猩々袴
花色まちまちのショウジョウバカマたち
近くの散歩道にショウジョウバカマが咲き出しました。常緑多年草だから何時も同じ時期に同じ場所で観察出来ます。猩猩というのは中国の想像上の動物で、能楽にも登場する猿に似た「大酒飲み」の動物です。赤い花が枯れる寸前さらに赤味を持ちます。ロゼット状の葉っぱを袴に見立てて名付けられました。普通は山歩き途中、渓谷などの湿気の多い傾斜地などで見ることが出来ます。
この植物は、開花前の蕾の内から雌しべを突き出し、受粉出来る体制を早々と作っています。確実に受粉するためと、自家受粉を防ぐための戦略です。雌性先熟と云われています。さらに驚くのは葉っぱの先が地面に着くと、そこから芽が出て根が生えて来ます。種以外にも子孫を残す驚くべき方法で、栄養繁殖体と呼ばれる生態戦略を持っています。強かな植物たちの知恵に驚かさる世界です。
「春の花 戒めと聞き 休肝日」