痰切豆(タンキリマメ)
タンキリマメ(葉っぱが厚くメタボ)
トキリマメの花(参考画像:葉っぱが薄くスリム)
豆果は自然工作の材料に(参考画像)
台風も遠のいて
タンキリマメは初夏に黄色い蝶型花を咲かせるが、葉裏に隠れてあまり目立たない。定点観察をしていた頃には場所が判っていたので、花の時季になると一応は確認したものだ。豆を付けて熟してくると真っ赤な鞘が目立つようになる。その鞘が弾けて光沢のある種(豆)を2つぶら下げる。よく似たものに同じ仲間のトキリマメと言うものがあり、観察会で同定する定番の植物になっている。いかにもマメ科らしくどちらも3枚の複葉で構成されるが、小葉の形が少し違う。葉の毛の多さでも判断出来る。タンキリマメは小葉がメタボ状で毛もたくさん生えている。トキリマメは葉先もスリムで尖っているし、毛も少ないという違いで同定する。単純に例えれば、タンキリマメは男豆でトキリマメは女豆というところか。
名前の由来にもなっているように、どちらも痰を切る薬効があるらしい。どう服用すればいいのか判らないので、一度熱を加えて食べてみたい気もするが、痰が出ることも無いので薬効確認までは出来ない。われわれは自然工作材料としてよく採取したものだ。動物の鼻や眼の材料として使う。
「野分去り しわぶきひとつ 季も流れ」