ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

射干(シャガ)


 寺院などでよく見かけるシャガが今を盛りと咲き誇っている。漢字表記では射干としているが、ヒオウギの漢名から転訛したらしい。他に著莪の字を充てることもあり、花の姿から胡蝶花という表記もある。イメージ的には胡蝶花が一番合いそうな感じで、庭園などにも好んで植栽されている。学名が “Iris japonica” なので日本原産と思われるが、古くに中国から渡来して帰化してしまった。1500年代に日本から西洋に紹介されたのでジャポニカアイリスの学名で呼ばれるようになった。アヤメ科アヤメ属で一日花だが、次から次へと咲き出すので比較的花期の長い花である。アヤメ科は花の造りが面白いので総じて美花と言われ、たたずまいなどが日本的である。自分では描けないが俳画などのモチーフにぴったりの花々である。
 観察会では何時も葉の特徴を得意げに披露する。シャガのあるところに差し掛かると「この葉っぱの表と裏を探して下さい?」と投げかける。問いかけられた方は「はてな?」とためらいがちに「上向きの方が裏かな」などと返してくれる。そこで「実は見えている部分の全てが裏なのです!」と実際に手にとり仕組みを説明する。アヤメ科などの葉っぱは「単面葉」と言って裏側が表面に出ている。ネギなども単面葉で、青い部分が葉の裏という構造になっている。掌で挟み込んでいるようになっている方が葉の表になる。時間と興味があれば観察して欲しい。


「暗がりで 飛翔を待ちし 胡蝶花」

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