未央柳と金糸梅
雄しべの長いビヨウヤナギ
花弁が抱かえ咲き型のキンシバイ
キンシバイの雄しべと雌しべ(花柱)
黄色が鮮やかなビヨウヤナギとキンシバイが咲き出しました。どちらも中国原産で前者は1708年に、後者は1760年に観賞用として渡来して来ました。庭や公園などに好んで植えられているのでよく目にする花です。ところが意外と違いが判らないと云われます。見分けるポイントを覚えてしまえば直ぐに判断出来ます。ビヨウヤナギの方は雄しべが花びらの外に飛び出すほど長いのです。花びらも平開して付け根の間隔が広いです。一方キンシバイの雄しべは短く、花びらに抱きかかえられるように着いています。他にも実の形など違いがありますが、雄しべの長さだけでどちらか判断出来ます。
両者は共にオトギリソウ科の半常緑低木です。オトギリソウというのは草本で「弟切草」という伝説を持つ薬草です。鷹匠が傷ついた鷹の治療にある薬草を使っていましたが、それを誰にも秘密にしていました。気の良い弟はそれを他の鷹匠に漏らしてしまったのです。兄は怒り狂い弟を切り殺してしまいました。オトギリソウの葉を透かして見ると黒点が見えます。それが弟の血の跡だというのです。オトギリソウ科には違いによって黒点と明点があります。木本の方には黒点は無く、明点という白っぽい油点が確認出来ます。腰痛に効くので入浴剤などにされます。虫刺されにも効くので近くに葉があれば使って見て下さい。
「金色の 髭を蓄え 美容柳」