか?」と先生に言われたことがあります。高下駄の歯は朴と決まっていました。ちびってくると歯だけをさし替てもらいます。他に版木や鉛筆材などに使われています。


「朴の花 道行く人の 仰ぎ見る」


[619] ムシカリ (オオカメノキ) [PC]  2012/05/16 07:35:02    [削除]


   ガクアジサイに似た装飾花を付けたムシカリが新緑の山の中で一際目立ちます。ムシカリとは虫食われから転化したらしいです。別名のオオカメノキは葉の形が亀の甲羅に似ているからとも言われています。スイカズラ科でガマズミの仲間だから、実は同じように果実酒に適しているようです。
 色んな物を焼酎に付けて果実酒や薬用酒を作るのが好きですが、なかなか出来上がったものを飲む機会がありません。山の仲間からネズミモチ酒の薬効は如何との問い合わせに、まだ解答出来ずにおります。


「山道に 白き花咲き 夏来る」


[620] さし苗 [PC]  2012/05/17 05:57:46    [削除]


   窓から見渡せる田んぼの半分ぐらいで田植えが終わっています。毎年この時期に「さし苗」をするおばあさんの姿が印象的です。さし苗とは機械で植えた苗の欠損部分に手で補植して行くことです。少しでも無駄にしたくないというお年寄りの思いがひしひしと伝わってきます。彼女はかなり腰も曲がっています。田んぼの水は冷たくないのか、腰は痛くないのかと気になります。理論的には植え過ぎるよりも、適当に隙間を開け風通しが好い方が、分げつが促されて収穫量も多いと聞いていますが……。
 これだけ飽食の時代ですが、お米だけは一粒たりとも無駄にしないという価値観が小さな頃からの教育で叩き込まれています。米やご飯で作る「ゴパン」というパン焼き機がよく売れているようです。パン食の方も米を使ったパンに切り替えて行かれることを勧めたいです。


「隙間埋め パズルの如し 余り苗」


[621] ギンリョウソウ [PC]  2012/05/18 07:19:37    [削除]


   別名ユウレイタケと言われていますが、見付けると嬉しくなる植物です。葉緑素を持たないので、一風変った植物です。退化した葉が鱗片状に付きその姿が竜に似ているのが名前の由来になっています。枯葉の積もった腐植土に生える腐生植物です。以前、どんな味だろうと口に入れたことがありますが、ちょうどもやしを生でかじったような味でした。花の中を覗くとブルー色が何とも言えません。
 今日は南方熊楠の生誕日です。植物、特に菌類(粘菌)の研究では有名です。白浜に彼の博物館があります。多分彼もギンリョウソウには興味を示したのではなかろうかと勝手な想像をしています。


「夏落葉 銀竜草の 押しのけて」


[622] 天南星    (テンナンショウ) [PC]  2012/05/19 07:45:09    [削除]


   山野草愛好家に人気のあるテンナンショウです。この種類はオオマムシグサだと思うのですが自信がありません。テンナンショウの中で判りやすいのは釣り糸を垂らしているウラシマソウや雪のように真っ白な餅に似た付属体を持つユキモチソウなどです。マムシグサなどは雌雄が入れ替わると聞きました。初めの何年かは雄で暫くすると雌に変わり、独特の赤い実を付けるようになります。じっくりと自分で観察してみたいものです。
 根茎に毒がありますが、薬草の常で毒草が薬草でもあるのです。根茎をすりつぶして外用薬に使ったり、煎じて服用していたようです。毒草には手を出しかねています。以前、ハシリドコロを口に含んでみたことがありますが……。


「蝮草 近寄り過ぎて 噛みつかれ」(川柳)


[623] 初夏の鹿 [PC]  2012/05/20 07:32:48    [削除]


   先日、奈良の春日原生林と奥山まで観察会を兼ねたハイキングをしてきました。昨年同じ時期に来ているので懐かしく、植生の変化などに興味がありました。マルミノヤマゴボウはやっと花穂の蕾が膨らんできたところです。地方によっては絶滅危惧種に指定されていますが、ここではマルミノヤマゴボウは沢山見かけられます。ヨウシュヤマゴボウに似ますが、こちらは花穂がピンと立っています。茎も赤紫にならずに薄緑です。
 奈良は何と言っても鹿です。春の鹿は軟らかそうな角が生え出て来ています。この鹿は3歳でしょうね。衣替えの季節で夏毛に入れ換わる時期でもあります。穏やかでつぶらな瞳が可愛いです。


「衣替え 鹿の子姿の はいポーズ」


[624] 田植え交流会 [PC]  2012/05/21 08:34:31    [削除]


   毎年恒例の田植え交流会に招かれました。午前中は山の田での田植えです。子どもたちは泥んこになりながらも楽しそうに田植え体験をしています。午後からは交流会で能勢米のおにぎりと味噌汁が振舞われ、餅つきまであります。ロクの出番はここからです。今年はシュロのカエルを作ってもらいました。里山にはニホンアマガエル・トノサマガエル・シュレーゲルアオガエル・ウシガエル・モリアオガエルなどが生息しています。工作のカエルはシュレーゲルアオガエルを捩って「シュローゲロゲロガエル」。
 田植え時期になると蛙が出てきます。網を持った子どもたちはたくさんのカエルを獲って得意げに見せに来て、用意していたカエルの写真と見比べて同定していました。


「児らたちの 目線の先の 蛙かな」


[625] 金環日食 (雲の悪戯) [PC]  2012/05/22 06:40:19    [削除]


   待ちに待った金環蝕の日です。天気は何とか大丈夫。ローソクでガラスに煤を付ける段取りでしたが、熱を持ち割れてしまいました。マジックインクで黒く塗ると観えません。仕方なく間接的方法で観察しました。木漏れ日の原理です。トレイに小さな穴をあけ投影する方法で観察を始めました。部分日蝕から次第に金環蝕になっていく様子がよく解ります。あろうことか肝心な時に雲が悪戯をしました。
 金環蝕を観て感動したよ!と羨ましいメールが入ります。コーラスの女性たちも観れたよと頬を紅潮させ喜んでおられました。そんな彼女たちにゴールドリングのプレゼントです!と気障なことを言っていました。


「皐月朝 日を食う月に 犬の吠え」


[626] モミジの葉なし(話) [PC]  2012/05/23 06:12:45    [削除]


    今年も紙芝居を作りました。題して『モミジの葉なし』。今まで作ったのは『ブナのふしぎ』『竹ちから』『お米の話』『草から木』です。子どもたちに如何に植物など自然に興味を持ってもらうかというのが、紙芝居作りの狙いです。仲間の方たちもいろんな切り口で自然の不思議など興味あるテーマを発表し合います。ロールプレイングという手法です。
 やさしく判りやすく楽しくというのが難しいです。あれも伝えたい、これも伝えたいと思いますが、せいぜい子どもたちが集中して聴いてくれるのは10分ぐらいです。紙芝居作りは大変ですが、これなら聴いてくれるかなと淡い期待を持って活動しています。


「風に乗せ 翔べ跳べ飛ばせ 春紅葉」


[627] 牛殺し  (カマツカ) [PC]  2012/05/24 07:12:05    [削除]


   何とも恐ろしい別名を持っています。名前の由来は、しっかりした材ですから鎌の柄や牛の鼻輪に使われていたというところから名付けられました。昨日の観察会で観たカマツカは見事なほど花を咲かせていました。そのうちどれほどが実になってくれるでしょうか。秋が楽しみです。
 赤く熟した実は甘いので生食出来ますが、果実酒などにも使えます。草木染めをされる方は樹皮と葉を使って茶系統の染め物をされます。


「渓筋に 我も我もと 初夏の花」


[628] カラタネオガタマ [PC]  2012/05/25 06:40:58    [削除]


   長居植物園にはよく行きましたが、殆どイベントなどで植物園の中をじっくり見て回ることもありませんでした。今回は樹木観察を主体に歩きまわりました。立派な薔薇園があり様々の薔薇が咲き競っています。色とりどりのポピーが風に揺れています。シャクヤクも旬を過ぎましたがまだ沢山残っています。
 モクレン科のカラタネオガタマが咲いていました。花弁が落ちているので揉んでやるとバナナのような甘い香りがします。初夏の1日を満喫して帰りました。ビールの旨かったこと。


「夏木立 画布に向かいし 親娘あり」


[629] 蝋梅の実 [PC]  2012/05/26 06:42:38    [削除]


   香の好い花が春一番に咲いてくれるので人気者ですが、花の時期を過ぎると忘れ去られます。我々は自然工作でロウバイの種を使いますので、目につくと拾い集めます。今回は実になっている時期に出くわし、なんともユーモラスな形にまた新たな驚きを感じました。
 中国から入ってきたので漢名がそのまま使われています。蝋梅などと如何にも梅の様な名前ですが、こちらはロウバイ科の植物です。薬効としては咳痰に良いらしいです。


「夏めきて 油断したのか 咳一つ」


[630] おはなしの会 [PC]  2012/05/27 07:42:21    [削除]


   昨日は「たなかやすこおはなしの会」に行ってきました。おはなし道場などで指導をされる傍ら、たなかさん自身も年1回お話の会を開催されます。今回が17回目ということで、聴衆を退屈させない話に感心することしきりでした。道場に通う生徒さんたちも覚えた話を発表する機会が別にあるようです。
 何時も花曜日でご一緒していた方からのお誘いだったので、能勢の友達などにも声をかけ行かせて頂きました。初参加なのに厚かましくも打ち上げの会にまで参加して、調子に乗って喋り過ぎてきました。


「涼風に 乗せて幕間の 和みかな」


[631] ジャケツイバラ [PC]  2012/05/28 07:13:06    [削除]


   先日行った川久保には咲いていなかったが、奈良公園の春日奥山の入口には綺麗なジャケツイバラが咲いていました。別名カワラフジと呼ばれています。日当たりの良い河原など自生しますので、これもパイオニア植物なのでしょうか?余りに綺麗なのでアップで写真でも、と近寄ってみると鋭いとげに絡まれます。イバラと言いますがバラ科ではなくマメ科です。全体で観る花も見事ですが、一輪だけをじっくり観察すると、黄色の花弁に中に赤い筋が入り雄しべも赤く見事です。
 蛇結茨と漢字表記され、とげの鋭さが伝わってきそうです。豆を干したものが生薬で雲実と言い下痢止めになるらしいです。


「居酒屋の メニューに載りし そら豆が」


[632] 忍冬(スイカズラ) [PC]  2012/05/29 07:25:03    [削除]


   久し振りに地元の散策に出ました。春から夏の花までが咲き誇っています。他では終わっているかもしれませんが桐の花が満開です。足元に目をやるとノアザミが風に揺れています。土手道ではキショウブが川面に映っているのが目にとまります。昔の里道(りどう)に入るとタツナミソウなどが咲き出しています。シシウドも大きな花穂を横にいっぱい広げています。スイカズラが白と黄色の花を咲かしています。開花前の薄ピンクの蕾もあり色とりどりです。まだ初な白花の蜜を吸ってみると初恋の味がしました。
 別名、金銀花とよばれるスイカズラ、漢字では忍冬と書きます。これは生薬から採った名前です。医者いらずというぐらい薬効が沢山あります。浴剤に使うと美容・美膚に好いとのことですからお試しあれ!余りに薬効があるので長くなりますが列挙しておきます。(神経痛・リューマチ・滋養強壮・強精・肝炎・小便不利・関節炎・美容・美膚・湿疹・ただれ・あせも・腰痛)


「金銀花 甘き香りで 夕暮れて」


[633] 有馬・馬の鈴草 [PC]  2012/05/30 07:53:29    [削除]


   自然グループで蓬莱峡の座頭谷に行って来ました。浸食された花崗岩が織りなす独特の景観に暫し酔いしれていましたが、一転俄かにかき曇り雷が鳴り出します。雨も降りだし雷が近づいているので茂みで待機していました。ものすごい雷鳴が轟きます。同行の女性など耳を押さえて震えあがっています。暫くすると山道が見る間に川となって来ます。鉄砲水の貴重な体験までしました。積乱雲が遠ざかり雷の音が小さくなったのでやっと行動開始です。今までの雨は嘘のように上がり、何事もなかったように陽が射して来ました。思い出に残るハイキングになりました。
 写真はウマノスズクサという植物ですが、六甲山系の有馬で牧野さんが見つけられて、有馬を冠した名前になっています。普通のウマノスズクサより、形がよりサキソフォンに似ています。食虫植物です。花の中に下向きの毛が生えていて虫たちは入り易いが出難い構造になっています。


「遠雷の 音をこだまに 岩そびえ」


[634] 蓬莱峡・座頭谷 [PC]  2012/05/31 07:19:04    [削除]


   この景観が蓬莱峡の自慢です。花崗岩で出来ている六甲山は、あちらこちらで風化浸食されています。芦屋ロックガーデンとか須磨アルプスなどに見られますが、ここ蓬莱峡は風化で削られた岩が独特の針峰群の様な景観を残しています。グランドキャニオンには行ったことがありませんが、東洋のグランドキャニオント呼ばれています。座頭谷とは昔京都の座頭がこの谷に迷い込んで行き倒れなったことから名付けられた由。
 浸食に弱い花崗岩帯のこの地域は、土石流も度々あったようです。そうした特殊な事情から砂防工事がいち早く進んだとのことです。砂防堰堤発祥の地でもあったと知りました。鎧積み堰堤という工法も昭和初期のもので土木遺産になっています。


「旅人に 吹く風さやか 薄暑かな」 


[635] ホタル [PC]  2012/06/01 06:44:31    [削除]


   5月の終わりに蛍が飛んでいたかな?と日記帳で確認してみるが、何時も6月の梅雨時に観ています。今年は例年より早いのかな。家の窓から蛍が飛び出すのを確認出来るのがうれしいです。既にパジャマに着変えているが家の裏なのでカメラを持ってロクも飛び出す。飛んでいる蛍を狙ったのですが何も写っていません。仕方なく止まっている蛍を撮りました。
 佐渡のトキや豊岡のコウノトリが巣立っているニュースが嬉しいですが、最近は何処でも農薬を控えた米作りをされているので、田んぼには多様な生き物が戻ってきています。我が能勢まではコウノトリも飛んで来てくれませんが、サギ類が餌を狙って抜き足差し足で田んぼを歩いています。


「ベランダの 妻指先に 初蛍」


[636] ノアザミ [PC]  2012/06/02 08:00:00    [削除]


   キク科の筒状花だけで構成されているアザミです。基本的には秋の花ですが、ノアザミだけは春に咲きます。ルーペで観察するとアザミの戦略が見えてきます。筒状花から雄の花粉が出ていたり、雌のずいが出ていたりします。雄の先塾花だそうです。花蜂など昆虫が好んで訪れます。この花が咲き出すとついアザミの歌を口ずさんでしまいます。
 タンポポと同じように全草山菜として利用出来ます。特に根っこはヤマゴボウとして漬物などに利用されています。持続性の血圧降下作用があるのでもっと利用したい野草です。


「野薊の 近寄り難き 凛として」


[637] 太陽光発電 [PC]  2012/06/03 06:48:29    [削除]


   田んぼの法面を利用して太陽光発電パネルが設置されています。これは宣伝用に設置されたものです。持続可能なエネルギーとして関心は高いのですが、なかなか普及していません。たまたま我々の所属するシニア自然大学校でのテーマが環境問題としての太陽光発電の講義でした。戸建の屋根に設置する分には景観的にはあまり問題ないように思うのですが、田んぼの法面にパネルが並んだら味気ない景色になってしまうことでしょう。
 周りに色んな雑草が生えるから生物多様性が保たれているのに、それを覆ってしまうと別の問題が出てきそうな予感がします。例えば生態系が変わり、稲の害虫カメムシの大量発生などが懸念されます。あくまでもロクの素人考えです。


「薫風も パネルの上を 吹き抜けて」


[638] 蛸足大根 [PC]  2012/06/04 06:57:33    [削除]


   二又や三又に分かれた大根はたまに目にすることがありますが、これほどに分かれたものは珍しいです。日本食に欠かせない代表的野菜です。保存食としての沢庵、ジャコ大根やふろふき大根や薬味としても重宝です。中でもおでん種としての人気は横綱級でしょう。冬の寒い時のおでん大根はビールにも日本酒にも焼酎にも合います。食欲の落ちた夏や胃を休めたい時の大根おろしもビールや冷酒、焼酎ロックに合います。
 まだ作ったことがないのですが采の目に切った大根をはちみつに漬けた「ダイコンあめ」が如何にも体に好いようです。大根葉を陰干しにして煮出したものを風呂に入れると美容に好いみたいです。


「夏大根 身をくねらせて 媚を売り」 


[639] ヘラオオバコ [PC]  2012/06/05 06:41:46    [削除]


   最近よく目につくようになりました。ヨーロッパ産のヘラオオバコです。花穂が可愛く寄り添ってひそひそ話をしているようです。花茎が長く種を方々に付け易くする戦略かもしれません。オオバコは人里に見られる植物です。山道を歩いていてオオバコに出会うと人里に近付いた安心感が生まれます。オオバコの種子が湿ると人の衣服などについて拡がっていきます。むかし牛車や馬車が通る道に生えている草ということで、車前草という漢方名で呼ばれています。
 全草が生薬では車前草、種子が車前子、葉を車前葉を呼び分けています。春の山菜として若い葉は塩茹でして油いためや和え物などにします。葉脈が気になりますが天ぷらなどにするとそのまま召し上がれます。


「涼風に ゆらりゆらりと 花穂伸び」


[640] 花菖蒲 [PC]  2012/06/06 06:50:02    [削除]


   昨日は観察会で万博記念公園に行ってきました。紫陽花・薔薇・菖蒲が見頃を迎えているのではという期待からです。紫陽花には少し早かったようで1週間後ぐらいから見ごろを迎えそうです。薔薇は盛りを少し過ぎた感じです。花菖蒲が見ごろを迎えています。1日中どんよりと曇っていたので、観察には暑くもなく過ごしやすかったのですが、菖蒲というと雨が似合いそうなので一雨欲しかったところです。
 何れがアヤメかカキツバタと言われていますが、花弁の基部の色で見分けます。もちろん育っている場所も違いますが。アヤメは花弁の基部が紫色の網目模様になっています。同じくハナショウブは黄色で、カキツバタは白色です。


「花菖蒲 紫紺が好きと 妻の云い」


[641] 職人(庭師) [PC]  2012/06/07 05:12:10    [削除]


   万博記念公園の日本庭園入口を入った所に池があり、その手前正面に銘木クロマツが姿良く植わっています。丁度いま時期なのか法被を着た鯔背(いなせ)な職人が設計図を手にした親方の指示で剪定をしています。「葉刈り」とか「葉透かし」などという作業です。
 自然派の僕たちにはその良さが判らないのですが、庭全体の雰囲気は何となく日本人の美意識にあっているようです。また盆栽文化は古くから受け継がれ、いまや西洋にまで愛好者が増えていると聞きます。


「黒松の 葉刈りに梅雨の 兆しあり」 


[642] 大山 [PC]  2012/06/08 23:10:37    [削除]


   昨日から我がグループの一泊研修で大山に行ってきました。初日の観察会は岡山県立の森林公園です。以前に一度訪れているので、植生の豊かさは経験済みです。ブナやミズナラなどの落葉樹林が都会人を癒してくれます。宿舎は大山の麓の国民宿舎で宿泊客は我々だけ。以前の面影がないぐらいに閑散としてます。
 今日は朝食後、大山の登山口から僧兵コースの自然観察。大山を冠した植物が沢山あり、ブナとともに豊かな自然を満喫してきました。今後極相林としてもブナが残っていく話など興味が尽きませんでした。


「西日射し 山赤く染め 宴かな」


[643] ハナイカダ(雄花) [PC]  2012/06/09 07:04:02    [削除]


   大山の麓の観察会でハナイカダの雄株と雌株が隣り合っている所を案内して頂きました。我々が定点観察している所にもハナイカダがあるのですが、2カ月に一回なので花の時期や、実になる時期に上手く巡り合わないのです。今回の大山観察会ではちょうど花の時期で雄花と雌花の違いを比較観察することが出来ました。雄花は数個の花を付けているので、1個しか付けていない雌花より人目を引きます。
 黒く熟した実は甘いのですが、若葉が古くから山菜として親しまれていたようです。貝原益軒の「大和木草」に美味なりと記されているようです。富士山麓須走の旅館ではハナイカダの佃煮が供されるとか。


「咲き競う 雄花雌花の 花筏」


[644] モリアオガエル卵塊 [PC]  2012/06/10 07:31:24    [削除]


   月1回の地元山グループの定例会だが早朝まで雨が残っている。一旦は中止判断をしたが、天気は回復傾向にあるということで少人数でも行くことになった。箕面駅から遊歩道を少し歩き滝道をそれて地獄谷を登り、こもれび展望台を経て政の茶屋で昼食。細かい雨が降っている。雨具を付けて出発。湿度が高いので汗が噴き出す。役行者が没したという天井ヶ岳に寄り道、役の小角の立派な銅像に挨拶をして、帰りはようらく台から急坂を滝道まで一気に下り、6時間余りの歩きだった。
 途中でモリアオガエルの卵塊を見付ける。1匹のメスに数匹のオスが群がり、未受精卵を目指して熾烈な競争をしているらしい。1~2週間で孵化したオタマジャクシは雨を待ち、雨で溶け崩れる泡の塊と共に水面に落下する。下ではイモリが口を開けて待っている。梅雨の時期の贈り物である。環境省はまだ指定していないが、各県で絶滅が危惧されており、奈良県では絶滅危惧種1種に指定されている。


「梅雨に入り モリアオガエル 恋猛し」


[645] 虹色コンサート [PC]  2012/06/11 06:50:08    [削除]


   うたごえサークルが集う「虹色コンサート」に行ってきました。豊能地域のサークルが10団体出演ということで、盛りだくさんの演奏を楽しんできました。ピアノ・バイオリン・アコーディオンのアンサンブルとか、ヘルマンハープの美しい音色の演奏など多彩です。年1回の演奏会ですが既に26回の歴史があります。うたごえ運動盛んな青春時代を送ったロクとしては満足なひと時でした。
 ゲストはKei-sugar(ケイ・シュガー)さんです。地方紙の記者の傍らシンガーソングライターとしての演奏活動もこなす多彩な方です。前の席に可愛い女の子が座っていて絶えず振り向いて愛想をしてくれました。こんな児たちに負の遺産を残す今の政治に憤りを覚えます。


「若々し シニアの声も 虹色に」


[646] イペの実 [PC]  2012/06/12 06:16:52    [削除]


   昨年天王寺の一心寺で観たジャカランタが忘れられずに、またまた観察に訪れました。時期が早すぎるのか遅すぎたのか、人目を引くほどには咲いていません。同じノウゼンカズラ科のイペという木が植わっているので観に行くと沢山の実を付けています。花は4~5月位に咲くらしいです。黄色い花を咲かすイペはブラジルの国花だそうです。神戸にはイペの木が植えられていて、知る人ぞ知るスポットになっているようです。沖縄でも愛されている木だそうです。
 イペの花には紫・赤・白・桃・黄色などがあり、黄花を咲かすイペがブラジル国花と知りました。紫イペは薬効があり癌の治療薬としても利用されているようです。


「ブラジルの 民に手向けし ノウゼン花」


[647] ハンゲショウ [PC]  2012/06/13 06:59:34    [削除]


   楽しみにしていた花曜日のハイキングが雨模様のため中止になってしまいました。雨でも出掛けたい我々二人。雨こそ似合うとばかりに、紫陽花と花菖蒲を万博記念公園に尋ねました。1週間前にはまだ少なかった紫陽花も見頃を迎えています。花菖蒲は少し花期が終わりに近付き今日でお別れよと言っているようです。その代わりに半夏生(半化粧)の葉が白くなりかけ、尾状の花穂を垂らしはじめています。
 ハンゲショウは小さな花が尾状花穂の基部から開花していき、垂れ下がっていたものが次第に立ちあがります。それにつれて花穂の周りの葉も白くなっていきます。虫媒花ですから虫を呼ぶ作戦でしょう。花の終わる8月頃には白い葉も元の淡緑に戻っていきます。


「白粉に 虫惑わされ 半夏生」


[648] ササユリ [PC]  2012/06/14 07:38:50    [削除]


   毎年同じ場所に生えるのですが、心無い人に盗掘されることがあります。茶花としての人気があるようです。今年も4本見付けました。カタクリと同じように花を咲かすまで7年ぐらいかかると言われています。絶対に盗ってほしくない希少な植物です。どうしても百合という方は園芸種で我慢して下さい。
 立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿が百合の花と美人を讃える時に使われた言葉ですが、実際にこれらの植物は婦人病に効く薬草で、食べたり服用したりすると美人になるらしいです。茶碗蒸しに入っている百合根は本当に美味しいですね。


「林床に パッと一条 百合の花」


[649] 睡蓮   (ヒツジグサ) [PC]  2012/06/15 07:14:23    [削除]


   手持ちの図鑑で睡蓮と引いても出てきません。ヒツジグサでやっと検索することが出来ました。別名で睡蓮と表記されています。ロクは睡蓮の中の一種類がヒツジグサと思っていました。未の刻は今の午後2時ごろですから午後1時から3時ごろまでが一番開花することでヒツジグサと名付けられました。夜には閉じて眠っているようで、蓮に似た植物なので別名の睡蓮と言われています。
 睡蓮と云うとモネを思い出します。水の表現に光を上手く取り入れた天才画家です。ロクもお絵描きしていた頃上手く川の流れや、水の色が出せずに苦労したのを思い出します。退職したら絵を描きたいという思いが何処かへ飛んでんしまっています。


「睡蓮の 水面飛び交う 恋トンボ」


[650] 梅雨 [PC]  2012/06/16 07:26:28    [削除]


   雨の中で何枚かの写真を撮りましたが、花の写真が多くそれぞれが雨の中で瑞々しく輝いています。梅雨を撮ったつもりですが、花たちは自分が主役とばかりにちゃんと収まっています。何の変哲もないありふれた写真ですが、雨を撮るならこの葉っぱに限ります。風が吹くと葉っぱの上を水玉がコロコロと転びます。観ていて飽きない世界です。
 最近は四季がはっきりしなくなって来ています。暑いか寒いかの二極に変わっているようで、春と秋が少なくなってきた感じです。その中で梅雨は紛れもなく日本の風土に大切な恩恵をもたらせています。


「銀色に 梅雨を転ばす 池の風」


[651] ナツメ [PC]  2012/06/17 07:54:32    [削除]


   ♪あのこはだあれ だれでしょね なんなんナツメの花の下♪誰でも知っている童謡です。子どもの頃、紅くなる手前のナツメをかじって、リンゴのような味がしたのを思い出します。「桃栗3年、杏4年、梨5年、柿8年、柚子の大馬鹿18年、棗その年(とし)金になる」などと言われ昔から有用な果実として利用されてきました。
 サンゲタンという韓国料理にナツメの干したものが滋養強壮に好いといわれて入っています。調べてみると生薬として昔から使われていました。農家の庭先に沢山の実を付けますが、最近では見向きもされませんので、ロクが光を当ててやりたくなりました。ナツメ酒でも作ろうかな。


「梅雨時は 実のなる木々の スタンバイ」


[652] クチナシ [PC]  2012/06/18 06:48:55    [削除]


    ♪今では指輪も回るほど痩せてやつれたお前の噂♪ご存知クチナシの花です。写真の花はコクチナシだと思います。裂けた花弁の幅が細い様なので。自然の香水のような香りがします。特に夜に虫を集めるために、むせ返る位の香を放ちます。育ちやすいのか道路脇の植え込みなどに植えられています。殆どが八重咲きの花ですから実を付けません。昔からクチナシの実は食品などを黄色に着色するのに使われてきました。お正月の栗きんとんや沢庵などに。
 花はかすかな甘みがあるので生でも食べられることが出来ますが、カンゾウの花のように煮てから酢と醤油で味付けすると粘りがあリ美味しいらしいです。


「くちなしの 花の白さが 儚くて」


[653] 父の日 [PC]  2012/06/19 07:15:55    [削除]


   日曜日の父の日に舞鶴漁港から新鮮な魚がスーパーに届いていたので、二種類の魚を刺身にしました。家にいる時は休肝日を心掛けているのですが、美味しい魚などが手に入ると直ぐに妥協してしまいます。一緒に飲みたい妻の作戦でもあります。1日遅れで娘から父の日プレゼントが届きました。めったに手に入らないオリジナル季節限定酒です。機械で絞ったものではなく、大吟醸酒袋から滴り落ちた雫を集めた最高級酒です。
 昨日も二日続きの父の日になりました。贈られたお酒がなくなるまで当分父の日が続くことでしょう。普段はビール党ですが、超辛口の酒や大吟醸も旨いものです。日本酒が旨いのは判るのですが、酒の辛口というのがよく判らないロクです。


「父の日に 飲む酒愛を 肴とし」


[654] 馬子にも衣装 [PC]  2012/06/20 07:04:12    [削除]


   ひょんなことから書家の先生と知り合いになり、以前に色んな書体で「福」と「有」を書にして頂き、額縁に入った「福と有」は我が家の家宝になっています。その先生から写真俳句にアップしている句を、素晴らしい書体で色紙に書いて送って頂きました。思わず「素晴らしい!」と唸ってしまいました。
 何の変哲もない句が衣装を纏うと見違えるようになりました。嬉しくなって仲間に見せびらかしました。多分その時の顔は一茶に成りきっていたのかもしれません。芭蕉としないのがロクのおくゆかしさです。


「台風と 言うには早し 南風の過ぎ」


[655] 黄色カタクリ [PC]  2012/06/21 07:02:04    [削除]


   梅雨のうっとしい毎日です。例年この時期梅雨の蒸し暑さを避けて涼しい所に行っていました。カナディアンロッキーに行った時に撮った写真です。黄色いカタクリが群生していました。日本のカタクリも昔はこれ位群生していたのでしょうね。人が山に入らなくなって幾久しいですが、化石燃料に移行していく過程で次第に里山としての機能が失われ行きました。当然生態系にも変化が起こり鹿や猪が増え、植物の変移も起こっていったのでしょう。
 無理やり生物多様性に話を運んでいますが、増え続けている鹿や猪を上手く利用したいものです。これらの狩猟鳥獣の肉をフランス語で「ジビエ」と呼び欧米では高級食材になっています。猪は冬、鹿は夏が美味しいのです。「獲れたぞ!」との連絡が途絶えています。


「太陽は 何処へお隠れ 夏至の日に」


[656] ロクが学会に? [PC]  2012/06/22 06:45:31    [削除]


  「食い倒れ大阪の食文化を支える生物多様性」のテーマに引かれて、馬場町のKKR HOTEL OSAKAに出向きました。我がシニア自然大学も協賛団体に名を連ねているからです。ところが会場に着くと雰囲気が違います。ホテルの大広間には「日本食品保蔵科学会」という聞いたこともない垂れ幕がつり下がっています。参加者の多くはその分野での仕事や研究に携わっている人たちばかりです。
 どんな雰囲気にも直ぐに馴染んでしまうロクですから、何時ものにやけた顔を少し引き締めて、各先生方のお話を興味深く聞かせて頂きました。帰宅してからの開口一番「今日は学会で疲れたよ!」


「分げつの ようよう進み 青田波」


[657] 衣替えデビュー [PC]  2012/06/23 07:38:33    [削除]


   書家の先生が十三の中華料理店「楽友」(06-6885-3110)にロクの写真俳句から抜き出した句を清書し、一昨日から展示して下さっています。そのお店は以前から先生の書を常設展示されており何時も感心して拝見していました。楽友さんは昼2時半にお店を一旦締めて、夜は5時からの営業になりますが、昨日はお店に無理を言って3時過ぎに開けて頂きました。神戸仕込みの広東料理のお店ですから、薄味で本当に美味しい料理を提供しておられます。
 選ばれた基準は季節を詠んだ句で、写真と一緒だったらもっと良かったかなとも思います。俳句を作っておられる方が御覧になると「何やこれ!」と思われるかもしれませんが、素敵な衣装を纏わして頂いたので、書を愛でて頂きましょう。


「梅雨休み ビールの泡も いぶし銀」


[658] 能勢人形浄瑠璃 [PC]  2012/06/24 07:24:25    [削除]


   毎年この時期に能勢人形浄瑠璃「鹿角座」の公演があります。今年で7回目になります。素浄瑠璃の歴史は古く200年以上前から受け継がれています。人形浄瑠璃の形式になったのは最近のことです。太夫も200人以上いるとのこと。特筆すべきは大人に混じって子ども参加することです。太夫・三味線・人形遣い・囃子の全てで出演します。
 知り合いの方が太夫として出ておられたり、人形遣いとして出ておられたりするので、付き合いも兼ねて鑑賞しに行きます。今回は新作物で異星から飛行船が飛んで来て800年のタイムスリップをするという斬新な物語が注目を浴びました。


「裃の 児ら未来への 泉なり」


[659] NO!原発 [PC]  2012/06/26 06:19:21    [削除]


   日曜日に中学校の同窓会が難波であり2年振りに参加してきました。担任の先生方も3人参加されており、お元気な様子に一安心。学年で7クラス在り、当時はだいたい50人学級でした。当日の参加者は49人、多いのか少ないのか判りませんが17回も続いているというのですから、お世話する方は大変です。女性群は誰なのか全然判りません。「あの人は誰?」「旧姓で○○さんよ」と教えて頂きますが記憶に繋がりません。
 昼間からしっかり飲んでの帰り道、御堂筋を異様なパレードが通ります。毒マスクに白衣を着用した一団が、放射能廃棄物用のドラム缶を打ち鳴らし「原発即廃炉!」の掛け声と共に。写真に収めているとその中に着物を着た知り合いの女性が参加しています。やあ!と声をかけると一緒に参加してと誘われました。おっちょこちょいのロクは酔いに任せて隊列の一員になっていました。


「雷鳴を 轟かせつつ 刻流れ」


[660] マムシグサ(雌になりました) [PC]  2012/06/27 06:45:53    [削除]


   山歩きの途中でトウモロコシに似た青い実を付けたマムシグサ(サトイモ科)に出会いました。雌雄異株ですが、この植物は性転換で知られています。初めの間は雄からのスタートですが、何年かして株が大きくなると雌に性転換します。また土壌の条件や環境が悪くなリ成長が止まると雌から雄に変わることもあります。雌はハエなどを閉じ込め、養分にして秋には赤く熟すので一種の食虫植物です。
 昨日は久し振りの花曜日で箕面の山を歩いて来ました。月に何回もの山行が途絶えていて自信がなかったのですが、それでも34000歩、5時間コースをこなしてきました。まだまだ大丈夫なロクです。


「谷間から 汗を拭き取る 風の吹き」


[661] ホタルブクロ [PC]  2012/06/28 06:13:46    [削除]


   武田尾と川久保の定点観察を毎月交互にしていますが、今月は武田尾観察会。観察した植物の種類は100を超えます。なかなか覚えられないし、知っている植物も名前を度忘れしてしまって「あれや!あれや!」という始末。みんなの記憶を頼りにワイワイガヤガヤの楽しい観察会です。物覚えの悪いロクですが数でこなしているので、沢山の植物と友達になれました。
 以前の観察会で光合成しない腐生植物のギンリョウソウを、中が綺麗なブルーだから工夫して覗き観てと云ったのが災いしてか、何でも覗き観る癖が付いてしまった方がいて、中を盗み観ようとカメラを向けておられます。真似して撮ってみましたが、なかなか綺麗なもので虫の目になっていました。


「虫の眼で 火垂袋を 覗き観て」


[662] 紫陽花の花探し [PC]  2012/06/29 06:24:08    [削除]


   この時期、紫陽花が咲き誇っています。長崎に住んでいたオランダのシーボルトがことの他アジサイを愛したようで、紫陽花の学名に日本人妻お滝さん(オタクサ)の名前からハイドランジヤ・オタクサと名付けたことを知りました。ヨーロッパで品種改良された大型のヨーロッパアジサイが日本に沢山入って来ています。ブルー系のアジサイは梅雨の時期に一番似合う花です。 
 昨日の観察会で仲間から紫陽花のレクチャーを受けました。装飾花ばかりしか目につきませんが、掻き分けて探すと可愛い花が隠れています。子どもに還って宝探しをしてきました。


「紫陽花は マントの陰に 花隠し」


[663] 若い燕 [PC]  2012/06/30 06:25:09    [削除]


   初燕を観たのが2ケ月ほど前のことです。能勢には普通に見られるツバメとコシアカツバメと腰の部分が白いイワツバメがここで夏を過ごします。写真の幼鳥は箕面駅で撮ったものです。数日前のニュースに登場したツバメです。間もなく巣立ってくれることでしょう。多分南の国に旅立つまでもう一度子どもを作るはずです。
 自分より年下の男性の愛人をさして「若い燕」という言葉があります。「何で燕やろ?」という疑問が残っていました。仲間が調べてくれました。「元始女性は太陽であった!」で有名な平塚らいてふの5歳年下の恋人が、「貴女が雷鳥なら僕は燕です」と云ったのが始まりとか。70歳のロクには若い燕になる資格がありません。


「燕の巣 見上げる老婆に 笑みこぼれ」


[664] 紫式部 [PC]  2012/07/01 06:45:08    [削除]


   観察会に行った時にムラサキシキブの花が満開でした。葉っぱの脇から沢山の小花が開いています。実の色が優雅な薄紫ですから、紫式部の名を与えられました。実は秋から冬にかけて残っているのでよく目立ちます。花の時期は短くて…という位ですから、花が咲いている時期に巡り合えるのはラッキーです。
 エゴの実のエゴサポニンが魚を獲る時に使われていたというのはご存じだと思うのですが、ムラサキシキブの枝葉を潰したもので魚が獲れるというのは知りませんでした。人には無毒で魚には有毒らしいです。因みに熟した果実で作る果実酒はハーブの香り高いリキュールになるようです。


「万緑の 中に一際 式部あり」


[665] 紙芝居(竹の力) [PC]  2012/07/02 06:52:03    [削除]


   毎月最終土曜日に活動拠点である服部緑地公園で、ファミリー自然教室を開いています。ミニ自然観察と自然工作を子どもたちに提供して10年になります。今回は地元のFMラジオの取材がライブで入るので皆さん張り切っています。観察と工作のテーマは「竹」です。工作は七夕の笹飾りを自然の材料をふんだんに使って作ってもらい、自然観察は趣向を変えて、来られたファミリーに手作りの紙芝居を観て頂きました。
 工作教室が満員なので待ち時間を利用して隣の部屋で「竹のふしぎ-竹ちからー」という紙芝居を上演。子どもたちは紙芝居が好きなのですね。少し内容に難し過ぎたきらいがありますので、原稿をもっと優しくしなければと反省することしきりでした。


「若竹の ごとく伸びよと 児らを見し」


[666] ふれ愛コンサート [PC]  2012/07/03 07:29:17    [削除]


   日曜日は千里バッハ合唱団のコンサートに行き、バッハの《来たれ、イエスよ、来たれ》とハイドンのオラトリオ(声楽と管弦楽による宗教曲)《天地創造》を鑑賞してきました。同じ合唱団でもこれ位違うのかと感心することしきりでした。23回目の演奏会ということですから、積み上げてきた歴史の重みが加わっています。まるでオペラを観ているような壮大な物語の展開を聴かせて頂きました。
 一方我々の合唱団は昨日、施設の慰問に行ってきました。ふれ愛コンサートと銘打って地元の施設訪問をしています。入所者と一緒に歌ったりする時間もあるので喜んで頂いています。入所されている皆さんの笑顔に触れた時時に音楽の力を実感出来ます。


「手拍子に 心も通う 梅雨晴れ間」


[667] 栗の赤ちゃん [PC]  2012/07/04 07:04:28    [削除]


   能勢は栗の産地です。栽培品種も多いですが、銀寄せが能勢の特産です。縄文時代からドングリ類が食べられてきましたが、中でも栗は特別だったのではないでしょうか。当時の栗は山に自生している柴栗だったと勝手な想像をしています。縄文人ロクは山道に落ちていると今でも生で食べることがあります。ウルシにかぶれた時に葉をすり潰してその汁を患部に漬けると良くなるようです。
 6月頃の能勢は栗の花の匂いでむせ返ります。7月になるとやっと雄花を落とし栗の匂いから解放されます。そして、尾状の花穂の基部に栗の赤ちゃんを観ることが出来るようになります。一丁前にイガまで付けています。とくとご覧あれ!


「色褪せし 路上に落ちて 栗の花」


[668] ベニバナボロギク [PC]  2012/07/05 07:51:04    [削除]


   キク科の花です。垂れ下がった頭花が紅色で、花が終わった後の冠毛が襤褸(ボロ)に似ているのでこんな名前になりました。何時も晩夏から秋に見掛ける花ですが、梅雨時に見かけたので写真に収めました。秋から冬にかけて食べられる野草として皆さんに紹介してきました。熱帯アフリカが原産で、九州から一気に広まりました。まだ日本に帰化して60年ほどしか経っていません。戦地で兵士が春菊の代用として食べたので南洋春菊の名前があります。
 春菊より香が強く、すき焼きなどに入れると美味しく召し上がれます。一度味を覚えると病みつきになるようで、冬場の野草料理に欠かせません。


「夏草に 混じり咲き出す 襤褸菊の」


[669] ウマノスズクサ [PC]  2012/07/06 07:23:20    [削除]


   服部緑地の花壇にウマノスズクサがあり保護されています。今年初めて 気付いたのですが、何時もの散歩道にたくさん育っています。ご存知ジャコウアゲハの食草です。馬の顔に似た葉の裏に卵を産み付け、孵化した幼虫は葉っぱを食べて成長します。このウマノスズクサの戦略が変っています。ラッパ状の花には内向きの毛が生えていて、虫が一旦入ると後戻り出来ない仕組みになっています。食虫植物と思っていましたが、花が枯れると一杯花粉を付けた虫が解放されるのです。
 ジャコウアゲハは幼虫の時にウマノスズクサから毒を貰い体内に蓄えます。蝶になっても鳥などの天敵からその毒で身を守っています。ジャコウアゲハモドキという蝶もいて、鳥から狙われないという恩恵を受けているようです。


「散歩道 纏わりつきし 蜆蝶」


[670] チョウトンボ [PC]  2012/07/07 07:02:49    [削除]


   野鳥と蜻蛉には目のないという自然の仲間から、何時も素敵な画像が送られてきます。今回はチョウトンボが送られてきました。我がグループの活動拠点になっている服部緑地で撮られたということです。活動日に少し時間がある時は公園内の蓮池に立ち寄り、デジカメでチョウトンボなどを狙います。カメラのせいか腕が悪いのかこんなに綺麗な写真は撮れた試しがありません。
 彼からのアイデアでチョウトンボはデスクトップの背景に使わせて頂きました。パソコンを立ち上げた瞬間、ど迫力のチョウトンボが目に飛び込んできます。極楽トンボのロクにぴったりの画像です。


「蓮巻き葉 金属色の 羽根休め」


[671] モジズリ (ネジバナ) [PC]  2012/07/08 06:44:52    [削除]


   陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに(百人一首14・河原左大臣)あまりにも有名な百人一首の中の恋の歌です。河原左大臣は嵯峨天皇の皇子で光源氏のモデルだと言われています。歴史音痴のロクですが決して自分を光源氏に似ているなどとは思っていません。
 福島県信夫郡の捩れ模様に染めた絹織物(捩摺)とねじれた花序持つこの花を結びつけて名付けられました。ネジバナの方がよく知られていますが、モジズリと云った方が古へのロマンを掻き立ててくれます。


「桃色の 吐息出そうな ねじり花」


[672] カルガモ雛窮地 [PC]  2012/07/09 05:40:54    [削除]


   ご近所の庭にカルガモの雛が3羽迷い込んで来ました。親鳥の姿が見えません。どんな事情が有ったのでしょうか?まさか人間社会のように育児放棄!そんなことは断じてないはずです。壁際で身を寄せ合って怯えています。どうしたらいいだろうかと相談を持ちかけられたので、近くの田んぼに放してやったらと提案しました。成り行き上、ロクがそっと雛を捕獲しバケツに移し替えました。その軟らかで直ぐに壊れてしまいそうな感蝕、ふわふわしてとても気持ちが好いです。
 田んぼに放してやってもはたして生きて行けるだろうかと心配でしたが、3羽は揃って稲の間を上手に泳いで遠ざかって行きました。親鳥と巡り合えることが出来ればいいのですが…。


「声高し 別離の雛に ホトトギス」


[673] 糞転がし(ルリセンチコガネ) [PC]  2012/07/10 05:57:04    [削除]


   奈良公園へ糞転がしのルリセンチコガネを探しに行ってきました。10年前に一度レクチャーを受け経験済みですが、その時は先生の話に夢中で実際には誰も探し出すことが出来ませんでした。標本を見せて貰い綺麗な黄金虫だなという驚きだけでした。今回は奈良のサークルで勉強した方の案内ですから期待が膨らみます。
 はじめは要領が判らなく、やみくもに鹿の糞のあるところをかき回していましたが「見つけた!」と言う方の近くで落葉を掻き回していると瑠璃色をした黄金虫がいます。採取出来たのは9匹で手で掴むと観念したのか暫くは死んだふりをします。まるで熊と出遭った人間のようです。


「死んだふり 熊と違うと 虫に言い」(川柳)


[674] 結婚記念日は山で! [PC]  2012/07/11 07:25:11    [削除]


   昨日の花曜日は我々の46回目の結婚記念日でした。つまらない写真をアップしますが、元気で一緒に山を歩けているというのを伝えたくて…。誰言うともなくお互いの行動には干渉しない、というのが我が家の暗黙の取り決めになっています。それでも月に3~4回は一緒に山歩きをしています。
 昨日も打ち上げの席で仲間の皆さんに「46年もよく辛抱してきたよ!」とすかさず言いました。どちらが先に言うか、そこのタイミングが微妙です。先を越されるとそれに返す言葉を考えなければなりません。「よく言うわ!」じゃ洒落にもなりませんから。


「饒舌で 染める記念日 ビールかな」


[675] サイカチ [PC]  2012/07/12 07:52:25    [削除]


   マメ科の植物で真っ直ぐ伸びた幹から張り出している枝には、枝の変形した棘を沢山付けています。豆のさやがねじれた形をしているのが特徴的です。仲間にシナサイカチなどありますが、サイカチは日本特産です。山野に自生するらしいですが出会ったことがありません。さやを採取して煎じ液を作っておくと、石鹸の代わりになり地球にやさしいシャンプーになるらしいです。
 奈良公園にあるこの木は若い豆のさやを沢山付けています。少し失敬して鹿にやると美味しそうにむしゃぶり付きます。葉も同じように食べてしまいます。さやの中の豆はまだ育っていません。どんな豆だろう?秋に確認したいものです。


「梅雨晴れ間 ものみな碧く 染まりけり」


[676] ケーキ作り [PC]  2012/07/13 07:13:16    [削除]


   月1回の「男の料理教室」では何時も4~5種類の料理を皆で分担して作ります。メイン料理・サブ料理・サラダ系・スープ系とデザートです。今回初めてデザートに挑戦してみました。人参ケーキです。他の料理ではあまり気にしていなかった素材の分量が、ケーキ作りでは命取りになるのを知りました。それから手抜きが出来ないことです。だいたいがアバウトなロクですからホイップ出来ましたと言うと、先生から「まだまだ駄目!」と何回もチェックされました。
 オーブンでふっくらと焼き上がったケーキは見るからに美味しそう。これを11等分しなければなりません。他の料理では味見をしていましたが、ケーキばかりは味見も出来ません。切り分けの難しいこと、皆の眼が光っています。


「空調が 効かず胡瓜の 香り満つ」


[677] 風鈴電車 [PC]  2012/07/14 06:47:40    [削除]


   以前にも紹介しましたが、今年も季節毎にデコレーションで装った電車を能勢電は走らせています。夏バージョンは風鈴です。七夕をイメージして短冊に願い事を書き風鈴に吊るしてあります。子どもの願いに混じって若者らしい願いもあり、若いカップルの誕生を望みたくなります。
 次回乗り合わせた時にはシニアの願いもあるのか探してみたいと思っています。さしずめロクなら子どもたちの未来に思いを馳せたものを書くでしょう。“原発に頼らないエネルギーを!”“地球温暖化を食い止めよう!”


「風鈴の チリンチリンが 温度下げ」


[678] 雨上がりの山 [PC]  2012/07/15 07:00:12    [削除]


   地元山の会例会日。まだ雨模様ということで近くの山に行きました。参加者も少なくコースは行き当たりばったりのフレキシブルな対応。頂上付近は紫陽花が花盛りで、ケーブルとリフトを利用して登ってこられる観光客の姿も目立ちます。イベントがあったらしく紫陽花の鉢植えを手にした方も見かけます。じゃんけん大会で貰ったと仰っておられました。
 頂上付近は風がさわやかで汗が直ぐに引き、少し肌寒く感じるほどです。気持ちいいねと、毎度のことながら汗を掻いたものしか味わえない至福の時を過ごし、水量の多い谷道を慎重に下りました。満足満足!


「涼風を 一人占めして 山の昼」


[679] 日本のサルビア [PC]  2012/07/16 07:25:04    [削除]


   何処にでもあるシソ科植物アキノタムラソウです。何でシソ科は茎が四角なのでしょう?さて、秋を冠していますが春と夏を冠するタムラソウがあるようです。アキノタムラソウの花期が7月からということになっていますので、秋にしておきましょう。学名を知ると驚きです。Salvia japonica(日本のサルビア)と載っていました。色は違いますが花の感じはまさにサルビアですね。
 例年この時期になると梅雨が明けます。今年の梅雨はまだ居座っているようです。梅雨明け10日と言って、からっとした夏空になりますが、今年はメリハリがなさそうです。言葉だけでも秋と名が付くものを探したくなります。


「サルビアの 色より赤き 紫蘇ジュース」


[680] 暑い暑い! [PC]  2012/07/17 07:27:14    [削除]


   奈良公園の牡鹿です。5歳鹿でしょうか。暑い暑いと舌を出しています。昨日から全国的に記録的な猛暑になっています。熱中症で病院に運び込まれる方が後を絶ちません。一方局地的に豪雨が降り犠牲者まで出ています。最近の異常気象が気になっています。全部温暖化のせいでしょうか?
 我が家にはエアコンというものがありません。自然の風だけが暑さを吹き飛ばしてくれます。田んぼを通ってくる風は本当に気持ちいい!緑を増やして自然でスローな生活環境を作りたいですね。


「若者の 原発止めよ! 声熱し」 


[681] 梅雨明け [PC]  2012/07/18 07:46:10    [削除]


   万博記念公園に行って来ました。“影を慕いて”歩こうと日陰を選んでの観察コースです。世界の森というのがあり色んな樹木が植わっています。広場では炎天下シニアグループが紙飛行機を飛ばしています。我々のグループもシニアですが、童心に帰って遊んでいる紙飛行機同好会の皆さんに目を細めていました。
 午後からは冷房の効いた部屋で自然工作です。時期的には遅い感じがしましたが干支の龍の壁掛けです。黒竹を細かくスライスした材料を龍の形に貼り合わせていきます。工作を提供してくれた仲間の準備に感心することしきりでした。途中で梅雨明けの報が届きました。


「今日だけは 麦酒記念日 昼に飲み」


[682] オッス! [PC]  2012/07/19 07:25:19    [削除]


   我が家の猫の額花壇にカミキリムシがやって来ました。何処でも見かけるお馴染みのゴマダラカミキリです。甲虫の中では子どもに人気があります。しかし、生木を食べるので害虫扱いされて駆除されています。そう云えば松枯れもカミキリムシが介在しています。
 子どもの時から昆虫好きだったロクですから、花壇に来てくれたカミキリムシ君はユーモラスな仕草で「オッス!」と手を挙げて挨拶してくれました。君も何らかの役割を果たしてくれているはずなんだけれどなあ~。


「ギーギーと 髪切虫よ 鳴いてくれ」


[683] イラクサ [PC]  2012/07/20 07:20:34    [削除]


   夏にはイラクサ科の植物が各種育っています。アカソ類・マオ類・ミズ類・ウワバミソウ・カラムシなどです。殆どが過っては繊維となっていたものと推察できます。食料になっていたものもあります。今でも何種類かは山菜として食べられています。あの痛いイラクサが食料になっていたり、繊維として利用されていたというのは信じ難い話です。
 写真のイラクサは鹿に食べられないようにさらに棘を増やし、毒性分も強くなっているため、知らずに触れたりすると1週間ぐらい痛みが残るらしいです。ネパールで経験しているロクは近寄りません。くわばらくわばら!


「ワルナスの 花に騙され 指を刺し」


[684] ハス [PC]  2012/07/21 07:42:22    [削除]


   昨日は定例活動日で服部緑地公園に行きました。何時も立ち寄る蓮池が見事なぐらいに花を咲かせており、カメラマンの姿が目立って来ました。毎年ハスの数が増えているようで、池を覆い尽くすほどに繁茂しています。花が終わり残った花托の形がハチの巣に似ているからハチスと呼ばれていたのが、何時しかハスになったと謂われています。
 レンコンのすり下ろしたものが風邪に良いとか体にいいと言われますが、葉から茎まで全てに薬効があるようです。中国や台湾に旅行するとハスの実の加工品を土産に売っています。ハスの生薬は肥満・糖尿病など生活習慣病に良く、滋養強壮にも良いらしいです。


「傘差さず 息止めじっと 蓮の花」


[685] 浜梨(ハマナス) [PC]  2012/07/22 07:20:29    [削除]


   ハマナスの赤い実が目にとまりました。ところがハマナシと表示してあります。間違っているのかなと思いながらも帰ってから調べました。実が甘酸っぱいので浜梨と言われていたと知りました。ハマナスというと北海道を連想します。知床旅情が余りにも有名だからです。自生種は東北や北海道で見られます。こちらで見るハマナスは園芸種でしょうね。外国種かもしれません。薔薇園などでもよく植えられています。花も実を全く薔薇そのものです。
 実を一つ失敬して食べてみたい衝動に駆られましたが、公園などに植わっているものは殺虫剤など使われている可能性があり断念。ローズ油は化粧品の香料に使われているとのこと。花のジャム、花酒、果実酒、生食など利用価値も多いので、家に1本植えておきたいものです。


「突然の 雨に洗われ 浜梨の」


[686] 能勢高校を応援する会 [PC]  2012/07/23 07:41:46    [削除]


   能勢の人口は自然減と流出で毎月減っていき限界集落に近付きつつあります。学校も小学校6校と中学校2校を統合して小中1校にしてしまうというとんでもない所まで来ています。地域から学校が無くなるとますます流出に拍車がかかります。経済効率優先の行き着く先です。人口減のあおりを受けて地元能勢高校も生徒数が減り続けており存続が危ぶまれるまでになっています。
 町ぐるみで応援しようと集会がもたれ参加してきました。島根県隠岐の島前高校の魅力化推進の素晴らしい取り組みで、県外からの島留学が増え、学級が増えている経験が熱っぽく語られました。町の運営にかかわる行政の姿勢でこんなにも変わるものだと教えられました。


「民の声 高まれうねり 土用波」


[687] ヤマノイモ [PC]  2012/07/24 06:46:04    [削除]


   ヤマノイモの雄花です。我が家で育っています。なかなか芋を掘りだせないのでムカゴだけを毎年収穫しています。既に小さなムカゴも付けています。芋は昔から滋養強壮に効き目あると好んで食されてきました。何となくトトロ汁などは精力が付きそうです。若芽が食べられるということは知りませんでした。乾燥させた芋を使ったヤマノイモ酒も体に良いようです。店頭に並んでいるのは中国原産のナガイモです。
 自生のヤマノイモ(自然薯)は掘り出すのが大変です。専用の道具を作って仲間と山芋掘りに行ったことを思い出します。出来るだけ斜面に生えているものを探して掘りだします。途中で折れてしまったり石を沢山噛んでいたりして大変です。収穫して持って帰ってもその処理が大変!


「ヤマノイモ 掘り出す力 今は無く」(川柳)


[688] キツネノカミソリ [PC]  2012/07/25 07:05:35    [削除]


   月2回の花曜日ハイキング、ご都合で参加者が少ないので行き先を変更して、手近な箕面を歩いて来ました。湿度が高く風もないので汗びっしょりの山歩きになりました。おまけに突然の雷雨襲来、汗と雨でびしょびしょになってしまい、銭湯に駆け込んでやっと一息つけた状態でした。
 林内にキツネノカミソリが咲いています。狐の変幻を見る思いです。上手く命名したものですね。全草が毒草なので地獄花とか火事花などと言って昔の人たちは嫌っていました。我々自然愛好家はわざわざキツネノカミソリを求めて遠征します。


「林内を 線香花火か 緋の花が」


[689] サルナシ [PC]  2012/07/26 07:46:53    [削除]


   定点観察会を武田尾と川久保美女谷の2ヶ所で行っていますが、今月は川久保観察会。谷筋で樹木が茂って日陰になっているので真夏でも何とか観察会を持てます。植生が豊かで沢山の植物に出会えます。春の観察会で花を咲かせていた木々は既に実を付けています。定点観察の面白さです。サルナシ(マタタビ科)の仲間でキウイフルーツ(オニマタタビ)をニュージーランドで改良したものがキウイです。
 実を採ってキウイとそっくりな所を五感で確認して頂きました。野生の果実では一番美味しいといわれていますが、まだ熟れていなかったので喉がいがらっぽいとブーイング!早くビールで喉を洗いたいと急かされること、参加者全員が真夏のビールを楽しみました。


「花や実に シニアの心 熱中症」


[690] 夏休みクラフト講座 [PC]  2012/07/27 05:53:07    [削除]


   今年も地域の子どもたちを対象に、公民館講座としての夏休みクラフト講座が始まりました。初日は名札作りです。見本を見ながら早く作りたくって仕方がないと云った感じです。参観(付添)に来ている若いお母さんも、大人向けの講座があったらいいのにと興味津々。名札用のバッチ工作とペンダント用を作らせましたが、奇想天外な発想で思い思いの作品を作っていました。
 出来上がった子どもたちの作品です。「君は何処の小学校?」と聞くと「宇宙小学校」と返って来ます。子どもの心は工作を通して、空想の彼方に飛んでいるのです。そんな子どもたちが愛おしくって仕方がありません。


「教室が 宇宙に続く 夏休み」


[691] 琵琶湖疎水 [PC]  2012/07/28 09:14:02    [削除]


   この夏一番という暑さの中を、日本新薬(株)山科植物資料館にお邪魔してきました。セミナールームで日本新薬が回虫駆除薬サントニン含有植物を探し出し、そのヨモギを日本で栽培するに至る過程など説明を受けました。植物園ではそれらの植物を含め、薬効ある各種植物のレクチャーを受け、特に五感で観察させて頂けたのがロクを満足させました。
 午後からは体力的に余裕のあるメンバーが地元の仲間の案内で琵琶湖疏水の散策を楽しみ(苦しみ)ました。120年前に完成した琵琶湖疏水が現在まで滔々と流れ続けています。当時の土木技術に目を見張りました。実は終わってからビールを美味しく飲みたいための寄り道だったのです。


「梅干を 一粒お茶に 入れて行き」


[692] イケマ [PC]  2012/07/29 07:33:52    [削除]


   つる性の植物でヤマノイモの様な葉を持つものは花が咲いたりしないと同定し難いものです。観察会では何時もワイワイガヤガヤ、あまり観察会に慣れておられない方は戸惑います。とりあえず声の大きな人の言葉が採用されメモを取られます。「ヤマノイモやで」「いやガガイモや」「ヘクソカズラと違うかな?」といった雰囲気です。
 写真の花はイケマです。蝦夷の霊草としてアイヌ民族の重要な薬草だったようです。名前の由来はアイヌ語で「強大な根」「神の足」と書いてあります。若芽は食用で根には毒がありますが利尿・強精・強心などの薬功があります。つる性植物は毒草など結構あり流石のロクも手が出せません。


「夕蝉に 酢の物少し 欲しくなり」


[693] 青春18切符の旅 [PC]  2012/07/31 21:32:08    [削除]


   仲間たちと青春18切符を使って中山道へ旅をしてきました。とりあえず宿は恵那峡に取りました。距離的にはそんなに遠くはないのですが、快速を乗り継いで行くので結構時間がかかります。観察場所などは特に決めずに、現地で問い合わせて決めようと、まるで若者の様な無鉄砲さです。シニアのやる旅ではありません。
 女城主で有名な岩村城は大和の高取城、備中の松山城と並んで日本三大山城の一つに数えられていることを知りました。標高717mの山頂までには植生も豊かで、歴史音痴のロクには持ってこいのコースです。極楽トンボのロクにぴったりの駅もありました。


「一両車 プール通いの 児童乗せ」


[694] ナンジャモンジャ [PC]  2012/08/01 07:45:02    [削除]


   植物には色んな名前がつけれています。アフリカ南部の砂漠に自生する「奇想天外」などは最たるものです。写真の木はナンジャモンジャ、「何じゃ?」「物じゃ?」というぐらい珍しい木ということで名付けられました。正式名はモチノキ科のヒトツバタゴと言います。10年ほど前に万博記念公園で自然大学の先生に教えて貰ったのが印象に残っています。花の時期にしか訪れたことがありませんが、今回は実がなっているナンジャモンジャに出会えました。
 岐阜県恵那市岩村の重要伝統的建造物群保存地区を散策しながら岩村城跡に向かう途中に植わっていました。自生していたのを移植したと書かれてあり、他にも中学生たちが植栽したものもあるようです。


「炎昼や 旅人途絶え 城下町」 


[695] マンゴー [PC]  2012/08/02 07:30:14    [削除]


   マンゴーが奄美から娘夫婦を経由して届きました。最近は色の綺麗なアップルマンゴーに人気があるようです。余り知られていませんがマンゴーはウルシ科の植物なのです。皮膚の敏感な人は偶にかぶれることがあるようです。原産地インドでは仏教的な因果説にまつわる話もあるようです。
 真夏のトロピカルなフルーツは食欲を増進させてくれます。今日はマンゴーを戴きながら若大将気分にでも浸りましょうか。紺碧の大海原を夢想しながら……。


「トロピカル 朝餉に添えて 夏の空」


[696] ヒルガオ [PC]  2012/08/03 07:22:26    [削除]


   ヒルガオは野原などに普通に生えているもので夕方には閉じてしまいます。仲間に朝顔・小昼顔・西洋昼顔・浜昼顔・夜顔(夕顔)があります。普通に言われているユウガオはウリ科の植物をさすので、ヒルガオ科でいう場合は夜顔と言った方が仲間だと判ります。ヒルガオは万葉集などに詠まれているので昔から人々に愛されていたのでしょう。「高円の 野邊の容花 面影に 見えつる妹は 忘れかねつも」(万葉集)大伴家持作で、容花(かほばな)は昼顔のこと。
 ヒルガオは若い葉や花など食用として利用されてきました。全草を刈り取って乾したものを煎じて服用すれば利尿・疲労回復・糖尿病・強壮などに効果があるようです。


「雑草が 茂れる中に 昼顔の」


[697] 蝉の一生 [PC]  2012/08/04 06:48:19    [削除]


   大阪市内の公園で見かけた蝉の穴です。多分クマゼミの穴だと思います。木の根っこにはおびただしいほどの穴が開いています。この穴を見ているだけで蝉の鳴き声が聞こえてきそうです。蝉の一生は樹皮に産み付けられた卵が1年で幼虫になり、地中に潜って木の根から樹液を吸い6~7年間も地下生活を送ります。地上に出て来て、生きている期間は7日だといわれています。蝉の一生は地下7年、地上7日と言うのが通説になっています。まだセミの生態は十分に解明されていません。
 地上にいる蝉の雄は雌を求めて鳴き続けます。子孫を残すためにだけ地上に出てくる蝉に儚さを感じます。暑苦しい蝉の鳴き声ですが、頑張れと声をかけてやりたくなります。


「ジリジリと 朝寝許さぬ 蝉シャワー」


[698] 男の料理教室 [PC]  2012/08/05 08:00:05    [削除]


   男の料理教室も早2年を過ぎ、先生からレシピを戴いただけで手際よく作れるようになっています。今回のメインはハンバーグです。後はミネストローネ(具だくさんのスープ)とトマトの崩し豆腐和え、デザートはシソゼリーと夏向きの献立です。
 先月からロクは一歩引いてデザート作りの方を担当しています。今までの寒天は角棒状になったものを煮溶かして使っていましたが、粉寒天というものがあり便利になっています。湯を沸かし粉寒天を入れ砂糖を加えて、後は手作りの紫蘇ジュースを混ぜるだけ、見た目も綺麗なシソゼリーの出来上がり。冷蔵庫で冷やしている間、仲間の作る料理の邪魔をしていました。


「紫蘇ジュース グラスの光り オーロラに」


[699] サギソウ [PC]  2012/08/06 06:57:36    [削除]


   大阪みどりのトラスト協会が保護活動をしている、地元能勢の地黄湿地へサギソウを観に行ってきました。通常は柵で囲ってあり中に入ることが出来ません。大阪府内では此処だけにしか湿地が残っていません。それだけに貴重な場所で大阪緑地保全地区として条例で守られています。保護活動をしないと松が生えススキが茂り、湿地面積が狭くなり直ぐに陸地化してしまいます。
 サギソウが見事に咲いています。鉢植えで売られているものより少し小振りですが、野にあるものは清楚な感じです。本来ならハッチョウトンボも見られるはずですが、ススキの繁茂で姿を消してしまっているようです。


「鷺草の 翼に託す 平和かな」


[700] ミヤマクワガタ♀ [PC]  2012/08/07 06:50:01    [削除]


   能勢の地黄湿地は標高500m位にあります。と言うことで昆虫なども近くの里山とは違ったものがいます。子どもの大好きなクワガタが飛んできました。ミヤマクワガタの雌です。ノコギリクワガタと並んで人気があります。雌はあまり目立ちませんが、雄になると色も形も変化があり、市場では高値で取引されているようです。都会の子どもたちはカブトムシやクワガタはお店で買う物だと思っているかもしれませんね。
 子どもたちが昆虫などに触れることが出来る環境を広げて行きたいものです。里山の整備と田んぼの維持です。もちろん農薬で生物が棲めないなんてことがないようにすべきです。日本の農業を破壊してしまうTTPなど言語道断です。


「鍬形の 人見知りせず 飛んで来し」

×

非ログインユーザーとして返信する