蛙の親子
マユミの葉に同化する親カエル
シソの葉で遊ぶ子カエル
燻製釜で目立つ子カエルたち
仲間たちが調査したカエルの生息状況報告
花壇にはおびただしいほどの雨蛙の赤ちゃんが棲み付いている。家の回りが田んぼなのでそこで生まれたオタマジャクシが成長して、住宅地まで駈け上がってきたのだろう。ニホンアマガエルと云われているが大陸にも分布しているので、日本を冠するものの固有種ではなさそうである。ところが最近の研究では近畿地方辺りを境に東西で遺伝子相違が認められた。となると一気に固有種の可能性が出て来る。
子どもたちに人気の雨蛙だが、体を覆っているヌルヌルの粘液は、細菌から身を守る毒成分を含んでいる。手で触る分には影響ないが、その手で目や口などに触れると大変なことになりかねない。失明することもあるらしい。何も恐れることは無いが、手洗いの習慣を付けさせることに役立てれば良い。
九州地方に伝わる民話として、雨蛙の子どもはへそ曲がりで親の言うことを聞かずに、反対のことばかりやっていた。親はそれを知っていたので死に目にあたって、墓は山の上に作らなければならないが、子どもは川の近くに墓を作ってしまうだろうと、あえて反対の「川の傍に立ててくれ」と頼んだ。流石にヘソ曲がりの子どもでも親の遺言だけには逆らわず、親の言う通りに川の傍に墓を建ててしまった。雨が降りそうになると「親の墓が流される」と泣くのだという。昼間でも鳴くアマガエルの「雨鳴き」伝説。
「重き空 今日も鳴くのか 雨蛙」