黒文字
クロモジの花が下垂(山は桜色)
間もなく開花のカナクギノキ花芽と葉芽
昨日も山での散策を楽しんで来た。日本原産種クロモジの花盛りである。暗緑色の枝に黒い斑点が入っている様が、文字に見えるからと名付けられたとか、女官言葉のモジから来たとの説もある。高級和菓子の爪楊枝に使われている。茶会などで供される和菓子に添えられている楊枝にはクロモジが使われている。因みに爪楊枝のことを黒文字とも言う。同じ所にカナクギノキも花芽と葉芽が膨らんできた。こちらもクスノキ科のクロモジ属だから良く似ている。少し大きいかなというくらいの違いしかない。樹皮で違いを確認すれば良い。金釘というが釘の材料に使った訳ではなく、老木樹皮が鹿の子模様になり、カノコからカナクギに転訛したと云われている。
クロモジの樹皮にはアルコールを含む芳香があり、香水、石鹸の香料などに使われる。薬効もあるので養命酒にも含まれているらしい。昔は女官などの歯磨き用として枝を砕いて使っていた。ロクの提供する野草料理にはクロモジ茶を添えることにしている。クロモジ酒にもなる様だがまだ試していない。
「桜観の お弁当後に 黒文字を」