ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

過去へのご招待14

[1501] 山延胡索 [PC]  2014/04/12 07:08:55    [削除]


   多分ヤマエンゴサクだと思います。毎年同じ所に自生する多年草です。ムラサキケマンやキケマンの仲間です。よく似た仲間にエゾエンゴサクやジロボウエンゴサクがあります。この花もスプリング・エフェメラルでひと時の儚い命です。木々が芽吹く頃になると葉が枯れ、来年の春まで根茎だけを残し休眠してしまいます。自宅から近くで早春の草花に出会えることに喜びを感じています。
 ケシ科の中で食べられる野草だという事ですが、スプリング・エフェメラルの花たちを口にするのは、いくら食いしん坊のロクでも気がひけます。食べつくすより皆さんに愛でてもらいような儚げな佇まいです。


「束の間の 謡い奏でし 延胡索」
[1502] 常盤碇草 [PC]  2014/04/13 07:31:31    [削除]


   山小屋のよっさんがイカリソウの白花をアップして下さったので、同じ常盤の赤紫花をアップします。トキワというのは冬でも葉が枯れずに残っているところから常盤と名付けられています。日本海側の植物で北陸多雪地方では白花が多く、福井以西の山陰辺りでは赤紫花が多いようです。メギ科イカリソウの仲間にはトキワ・ホザキノ・ウラジロ・バイカ・キバナノイカリソウなど各種あります。昨年アップの時には強壮・強精の薬効があることを紹介しましたが、動物実験でも精液の分泌を促進することが確認されており、生薬名の淫羊霍というのが肯けます。
 昨日の山友会は近くの箕面山をしっかり歩いて来ました。コース中ほどにビジターセンターがあり、そこに沢山の早春花が咲き誇っていました。労せずにスプリング・エフェメラルたちに遇う事が出来ラッキー!


「途半ば 少し休めと 碇草」
[1504] 編み傘百合(バイモ) [PC]  2014/04/14 06:57:40    [削除]


   貝母(バイモ)とも呼ばれています。ユリ科で鱗茎が貝の様だという所から名付けられました。中国原産で日本には薬用植物として入ってきたようです。咳止めや止血・解熱などの薬効があり、日本薬局方にちゃんと収載されているとのことです。花も釣鐘か傘のようですが、先端の茎(葉?)が針状に2本飛び出しているのが目を引きます。昨日訪れた西宮市北山植物園のバイモは既に花弁を落とす寸前でした。写真は一昨日のものです。
 花の中を覗いてみると編み状になっているところから編み傘百合と言われています。山などに自生していない植栽植物なので、今回は番外編として紹介しました。よく似た名前のアミガサソウはエノキグサの別名です。


「春雨に 相合傘の 似合う花」
[1505] 寄生木(宿り木) [PC]  2014/04/15 06:56:42    [削除]


   北摂の山を楽しむ会から舎羅林山へ、タラノメ採取を兼ねたハイキングに行って来ました。ルート途中で桜に寄生する典型的なヤドリギを見付けました。寄生木と言われるように、落葉樹に半寄生します。ターゲットにされるのは桜・ブナ・ケヤキ・ミズナラ・コナラ・榎などです。秋に出来る実を小鳥が啄み、粘着性のある種を運びます。甘いらしいですがまだ食べたことがありません。
 宿り木には神が宿ると言われ、夫婦和解の象徴とされてきたとのことで、腰痛や産前産後の薬にもなるようです。新酒が出来たよと知らせる杉玉(酒林)はヤドリギを模したものだそうです。


「宿木の 櫻褥に 酔い潰れ」
[1506] 譲葉雄花 [PC]  2014/04/16 06:55:06    [削除]


   ご存知縁起物のユズリハです。新旧交代の典型的な植物で、1年ですっかり葉が入れ替わります。代々栄えるという事で縁起が良いとされています。雌雄異株で写真のように雄花は目立ちますが、雌花はあまり目立ちません。図鑑によってはトウダイグサ科としているものもありますが、最近ではユズリハ科ユズリハ属に分類されるようになりました。雌木には沢山の熟れた実が付いています。同じ時期に花と実を観察することが出来ます。
 この時季の観察会では植物たちの命の営みをつぶさに観察出来ます。命を必死で守る動植物たちの健気さを、時の権力者も学んでもらいたいものです。時あたかも、憲法9条を守ってきた国民にノーベル賞をという取組みのビックニュースが飛び込んで来ました。


「譲葉も 入学式を 迎えたり」
[1507] 姫萩(ヒメハギ) [PC]  2014/04/17 06:55:05    [削除]


   今年度初めての定点観察会で武田尾に行って来ました。山桜も残っているし、木々の芽吹きも始まり出し、まさに山笑うの寸前です。春の野草も沢山花を付けて我々を迎えてくれました。それぞれが足を止めて、ルーペで覗きこみ、図鑑で確認したりするので前に進みません。それ位植生豊かな観察会になりました。
 多年草のヒメハギが同じ所に咲いていました。誰かに教えてもらわなければスミレの仲間かな?と判断して通り過ぎてしまいます。小さな可愛い花です。戦前は日本のそこかしこに沢山咲いていたようですが、今ではめったに観ることが出来なくなってしまいました。やがて絶滅して行くのでしょう。


「春草に 拝謁のごと 跪き」
[1508] 貝毒発生中 [PC]  2014/04/18 06:36:47    [削除]


   一年で一番干満の差が大きい昨日、淀川のシジミを獲りに行こうという事になり、干潮時間に合わせて現地に赴きました。いたるところに貝毒発生中の看板が出ています。折角来たのだからとシジミ掘りをしました。持って帰って泥を吐かせれば大丈夫だろう、との気持ちで沢山掘り出しました。そこへ船のパトロールがやって来て「貝毒が見つかったので食べないようにして下さい!」とのアナウンス。ただ事ではないと判断して獲った貝を全部リリースして帰りました。
 帰ってからネットで確認すると、15日に淀川下流域のシジミに麻痺性の貝毒が検出され、急遽採取禁止の看板が設置されました。しびれが出たり、死亡するとの怖~い毒だって!とんだ骨折り損のくたびれ儲けでした!


「潮干狩り 逃がした貝の 大きさよ」
[1509] 白花半鐘蔓 [PC]  2014/04/19 07:27:53    [削除]


   普通ハンショウヅルは暗紅紫色をしているが、武田尾の林内にあるハンショウヅルはシロバナであまり目立たない。花の形もハンショウヅルよりふやけた感じで冴えない。花弁に見えているのは萼片らしい。各県の絶滅危惧種に登録されていたり、奈良県などは希少種に指定されている。観察会でこうした植物たちに出会うと嬉しい。
 昨日も所属するグループで、地元妙見山麓の里山周辺観察会に行ってきたが、生憎カメラを持って行くのを忘れてしまった。“弁当を忘れてもカメラは忘れるな!”と心しているのに何たること!焼きが回ったかな~?


「春呆けに 警鐘鳴らす 花の在り」
[1511] 二輪草 [PC]  2014/04/20 07:14:43    [削除]


   今年も幾度訪れたことだろう。昨年のこの時期に二輪草をアップしているので、4月になればと散歩道を二輪草コースへ替えて歩いてきた。とりあえずニリンソウと判る状態まで開花していてくれた。同じキンポウゲ科のアネモネも仲間らしい。ギリシャ神話で美の女神アフロディーテが美少年アドニスと恋に落ち、彼が猪の角に付かれて死んだのを悲しみ、流した涙がアネモネになったとのこと。嗚呼ロマンチック!
 アネモネとはギリシャ語で「風」の語源らしい。早春の風が吹き始めると咲き出す「風の花」という意味に準えている。まさにスプリング・エフェメラルにぴったりの名前だ。確かに風に揺らいで写真が上手く撮れない。でも風に揺れている二輪草は好いものですよ。


「我が妻は 何時も先行く 二輪草」
[1512] 花と蝶 [PC]  2014/04/21 07:04:32    [削除]


   散歩していると蝶が花から花へと飛び交う季節になりました。かなり前にそんな演歌も流行ったことがありました。写真の花はノヂシャで、蝶はベニシジミだと思います。どちらもこの写真俳句にアップしたことがあります。ノジシャはヨーロッパ原産の帰化植物で、長崎にサラダ用として持ち込まれたのが、今では日本全国に野生化しています。子羊が好んで食べるという事で欧米ではラムズレタスと呼んでいます。
 散歩道にはタンポポが今を盛りと咲いています。見慣れた花ですが、一面に咲くタンポポのお花畑は春を代表する景色です。モンシロチョウやモンキチョウが飛んでいてくれたら云うことなしです。今日はコーラス練習日♪


「日の丸を 替えたき世相 花と蝶」
[1513] 三つ葉躑躅 [PC]  2014/04/22 07:32:43    [削除]


   ミツバツツジも最盛期を終える頃になり、まさに山笑う季節になりました。写真はコバノミツバツツジだと思うのですが、三つ葉躑躅には雄蕊が5本の小葉・東国・大山・西国など各種あり、南国三つ葉躑躅は10本というから地方によって違うのですね。媒介する昆虫の違いなのかな!ロクの疑問です?
 山道で出会うコバノミツバツツジには癒されます。散ったタムシバ花弁の香を楽しみ、ヤマザクラに少し疲れを忘れ、コバノミツバツツジのトンネルを通っている時が山歩きの醍醐味を感じる時です。今日は花曜日ハイキング、どんな笑い顔を見せてくれるのでしょうか。


「春雨を 浴びて艶増す 花の芯」
[1514] 山笑う(新緑) [PC]  2014/04/23 06:53:00    [削除]


   昨日も3万歩弱を箕面に遊んできました。先日山友会で歩いたコースとダブりますが、箕面駅から滝道を左岸にとり、風呂谷~こもれび展望所~ばばたれ道~政の茶屋に降り、昼食後は東海自然歩道の尾根道を縦走して北摂霊園近くまで歩き、箕面東に降りる長いコース。そのコースをものともしない花曜日メンバー、ただひたすら最後尾を付いて歩くだけのロクです。
 流石紅葉の名所と言われるだけあって「中の千本」辺りの紅葉新緑は得も言えぬ美しさです。尾根道にはミツバツツジが満開で、植栽されたサトザクラなど色とりどりで、まさに山笑うがぴったり!「春山淡冶にして笑うが如く」(郭熙)


「山笑い アップダウンに 膝笑う」
[1515] 深山繁縷 [PC]  2014/04/24 07:23:51    [削除]


   山道で出会う大型のハコベです。辺りがうっそうとした山道ではよく目立ちます。ハコベも種類があり何時も何ハコベかと悩まします。コハコベ・ミドリハコベ・ウシハコベ・ミミナグサなどは大きさが5~7mmぐらいですが、ミヤマハコベは花が大きく10~15mmぐらいになります。一度覚えたら忘れない種類です。ひっそりと一輪だけ咲いていたりすると、挨拶してから通り過ぎたくなります。
 ハコベ類は昔から食用・薬用としてり利用されてきました。春の七草のひとつでもありますが、変わった利用方法では「元祖歯磨き粉」だったようです。塩にハコベの絞り汁を垂らし、何回(7回)も繰り返しアワビの殻で焼き、その塩を指につけ歯を磨いていたこのことです。


「遅れるを 深山繁縷の せいにして」
[1517] ミツデウラボシ [PC]  2014/04/25 07:08:39    [削除]


   桜餅やヨモギ餅をが美味しい季節です。甘辛両刀遣いのロクは“饅頭怖い”でもあります。痛風を経験してからはアルコールは極力控えています。あまり飲まなかったコーヒーなどを飲んだりして、仲間からどうしたのと訝しがられたりしています。桜餅の美味しさは、塩漬けされたオオシマザクラの葉っぱに匂いの成分クマリンが含まれているからです。
 昨日の観察会はクマリン植物を求めてというのが目的の一つに入っていました。シダ類のミツデウラボシです。岩場の苔生したところに着生していました。2~3葉を摘んでポケットに忍ばせ、帰り道クマリンの香りを楽しみました。


「掌 そっと拡げて 桜餅」
[1518] 石の上にも [PC]  2014/04/26 06:46:01    [削除]


   作家の森村誠一が提唱して見る間に日本全国に普及した写真俳句、これは面白そうだと嵌まってしまいました。3日坊主で終わるかなと思っていましたが、3年はおろか間もなく4年になります。写真も俳句もたいしたことはありませんが、毎日発信というのが呆け防止につながり、今のところ幸いにも認知症だとの診断は受けていません。
 起床して1時間が勝負です。先ず旬の写真を選び、それに合わせてコメントを書き込みます。それから俳句作りです。直ぐに出来る時もありますが「沈思黙考室?」で考えてから出来る時もあります。そんな時のアップは遅くなっています。何処で作ったかはアップ時間をみて頂くと想像がつきます。


「長閑さも アップアップの 綱渡り」
[1519] 沼狸   (ヌートリア) [PC]  2014/04/27 07:37:36    [削除]


   土手道を散歩していたらヌートリアのファミリーに出会った。雌は草むらに上がり4匹の子どもと食事中。写真は雄で周りを警戒している様子。観ている分には興味が尽きないが、侵略的外来種で駆除しなければ稲や葉野菜などの農作物への被害が大きい。もともとは軍隊の防寒用毛皮として輸入され、一時は4万頭も飼育されていた。「勝利」にかけて「沼狸(しょうり)」と呼ばしていたとある。
 中国ではジビエ料理として提供されているとのこと。鼠というと気持ち悪がるのか「海龍」として出されている。日本でも焼鳥屋で「柳鳥」として食用ガエルが供されていたのと同じ扱い。先日火災のあった十三の横丁に「柳鳥」を提供する店があり、得意になって仲間を誘い通ったものだ。


「1日の 予定進まぬ 目借時」
[1521] 竜胆 [PC]  2014/04/28 07:06:56    [削除]


   朝からまた頭を悩ましています。昨日陽気に誘われて地元の三草山に登ってきました。頂上広場のそこかしこに竜胆が咲いていたので、てっきりハルリンドウだと思い写真に収めて帰りました。何時もの常ですがアップする時には図鑑で間違いがないか確認します。竜胆は秋の花なので、てっきりハルリンドウと思っていたのです。春咲き竜胆には他にフデリンドウやタテヤマリンドウがありました。スイスなどヨーロッパアルプスではリンドウは全て「ゲンチアナ」で通るのに……。
 良薬は口に苦しと言いますが「熊の胆」よりも苦いので「竜の胆」という漢字が充てられたそうです。胃痛み草とかケロリグサとの別名があるように胃薬として利用されています。


「春咲きの 竜胆も在り そよ風も」
[1522] 蓮華草 [PC]  2014/04/29 06:10:00    [削除]


   日本中どこにでもあったレンゲソウです。岐阜県の県花だそうです。近づいてみると本当に綺麗な花です。中国原産で日本にはかなり古くに渡来して来ました。マメ科の植物は根粒菌がチッソと共生して土壌の肥料になります。過ってはこの時季、田んぼは蓮華一色に染まっていました。化学肥料の普及で、春の風物詩であった蓮華のお花畑を見ることが出来なくなりました。
 レンゲは緑肥としての利用の他に薬用や食用にもなります。葉の絞り汁は外傷の出血止めになり、食用としては和え物や天ぷらにします。化学肥料や農薬漬けのお米より、レンゲを漉きこんだ田んぼでとれたお米はどれほど安心で美味しかろう!TPPでますます危険なお米が入ってきます。健康まで蝕まれそうです。


「落人の 路傍に強し 蓮華かな」
[1523] ホームステイ [PC]  2014/04/30 06:51:24    [削除]


   昨日は毎年お邪魔している羽曳野のフェスタがあり、我々の仲間12人が6種類の工作キットを携えて参加して来ました。あいにくの雨で参加者も少なく、雨足が次第に強くなってきたので、主催者の判断で昼過ぎには店をたたみ帰路を急ぎました。
 フランスからマダムとマドモアゼルが我が家にやってきました。20年ほど前にフランス人を半年預かったことがありますが、それ以来のフランス人。一人は黒人系マドモアゼルでよく気が付き家事を手伝ってくれます。今年の連休は我が家もフランス色になりそうです。ボンジュール!


「春雨が 両手に花を 携えて」
[1524] 蝮草 [PC]  2014/05/01 07:33:23    [削除]


   サトイモ科テンナンショウ属のマムシグサです。筍のような茎がにょきっと顔を出し、そろそろ葉を展開します。間もなく茎の先に独特の花を付けます。茎の斑模様や仏焔苞がマムシに似ているとして名付けられました。一度覚えると忘れられない植物です。仲間にユキモチソウ・ウラシマソウ・ムサシアブミ・ミミガタテンナンショウ・コウライテンナンショウなど多数あり、サトイモ科の親戚筋にはミズバショウやザゼンソウなどもあります。
 毒草ですが子宮頚ガンなどに効く薬草でもあります。テンナンショウ属の変わった特徴は性転化をすることです。地中の栄養状態が良く、根茎が肥大してくると雄から雌に性転換します。雄株の方が圧倒的に多いようですが、秋に赤い実を付けているのが雌株です。


「草の芽の 膨らみ加減 屈み観て」
[1525] 能勢探訪 [PC]  2014/05/02 07:23:52    [削除]


   我が家に馴染んできたフランスからの客人2人を能勢巡りに案内してきました。日本の原風景が残る棚田と藁ぶき屋根が新緑に囲まれた風景に感嘆のため息が。200年続いている浄瑠璃も見せたかったがあいにくの休館日。午後からは歴史探訪で、築城400年能勢氏の城跡や能勢一族が祀られている菩提寺と社の見学。関西身延山と謂われる「信如寺」への案内。
 信如寺では若い僧侶がおられたので案内を乞いました。たまたまアメリカのラスベガスから修行僧が来られていたので、彼が英語で寺院内の案内をしてくれました。たっぷり1時間余りの説明に、我々も日頃拝めない仏像などを見せて頂いてラッキーな一日でした。


「苔生した 五月の古刹 異国人」
[1526] ゴールデン・リバー [PC]  2014/05/03 07:01:06    [削除]


   ホームステイのマダムの方を能勢の里山に触れさせたくて、何時もの散歩道をしっかり歩かせた。マドモアゼルの方は農業体験で知り合いのお宅へ預けて、マダムは自然大好き人間なので、タラヨウに字が書ける事を教えたり、山菜として食べられる草を紹介したりして、日本の里山を満喫してもらった。
 土手道を歩いているとセイヨウカラシナがびっしり花を付け、見事な景観を作っている。彼女は思わず「ゴールデン・リバー」と命名!寺院の金の装飾にも触れているので「日本はリッチな黄金の国だ」と感嘆することしきり。時あたかもゴールデンウイーク(*^_^*)


「きらきらと 光る流れに 菜の花の」 


[1527] 蛙の合唱 [PC]  2014/05/04 06:53:46    [削除]


   田んぼには水が張られ、代かきなども始まり、苗代作りなど着々と田植え準備が始まっています。近くに3本の川が流れていて、我が家の近くで合流します。冬の間は清流ですが、田植え時期が近付くと濁った流れになり、初夏の訪れを感じます。どこに潜んでいたのか田んぼに水が張られると一斉に蛙が合唱を始めます。彼たちの恋の季節到来なのでしょう。
 昨日報道特集でTPP交渉の内容が暴露されました。アメリカの要求に沿ったもので、今までの関税を限りなくゼロに近付けたものです。農業特区なども検討されていて、企業の参入や1次×2次×3次産業=6次産業化も取り沙汰されています。生物多様性まで壊されそうで、心配の種は尽きません。蛙に負けずに声を張り上げなければ!


「蛙には 一茶でなくとも 励まされ」


[1529] 舞台裏 [PC]  2014/05/05 09:13:48    [削除]


   先日はこの欄で素浄瑠璃を紹介しましたが、今回は人形浄瑠璃です。ホームステイの外国人を日本の文化に触れさせたくて、色んな施設に案内していると、我々でも知らない舞台裏まで見せて頂けます。当初予定の浄瑠璃センター訪問は休日だったので、日を改めて訪問してみました。何時もお世話になっている教育委員会の口添えなどもあり、知り合いの鹿角座の座員は人形浄瑠璃の舞台裏まで案内して下さり、懇切丁寧な説明と頭など実物に触れさせてくれました。地方巡業などの公演もされていますが、地元では6月に公演が予定されています。
 フランスも人形劇が盛んな国で、日本の人形浄瑠璃には殊の外関心が高く、連れて行って良かったと思っています。指先一つで綺麗な顔立ちの女性が鬼女に変身するからくりに驚いていました。舞台裏には今年の演目「お染久松」などの人形60体が保管されています。


「舞台裏 初夏の公演 出番待ち」


[1530] フアンから [PC]  2014/05/06 06:19:54    [削除]


   可愛いエプロンがフアンの方からプレゼントされました。いきさつはこうです。以前妻の友達Aさんが工作用のスモックを作って下さり、工作室で愛用していました。たまたま来宅された時に着脱がし難いので、改善してほしいと厚かましくもお願いしました。その後、長めのエプロンが彼女から届けられました。そこでBさんがアップリケを付けてあげると持って帰られました。持って帰ったもののどんなデザインにしようかと悩んでおられたようです。それを聞いたCさんが「私が作ってあげる」と牧場をイメージした、動物アップリケが付いた可愛いものに仕上がりました。
 ナルシストのロクは全部僕のフアンだと思い込んでいますが、実際は妻絡みのお付き合いなのです。僕に対する呼び方もグループによって「正ちゃん」「正一さん」「ロクさん」と様々です。僕の所属しているところでは「正ちゃん」で、妻の友達たちからは「正一さん」と呼ばれることが多いようです。写真俳句のフアンはもちろん「ロクさん」です。


「端午の日 冷たき雨の 意地悪さ」


[1531] 衝羽根空木 [PC]  2014/05/07 06:55:47    [削除]


   観察会で葛城山に行って来ました。有名なツツジはまだ蕾でこれから最盛期を迎えます。観察コースでツクバネウツギが咲いていました。スイカズラと同じように2つ並んで花を付けます。写真では判りにくいですが花の下に萼片が5枚付き、実になった時に羽根つきの羽根に似た形で残るところからツクバネウツギと命名されました。筒状の花の中は黄色い網目状になっていて、清楚な雰囲気の花です。仲間に公園などに植えられているアベリア(花園衝羽根空木)があります。
 早春の黄色い花から初夏にかけての白い花が目立つようになりました。間もなく卯の花やエゴの花なども咲き出すことでしょう。観察会の楽しい季節到来です。


「山卯木 レース模様で 虫招き」


[1532] 雪笹 [PC]  2014/05/08 07:38:31    [削除]


   あまり見かける事の出来なくなったユキザサです。学名にジャポニカとありますので、日本固有種かと調べると朝鮮半島や中国東北部にも自生するとのことです。花を雪に例え、葉を笹に準えた命名は納得出来ます。ユリ科で食用や薬用となっており、北海道ではアズキナと言って食用に供されているようです。癖が無く美味しいらしいですが、深山に咲く綺麗な花を採る気にはなりません。
 薬用になる根茎を「鹿薬(ろくやく)」と言いますが、鹿が食べて元気になったとかの謂れが有るのか無いのか定かではありません。「ロク薬」というから、自分中心に世界が回っていると考えるナルシスト的ロクに効くのかな?


「薄暗き 谷間にそっと 雪笹の」


[1533] 筑波金紋草 [PC]  2014/05/09 06:51:39    [削除]


   シソ科キランソウ属のツクバキンモンソウです。よく似た仲間に兄貴株のキランソウがあり、その身内にはニシキゴロモがあります。キランソウはこの欄でも紹介しましたように、地面に這って拡がっている様から「地獄の釜蓋」などと呼ばれているのは皆さんご存知です。一方這わずに茎が立ちあがっているのがニシキゴロモです。今まではその違いで二つを見分けていました。
 厄介なことに別の稀少種の存在を知りました。地域によっては絶滅危惧種にランクされているツクバキンモンソウです。特徴は葉脈がはっきりとした紫色で、葉裏も紫色を浴びていることで見分けます。花の形にも特徴があります。記録を辿ってみるとかなり以前に能勢の剣尾山で巡り合っていました。


「通り過ぎ 以前逢ったと 金紋草」


[1534] ○○の渡し [PC]  2014/05/10 07:08:23    [削除]


   昨日は自然大学の活動日で、午前中は共通講義としてウミガメやジュゴンなどの生息追跡調査の内容を、京大のフィールド科学教育センターの先生から受けました。始めて聞く「バイオロギング」、いわゆる発信機などをウミガメなどに付けて追跡する調査で、NHKなどで放映されているネイチャー番組の舞台裏的報告でした。
 午後からはそれぞれのグループに分かれての行動で、我々は大阪に現存する8ヶ所の渡しの内の2ヶ所を巡ってきました。“矢切りの渡し”ほどの風情は有りませんが、宮本輝が描く下町的な落合上渡船と千歳渡船です。ロクは言うまでもなく寅さんになっていました。


「初夏の川 ボラの水音 下町に」


[1536] 野遊び [PC]  2014/05/11 04:54:05    [削除]


   全国組織である年金者組合の能勢支部主催行事として、毎年この時期に山菜・野草料理を楽しむ会を行っています。今回は公営キャンプ場が使えず、個人のお庭を拝借して催行しました。手入れされたお庭の花を愛でながら、野趣あふれる料理に舌鼓を打って頂き、お酒も進んだようです。今回も18種類の山菜野草を提供しました。タラノメ・コシアブラ・ワラビなどは言うに及ばず、今回の目玉はセリの髭根と嫌われ者のセイタカアワダチソウの天ぷらでした。
 山菜採取のために山に出かけたりして、一週間前から準備を進めました。前日までは“あ~しんど!”と思っていましたが、皆さんから「旨い!美味しい!」と言って頂けると、一週間の苦労を直ぐに忘れ去ってしまうロクがいました。


「野遊びの 宴彩る 芽吹き色」


[1537] 戦国城跡巡り [PC]  2014/05/12 07:35:02    [削除]


   戦国時代の舞台になった城を訪ねる旅に行って来ました。元大阪城天守閣館長の渡辺先生の案内によるバスツアーで今回は2回目です。バスでの事前学習に基づき、初めに徳川美術館を訪問、貴重な資料類が常設展示され、そこだけで江戸時代にタイムスリップさせてくれます。尾張名古屋には徳川という地名があり、徳川御三家としての誇りを持っていたのかな?紀州や水戸や東京にも徳川という地名があるのかな?歴史音痴ロクの疑問です。
 城は国宝に指定されている犬山城(写真)と山自体を城と見なした小牧山城の見学をしてきました。小牧山城はもともと天守を備えない古い形の城で、山を5段に分け曲輪とし、土を盛って塁を作り空堀なども垣間見え、信長が美濃攻略の拠点として築いた山城でした。


「風薫る 天守に立ちて 古へ」


[1539] 紀州紀行 [PC]  2014/05/14 21:32:07    [削除]


   12日は尾張に遊び13日は紀州に遊んで来ました。山ガールが山を闊歩する姿を目にするようになり、山に行く楽しみが増えましたが、歴女も増えてロクはどちらにしようか悩ましいところです。どちらかというと歴女の方が雰囲気もあるので、ちょっと声をかけてみたくなります。
 高野山の奥の院まで行くと信者さんや巡礼の姿が目につきますが、一人旅の女性などにも会い、ロクは内心ドキッとしてしまいます。恋に破れて傷心の旅なのだろうかとか、文学・歴史を勉強されているのかな、などと勝手な想像を掻き立てられます。


「楠若葉 見知らぬ人の 幸願い」


[1540] 石楠花 [PC]  2014/05/15 07:14:35    [削除]


   高野山でガイドをされている知り合いが、宿坊では一押しだと勧めてくれた「金剛三昧院」のお世話になってきました。境内には国宝の多宝塔もあり、宿坊自体が重要文化財に指定されている由緒あるお寺です。朝のお勤めの後、愛染明王(源政子)が祀られる本堂まで案内してもらいました。源頼朝や政子と足利家の位牌とが祀られ、さすが世界遺産になるだけの寺院だと感嘆する宿坊でした。
 境内の庭には桜も少し残り、和歌山県が天然記念物に指定しているシャクナゲが見事な景観を作っています。沢山の寺院を回りましたが、紀州高野山は石楠花色に染まっていました。


「石楠花や 古刹に女人の 香して」


[1541] 文目(綾目) [PC]  2014/05/16 07:20:13    [削除]


   先日お邪魔した知り合いの庭に植わっていたアヤメです。流石に手入れされた庭なので綺麗に咲かせています。野の花大好き人間のロクも庭園の雰囲気は好きです。昨日も池田城跡を訪ねましたが、公園として整備された庭に、アカバナユウゲショウやヘラオオバコなどの株がアクセントとして残されており、なかなか風情のある配置でした。
 花菖蒲などこの欄でアップしましたが、アヤメの仲間も各種あり覚えるのが大変です。一番早く咲くのが一初(イチハツ)で次が文目(アヤメ)です。「いずれが文目か杜若」のカキツバタは水の中に咲くので、乾いたところに咲くアヤメとの区別はつき易いです。


「凛として けだし文目の 立ち姿」


[1542] 揚羽蝶 [PC]  2014/05/17 06:42:20    [削除]


   お馴染みのアゲハチョウです。羽根の先が千切れているので弱っているのかもしれません。近くまで迫っても逃げようとしません。アゲハチョウの仲間では飛翔力抜群のアオスジアゲハをよく見かけますが、なかなか動きが早く撮らしてくれません。ロクのデジカメで運良く撮れたのは、傷ついて羽根を休めている状態だったからかもしれません。
 子どもの頃、国蝶のオオムラサキなどにはめったに出会いませんでしたが、アゲハチョウやオニヤンマなどは昆虫採集のターゲットになっていました。菓子箱に虫ピンで差した昆虫の多さを競ったものです。


「城跡に 羽根を休めし 揚羽蝶」


[1543] 鷺苔 [PC]  2014/05/18 06:27:14    [削除]


   サギゴケです。本種はムラサキサギゴケで、白花種を単にサギゴケと呼んでいます。サギソウほどではありませんが唇弁花の下唇が羽根を拡げた鷺に似ているところから名付けられました。小さな葉が付く匐枝が、どんどん横に拡がって行くので苔に準えたようです。
 観察会の楽しみの一つに思わぬ出会いがあることです。白花のサギゴケも昨日初めてお目にかかりました。となると帰ってからが大変です。彼たちの戸籍調べをしなければなりません。図鑑で確認して写真に名前を書き込み、観察会の終了になります。


「平和へと 翼拡げて 鷺苔の」


[1544] 実験中! [PC]  2014/05/19 06:54:20    [削除]


   「奈良の自然を観察する会」例会で鹿の観察会に行って来ました。芝生域での植生調査、雄鹿の角(袋角)の観察、偶蹄目の足観察(退化した指と数)、鹿の食性調査(ディアーラインなど)、鹿煎餅と植物のどちらを好むかの実験、鹿の口内がどうなっているかを指を差し込んで確認する観察など、多岐にわたる観察会で、鹿の生態を五感を使って触れてきました。
 各種の草本類や木本類の葉を与えて、鹿が実際に食べない植物と好んで食べる植物が実験で観えてきました。草本ではイワヒメワラビ、木本ではイヌガシ・アセビなどは食べませんが、ブナ類の木の葉は好んで食べます。食べないと思われていたエゴノキやサイカチなども食べました。


「飛火野に 鹿と戯れ 夏はじめ」   


[1545] ヒマラヤ桜 [PC]  2014/05/20 06:54:53    [削除]


   吹田市南高浜町「川園緑道」に植わっているヒマラヤザクラを定点観察しています。冬に咲く桜としては見応えのある花を咲かせくれますし、日本では数少ない桜なので興味の尽きない植物です。日本のサクラと同じ時期に卵型をしたサクランボが熟れてきました。小鳥が集まって啄んでいるので、赤くなった実をロクも啄んでみました。生食も出来るという事ですがまだ苦かった!種はネックレスやロザリオにも使われるようです。
 パーフェクトな植物です。幹からガムも得られるようです。実や葉は濃い緑色の染料になるようです。材も色んな用途に使われているとのこと。二酸化炭素や窒素酸化物の吸収率が高く、地球温暖化対策にもうってつけです。いかんせん日本の風土に根付かせるのが難しいのが難点です。


「採るよりは 眺めていたき さくらんぼ」


[1546] 花茗荷 [PC]  2014/05/21 07:53:24    [削除]


   僕たちの仲間に“歩く植物図鑑”といわれるほどの女性がいます。変わった花に出会うと彼女が教えてくれます。そのグループで行く観察会では図鑑を持って行く必要がありません。昨日も岸和田の神於山へ植物観察に行って来ましたが、山道でハナミョウガが咲いているのを教えて頂きました。この植物も始めての出会いです。昨年の秋に出来た実も残っていました。
 帰ってから図鑑で調べると、ショウガ科で、種を乾燥させたものが芳香性健胃薬になり腹痛・下痢に効くようです。茗荷とそっくりな葉に、穂状の花を沢山付ける様から花茗荷と名付けられました。ロクの交友録に追加したことは言うまでもありません。


「渓筋に 紅き縮緬 花茗荷」


[1547] 溝隠・畔筵 [PC]  2014/05/22 07:00:06    [削除]


   特徴のある花です。キキョウ科ですが、科内の花と違って5裂した花弁が下半分だけという形をしています。よく似た仲間に同じミゾカクシ属のサワギキョウがあります。湿ったところを好み茎の節から根を出し、地面を覆うほどに拡がるようですが、能勢ではあまり見かけません。
 ミゾカクシというのは溝を隠すほど繁茂するという所から名付けられました。別名のアゼムシロも田の畔に筵を敷いた様だという同じ意味合いです。解毒などの薬効があると江戸時代からの書物に記述があります。


「田と溝に 処構わず 草茂り」


 [1548] 桔梗草 [PC]  2014/05/23 06:06:33    [削除]


   馬見丘陵の観察会に行って来ましたが、桔梗に似た可愛い花を付けるキキョウソウが沢山咲いていました。花の付け方が互生した葉の所に段々に付いている様からダンダンギキョウとも呼ばれています。北アメリカ原産で西日本に拡がっているとのことです。芝生や荒れ地、道端で見かけます。
 一年草で種を落とす仕組みを観察すると面白い植物らしいです。花が終わると、葉に抱かれた花後の萼に穴が開きそこから種を落とすと記述されていました。次回はルーペを持って行きじっくり観察しようと思っています。


「風薫る 古墳の郷に そよぐ花」


[1549] 沢小車 [PC]  2014/05/24 08:13:50    [削除]


   グループでバスを仕立てて滋賀県の箱館山まで植物観察に行って来ました。お目当てのイワカガミには少し遅れましたが、変わりに他の花々が迎えてくれました。その一つサワオグルマが今を盛りと水辺に群生していました。乾いた場所で咲くオカオグルマに対して、湿地に咲くのでサワオグルマと区別しています。オグルマの由来は花の形が牛車に似ているところから名付けられました。日本固有種です。
 花の乾燥させたものをお茶にしたり、若い葉や茎は山菜として食べられるという事ですから、昔から人々に身近な植物だったようです。休耕田などにも群生するので、今度出会った時には摘んで帰ろうと思っています。


「新緑の 湖畔に黄花 群れ咲きて」


[1551] エゴノキの下で [PC]  2014/05/25 07:04:53    [削除]


   昨日は劇団息吹の公演「泰山木の木の下で」(昼の部)を鑑賞して来ました。知り合いの役者さんから何時も案内が届けられます。今回の公演はタブルキャストになっていたので、準主役の彼は夜の部の出演でした。今から50年前に創られた作品ですが、福島原発事故を経験し、原発の是非が問われる中で、大飯原発の安全性に待ったをかけた司法判断が下されたいま、放射能の恐ろしさを改めて問いかける作品でした。
 写真はエゴノキの下です。一面に花弁を散らし絨毯のようになっています。経済優先より人格権優先を謳った素晴らしい判決に、エゴノキまでVサインをしているようです。戦争へ戦争へと駆り立てる策動にもブレーキをかけなければ!


「泰山木 咲いて三日の 命なり」


[1552] 挿し苗 [PC]  2014/05/26 07:05:43    [削除]


   蛙の合唱のうるさいことうるさいこと。窓から見下ろす11枚の田んぼすべてに水が張られ、道路を挟んで連なっている山の姿が田に映っている景観は、この時期にしか楽しむことが出来ません。半数で田植えが終わり、次の土日には全部の田んぼの田植えが終わることでしょう。百姓だけでは食べていけないので、殆どが兼業農家です。機械を使った農作業は休日の男の仕事になっています。
 田植えした後は女性たちの出番です。挿し苗や草引きなど、腰が痛くなる仕事を引き受けています。第三者的には長閑な風景ですが、農家の方は大変だと思います。でも彼女たちの仕事振りを見ていると、田んぼが愛おしくってという気持ちが伝わってきます。


「白鷺が 歩を運ぶごと 早苗挿し」


[1554] 黄苺(木苺) [PC]  2014/05/27 07:17:09    [削除]


   苺の季節になりました。山に入ると色んな種類のキイチゴの花や実が目につきます。写真はモミジイチゴだと思います。もちろん数粒戴いた事は言うまでもありません。クサイチゴと並んで美味しい種類です。バラ科キイチゴ属にはこの欄で紹介しきれないぐらいの種類があります。クマイチゴ・ニガイチゴ・ナワシロイチゴ・フユイチゴ等は馴染みがあります。木本なのに実が出来た2年で枯死してしまう種類が多いようです。これを木本としていいのか悩ましいところです。
 イチゴはその場で生食したりしますが、沢山採取できる時はジャムや果実酒にも出来ます。変わったところでは、二日酔いの時に黄色く熟したモミジイチゴを数粒生食すればいいとのことです。上手くそんな時に出くわすかどうか、家に植えておかなければね(*^_^*)


「口中に 唾酸っぱき 木苺の」


[1555] アカタテハ [PC]  2014/05/28 06:54:35    [削除]


   1ヶ月ぶりの花曜日ハイキングに地元の妙見山方面へ行って来ました。ロクは宿題を抱えていたので行かないと決めていたのに、今回はリーダーがお休みという事で、妻からも乞われての歩きとなりました。予定していた初谷コースが道整備のために通行止めという事で、天台山周りの長いコース設定になり、歩数計を確認すると27,000歩になっていました。
 山の木々は花盛りですが、エゴノキは既に地面に花を散らしているので、花弁の数の違いなど数えながらの「~しながらハイキング」です。タニウツギが満開で吸蜜にアカタテハ(自信がない!)が来ています。因みにタニウツギと空木の名が付いていますが、仲間のハコネウツギやツクバネウツギなどはスイカズラ科で、卯の花といわれるウツギはユキノシタ科です。


「夏蝶の 遇う人もなし 森深く」 


[1556] アオスジアゲハ [PC]  2014/05/29 07:31:04    [削除]


   蝶の写真が続きます。川久保渓谷への定点観察会で最初に迎えてくれたのは、お馴染みのアオスジアゲハです。この蝶の食草はクスノキ科樹木です。クスノキをはじめタブノキなど学校や公園に植樹されているので、都会でも普通に見かけることが出来ます。成蝶の吸蜜も色んな花で見かけられます。しかしアオスジアゲハは飛翔力抜群だからカメラに収めるのは大変です。
 ところが雄蝶は湿った所で吸水する習性を持っています。その時は警戒心もなく人が近寄っても逃げません。反省会で前後不覚に飲んでいるロクにダブります。また、蝶は優雅な雰囲気を持っていますが、雄同士のテリトリー争いは他の動物たちに決して引けを取りません。


「飲む時は 泰然自若 揚羽蝶」


[1557] 昇り藤 [PC]  2014/05/30 06:56:23    [削除]


   そろそろ花菖蒲の季節だろうと万博記念公園に行って来ました。花菖蒲や紫陽花には少し早かったのですが、ルピナスは満開でした。ルピナスというのはラテン語の「Lupus」(狼)が語源と牧野富太郎は言っています。和名は「昇り藤」や「葉団扇豆」と呼ばれています。古代エジプト時代から栽培されてきた古参の植物だと紹介されています。石鹸・薬草・牧草の他に食用として今でも利用されているとのこと。大豆アレルギー回避の代用食品としてきな粉・豆乳・豆腐に使うらしいです。
 地中海地方では白花や黄花のルピナスの豆はビールのつまみとしての定番だそうです。野生のルピナス群生を初めて観たのは、あれは確かニュージーランドの丘だったかな。その頃ルピナスビーンズを知っていたら居酒屋を訪ね歩いたかも。


「七色に 空を染めてや ルピナスの」 


[1558] 皐月躑躅 [PC]  2014/05/31 07:34:49    [削除]


   鉢植えや盆栽に人気のサツキです。庭園にもよく植栽されています。自生の花々が好きなロクも、浮気したくなる花が沢山あります。薔薇や躑躅や花菖蒲などです。自生ツツジではいち早く春を告げてくれるコバノミツバツツジを山に求めます。ヤマツツジやモチツツジも山道で一服の清涼感を与えてくれます。一方植栽される園芸種では改良に改良を重ねて作られてきたので、文句あるか!というぐらい完成された美を誇ります。
 公園や歩道脇に植えられたヒラドツツジが咲き出すと、街が一気に華やかな色と香りに包まれます。少し遅れて咲き出すのがサツキツツジです。ヒラドツツジよりも小型でありながらも、美しさでは負けていません。どちらかというとサツキの方が日本人好みだと思います。


「皐月咲き 佳境に入りし 三国志」


[1559] 能勢夕暮れ [PC]  2014/06/01 06:41:57    [削除]


   夕食後、妻に誘われてベランダに出てみました。昼間の暑さは既に去り、ひんやりした夜風が気持ちよく、暮れかけの西の空には、まるでランデブーしているような上弦の月と宵の明星が輝やいています。田んぼに張られた水に灯りが映り、得も言えぬ夕暮れ時です。そんな里山風景が自慢で、今日も最高の一日だったと思えるひと時です。
 以前、月齢を図示したカレンダーを持っていたのですが、カレンダーの役目が終わっていたのでいつの間にか処分していました。それを見ると上弦の月か下弦の月か一目瞭然だったのですが……。夕方西の空に沈む月は上弦の月と覚えることにしています。月は秋の季語だから困ったなぁ~!


「夕涼の 届け来たりし ラブレター」 


[1561] 蝋梅の実 [PC]  2014/06/02 07:08:26    [削除]


   なんともユニークなローバイの実です。まるでタコの赤ちゃんみたい。あの蝋梅の花からは想像だに出来ません。狼狽してしまいます。木に生っている姿は幼鳥が親鳥に餌をねだっているようにも見えます。公園の蝋梅だから多分薬がかかっているだろうと、実を口に入れませんでした。食べられるのだろうか?何でも口に入れてみたくなるロクです。
 種が採れる頃になると子ども向け工作材料として拾って帰ります。中に入ってる豆状の種がアンパンマンの目になるのです。何でも食べるロクとは違い、採取した種を蒔き、実生で育てるのが好きな仲間がいます。何年ぐらいで花を咲かせるのだろうか?


「つばくろの 親呼ぶ姿 似せて生り」 


[1562] タンポポモドキ [PC]  2014/06/03 06:51:10    [削除]


   ブタナです。フランス「豚のサラダ」から名付けられたヨーロッパ原産の帰化植物です。原産国ではハーブとして食用にも供されているようです。昭和初期に日本に渡来して以降全国に拡がっています。北海道で見つかった時は、タンポポによく似ていたので、タンポポモドキと呼ばれました。六甲で見つかってからはブタナと呼ばれるようになったようです。帰化植物図鑑が必携になってきました。
 植生豊かな日本で帰化植物の進出が目立ちます。何百種という単位で日本古来の植物が絶滅の危機に瀕しています。要因の全てを外来種のせいにするつもりはありませんが、彼等はしたたかな戦略で日本の植物界に君臨し続けています。


「歳時記に 載らないほどに 草茂る」


[1563] 野薊 [PC]  2014/06/04 07:12:11    [削除]


   ノアザミが散歩道を彩るようになって来ました。つい大好きなフォレストのアザミの歌♪を口ずさんでいます。普通アザミと呼ばれるものは夏から秋にかけて咲きます。春に咲くのはノアザミだけです。アザミは種類が多く日本特産種だけでも100種もあると云いますから、スミレと並んで覚えるのが大変です。アザミの仲間ではないのにキツネアザミというのもありますから、尚更ややこしいです。でもノアザミが一番多いのでこれだけ覚えていたら大丈夫な気もします。特徴は花の萼辺りに触ると粘りがあることです。
 タンポポと並んで全草が食用になります。葉や茎に棘があるので敬遠されますが、天ぷらや和え物など色んな料理に使います。根っこのキンピラも捨てがたいものです。因みに土産物で売られている「ヤマゴボウ」はアザミの根っこです。


「野薊の 咲いて一粒 雨の落ち」


[1564] 梅雨入り [PC]  2014/06/05 06:54:28    [削除]


   近畿地方も一昨日から雨になり梅雨入りしました。我が家の花壇に生きるアマガエルもほっと一息ついていることでしょう。記録的な猛暑が北海道で観察され、今年の暑さを予言しているようです。既に熱中症で病院に搬送された方が出始めているとのことです。水分補給を怠らず、炎天下では出来るだけ直射日光に当たらない様な対策を講じなければ。
 家の中に侵入するアマガエルを見付けようものなら、妻の悲鳴が轟き渡ります。雨蛙やヤモリなどは蚊などを捕ってくれるので役立つ生き物なのに、どうしても馴染めないようです。ロクは両手でそっと捉えて花壇に戻してやります。今年は何回悲鳴を聞くのだろう(*^_^*)


「雨蛙 花壇のベットに 抱かれて」


[1565] 薔薇一輪 [PC]  2014/06/06 06:44:34    [削除]


   我が家の猫の額花壇に一輪だけ薔薇が咲いてくれました。もともとミニ薔薇だったのですが、手入れしないので葉っぱが虫に食われ、辛うじて生き残っている状態です。黄花の方は葉がなくなり枯れてしまいました。薬をかけてやらないと虫たちの餌になり、生き残れないようです。どうも放任主義の我が家では生き物は育ってくれません。
 バラというのは茨から転訛して棘のある木の総称になっています。一方、茨は棘のあるツルの総称です。野茨も盛りを過ぎましたが爽やかな初夏を演出してくれました。クニコの百万本の薔薇♪大好きです。甘い香りが充満した中で、一時貧乏絵描きになっているロクです。


「真紅でも 薔薇の命は 儚くて」


[1566] 甘茶 [PC]  2014/06/07 07:47:36    [削除]


   我が家の花壇シリーズが続きます。アジサイの仲間アマチャが咲き出しました。調べてみるとアマチャはヤマアジサイと同一物だそうで、その中で甘みの強い固体だということです。伊豆に自生している種類はアマギアマチャと呼ばれ、地元では甘木と呼んでいるとのこと。自生地の山にアマチャが生えているので、甘木から天城山になったと謂われています。いずれも日本特産種です。
 4月8日の花祭に甘茶を注ぐ習わしは、お釈迦様の誕生日に甘露の雨が降っていたという言い伝えからです。まだ使ったことはないのですが、甘さは砂糖の1000倍というから、甘味料として作ってみたいのですが、それをするには花を咲かさずに、葉だけを茂らせなければなりません。花を採るか葉を採るか難しい選択肢です。


「梅雨空が 宝石箱を 開け放ち」


[1569] ウバタマムシ [PC]  2014/06/08 07:37:23    [削除]


   散歩途中で珍しい昆虫を見付けました。帰ってから手持ちの図鑑を探しましたが掲載されていないので、ネットの昆虫図鑑で調べると、玉虫仲間のウバタマムシかなと同定しました。各県での絶滅危惧種に挙げられています。勉強嫌いで昆虫大好き人間だったロクの子ども時代にも出あわなかった貴重種です。
 どうやらやっと成虫になったばかりのようです。もう少しすると羽根が光沢色を持つようになるのでしょう。他の記述では建築資材の松を食う害虫とも紹介されていました。


「落人に 似たり鎧の 玉虫か」


[1570] アオマダラタマムシ [PC]  2014/06/09 07:39:58    [削除]


   今年からメンバーに加えてもらっているサークルの昆虫観察会に参加して来ました。車で活動拠点に向かう国道にはおびただしい数の黒っぽい蝶が飛び交っています。テングチョウだろうと中りを付けていましたが、実際に帽子で捕まえてみるとテングチョウでした。講師の先生に教えて頂くとエノキがテングチョウの食草だという事です。その後ゴマダラチョウが出て来て、最後に国蝶のオオムラサキが出現するらしいです。それにつけても異常発生です。何か天変地異の前触れなのかと思ってしまいます。
 写真は枯れかけたソヨゴの幹に止まっていたタマムシの仲間です。我々素人にはなかなか見付けられませんが、昆虫の生態をご存知の講師は難なく採取して行きます。ただただ尊敬の目で知らない世界を楽しんでいたロクでした。


「あら不覚 滑り落ちたり 捕虫網」 


[1571] 萼紫陽花 [PC]  2014/06/10 22:08:39    [削除]


   先日アジサイ仲間の甘茶をアップした。しかし梅雨本番になるとやはり紫陽花は欠かせない。もともと日本原産のアジサイをシーボルトが持って帰り、お滝さんの名前を借りて「オタクサ」と名付けた話は有名だ。いまでは品種改良されて様々なアジサイを楽しめる。塊として観る分には大きな紫陽花が梅雨空の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれる。でもじっくり花を観賞するにはガクアジサイがいい。飾り花に囲まれた無数の小さな花たちが何ともいえない。まさに額紫陽花とも言える。
 紫陽花は土壌によって色が変わると云われている。土が酸性だと青っぽくなり、アルカリ性だと赤っぽくなるらしいが、遺伝によっての個体差が大きいと云う研究結果も報告されている。


「梅雨晴れ間 雨が恋しと 咲く花の」


 [1572] 揚羽蝶 [PC]  2014/06/11 07:22:25    [削除]


   誰もが知っているアゲハチョウがアレチハナガサで吸蜜している。普通何処でも見かける蝶なのであまり有難がられないが、よく見ると綺麗な蝶。可愛そうにナミアゲハ(並揚羽)と呼ばれている。ミカン・ユズ・カラタチなどに卵を産み付けるので、ミカン科の木の鉢植えなどあれば来てくれる。
 多くのホモサピエンスは蒐集癖を持っているので、あまり見かけない貴重種を殊の外有難がる。つい普通種の素晴らしさを観落としてしまう。青い鳥はあなた方の側に居るのだよと言ってやりたい。


「ビル群に オアシス探す 揚羽蝶」


[1573] 一薬草 [PC]  2014/06/12 06:53:33    [削除]


   松の林床にイチヤクソウが健気に咲いています。多年草で根から拡がって行くので、誰も盗らないと増えて行くことでしょう。一薬草の名前の由来は一つの薬草で多くの病気に効くという事から名付けられました。因みに薬効は強心・降圧・抗菌・浮腫みなどに効くらしいです。生薬で虫刺されなどにも効くという事なので、いざという時には使わせて頂こうかな。
 昨日は地元三草山のゼフィルスの観察に行って来ました。虫刺され予防対策をしなかったので、帰ってから鏡を見ると目の辺りが腫れあがっています。ブトに刺されたのでしょう。生憎イチヤクソウは見つかりませんでした。


「梅雨の蝶 追って笹原 虫刺され」


[1575] 野蒜 [PC]  2014/06/13 07:17:09    [削除]


   春の野草料理には一品に登場させるお馴染みのノビルです。万葉の時代から人々に親しまれてきました。古事記や万葉集にも出てきます。早春の野蒜を食するとパワーを貰えるような気になります。しかし、ネギ坊主のように茎の頭にムカゴが出来る頃になると誰も見向きもしなくなります。食用のほかに薬用としても有用な植物です。全草を乾燥させた野蒜を煎じて飲むと安眠できるようです。腫れもの・できもの・虫刺されにも薬効があるとか。
 条件が良ければムカゴの部分から花が咲き出します。同じユリ科のニラの花に似ますが、こちらは花被片が薄紅紫色を帯び綺麗な花です。野の花ってなんて可愛いのでしょう。園芸種には無い素朴さを持っています。


「野の百合に ポーズをとらせ 初デビュー」


[1576] 七実の木 [PC]  2014/06/14 05:31:41    [削除]


   モチノキ科のナナミノキです。普通図鑑ではカタカナ表記を使いますが、この写真俳句では題名を意識して漢字表記にしています。コメントを書いたり俳句の季語に使ったりする時に便利だからです。因みに七実と云うのは美しい実を沢山付けるので付いたとか、モチノキより実が長いので、長実の木からなまったとか諸説あります。
 雌雄異株で写真は雌花の方です。雄花は沢山の花を付けます。庭木としての用途の他に、材はろくろ細工に使われたり、樹皮からは鳥モチが採れます。モチノキ特有の死環が出来るので葉に字を書くことが出来ます。


「緑さす 木々に命の 証観て」


[1578] 金勝アルプス [PC]  2014/06/15 07:32:22    [削除]


   地元山友会の例会日で、滋賀県栗東市の金勝(こんぜ)アルプスに行って来た。草津からバスで40分の上桐生まで行き、そこのキャンプ場からコースが始まる。目指すは鶏冠山(491m)に至る途中にある落ヶ滝だ。清流が梅雨の暑さを和らげてくれる。珍しい植生の宝庫らしく観察会もやられている。ロクはそちらに合流したい気持ちだがそうもいかない。
 鶏冠山から天狗岩に登り磨崖仏を巡っての周遊のコースは、低い山の連なりだが、鎖場や奇岩・磨崖仏などもあり、花崗岩が浸食された景観など、変化にとんだ楽しいコースだった。能勢からだと時間と旅費がかかるのが難点だ。


「滝風を 受けて頂 あと少し」


[1579] ゼフィルスの森 [PC]  2014/06/16 07:26:09    [削除]


   能勢周辺は日本一の里山と云われるぐらい、生物多様性に関しても誇れる場所です。三草山で「ゼフィルスの森」を保全管理して、シジミチョウの成育環境を守っています。樹上性のシジミチョウ一群をさしてゼフィルスと云い、日本には25種いるらしいです。樹上で雄は他の雄が侵入してくるのを排除する縄張り行動をする習性を持っています。ゼフィルスの多くはブナ科植物を食草にしています。二次林として今も活用されている里山があってのシジミチョウです。
 昨日は大阪府大の先生を招いてシジミチョウ観察会がトラスト協会主催で開催され、日頃あまり目にしないシジミチョウを捕獲してもらい、初めての蝶との出会いを体験させてもらいました。三草山でしか見られないヒロオビミドリシジミなど6種のシジミチョウをこの目で観てきました。


「追っかける 視線の先に 蜆蝶」


[1580] 靱草 [PC]  2014/06/17 06:27:58    [削除]


   シソ科のウツボグサです。昨年もこの時季にアップしました。茎が四角で花は唇弁花と云うシソ科の特徴を余すところなく持っています。靱(うつぼ)と云うのは武士が背中に矢を入れて持ち歩くための道具で、竹で編んだ篭を獣の毛皮や鳥の羽根で覆った武具の形が、この花穂に似ているところから靱草と名付けられました。ロク的には花後の枯れた状態の方が「うつぼ」に似ていると思うのだが……。
 花が終わると花穂だけが枯れた状態で残ります。その姿から夏枯草(かこそう)の別名もあり、生薬名も同じ夏枯草と呼ばれ、利尿などに使われます。日当たりの良い場所を好み、多年草ですからランナーでどんどん増えて行きます。


「隣国に 矢を引きたくて 靱草」


[1581] 鳳凰堂 [PC]  2014/06/18 07:51:50    [削除]


   世界文化遺産「宇治」を、地元にお住まいの仲間に案内して頂きました。京阪宇治駅から歩いて三室戸寺に行き、満開のアジサイと鉢植えのハスを愛で、世界遺産に指定されている宇治上神社から重要文化財の宇治神社を経由して、藤原氏所縁の禅寺興聖寺までを歴史散策してきました。
 午後からは宇治市営の茶室(裏千家)で仲間は抹茶を頂き、その後メインの平等院へ向かいました。境内の博物館では一対の鳳凰や雲中供養菩薩26体などの宝物を間近で鑑賞して、鳳凰堂内も拝観、お色直しをした平等院を光源氏になったロクは数十年振りに懐かしく鑑賞して来ました。


「夏空に 負けじと光 放つ鳥」


[1582] 臼の木 [PC]  2014/06/19 07:03:23    [削除]


   ツツジ科スノキ属のウスノキです。実の形が石臼に似ているところから名付けられました。別名はカクミノスノキ(角実の酢の木)と呼ばれています。と云うのは実には縦に5本の綾が入り断面が五角形になっているからです。花は鐘形(つぼ型)でそのままの形で実になったような印象を与えます。
 如何にも美味しそうな実だったので一粒口に入れてみました。まだ酸っぱくってもう少し熟れないと駄目かなと云う感想。何でも口に入れると思われていますが、食べられるスノキの仲間だという安心感があるからなのですよ。


「臼の実の 酸っぱき味に 汗も引き」


[1583] 本当の花探し [PC]  2014/06/20 05:38:28    [削除]


   紫陽花が本番を迎え、先日訪れた宇治の三室戸寺も沢山の観光客でごった返していました。漢字表記のようにアジサイと云うのは青が基調になっており、梅雨空にブルーの花が似合います。カメラマンも華やかな西洋アジサイを被写体にどう表現したらいいのかと悩んでおられるようです。
 日本古来の萼アジサイは中央に花が塊になって集まっているので判り易いですが、西洋アジサイの本当の花(真花)は装飾花と云われる萼に隠れて目立ちません。その萼を掻き分けて、真花を探す楽しみを、2年前に教えてもらいこの欄にアップしました。今では偉そうに人に教えています。


「紫陽花の 内に秘めたる 真観て」


[1584] 帝釈峡雄橋 [PC]  2014/06/21 21:25:43    [削除]


   我がグループでは3年前に広島の帝釈峡を訪れましたが、もっとゆっくり観察したいという要望から再度訪問してきました。今回も我々の期待に応えてくれて、関西では目にすることの少ない植物たちに出会う事が出来、たっぷり時間をとった観察会は帝釈峡を十分満喫させてくれました。ボランティアガイドさんは「花が少なくって!」と恐縮されていましたが、我々は豊かな植生に大満足出来ました。
 写真の雄橋(おんばし)はスイスのブレビシュ、アメリカのナチュラル・ブリッジと共に世界三大天然橋と云われています。1987年に日本で天然記念物に指定されました。もともと鍾乳洞であったものが浸食で落盤して橋状に残されたものらしいです。


「夏至来たり 河鹿の声の コロコロと」 


[1586] 瓜の木 [PC]  2014/06/22 07:37:14    [削除]


   帝釈峡の渓筋にはウリノキがたくさん実生で育っています。適度に湿った環境がウリノキの生育に合致しているのでしょう。葉がウリの葉に似ているので瓜の木と名付けられました。よく似た名前のウリハダカエデは幹がウリに似ているので瓜肌と呼ばれていますが、カエデ科なのでウリノキ科とはまったく違います。
 ウリノキの特徴は花の形に有ります。何とも変わった花で、花弁が外側へくるくると巻いていて、垂れ下がった黄色い雄蕊とで纏のようにも見えます。一度出会うと忘れられない植物です。どんな果実になるのだろう。


「苔生した 谷間に垂れし 瓜の花」


 [1587] 今年の演目 [PC]  2014/06/23 07:24:02    [削除]


   年一度の人形浄瑠璃「鹿角座」の公演に今年も参加して来ました。年々良くなっているような気がするのは、浄瑠璃に接する機会が増え、知識が蓄えられてきたのと、ロクの目が肥えてきたからかもしれません。今年の演目は子どもたちによる能勢三番叟、次に鬼一法眼三略巻と題する、お馴染み牛若丸と弁慶の五條橋での出会いです。最後はメインの演目で壷坂観音霊験記で、前半のお里を愛でる土佐町松原の段は子ども浄瑠璃で、後半は観音様のご利益で身投げした沢一の目が開いた所までが演じられました。
 途中で地元のお知り合いと一緒になったので、太夫や親方になるのは大変だという話を聞かせて頂きました。親方に付く数人の弟子は10ヶ月間の練習の後、素浄瑠璃を語り仲間入りさせてもらうようです。太夫や親方が財政的な面倒まで負担します。


「浄瑠璃を 熱く演じて 夏迎え」


[1589] 鰭薊 [PC]  2014/06/24 07:01:32    [削除]


   アザミの仲間と区別されているヒレアザミです。種子の冠毛が羽毛状のアザミ属に対して、冠毛が刷毛状という違いでヒレアザミ属に分類されています。花はアザミとそっくりです。茎に凸凹の翼が付き、さらにその先には鋭い棘まで付いています。葉は根元にあり茎にはあまり付けていないので、翼が葉の代わりをしているのかもしれません。こうした重装備は動物達に食べられないための防御戦略なのでしょうか。
 かなり古くにユーラシア大陸から帰化して来たとのことですが、近辺であまり見かけません。薬効もあるようですが、ロクといえども採取して食べようという気にはなりません。


「矢を受けて 立ちし弁慶 夏薊」


[1590] 蛍袋 [PC]  2014/06/25 07:28:37    [削除]


   赤とんぼさんがタラヨウをアップしてくれたので思い出したのだが、週末にファミリー自然教室があり、七夕飾りを作ってもらう。その時にタラヨウに願い事を書いて吊るす趣向。かなり前から準備しているが、当日使える状態か自信がないので、再度タラヨウ採取に出かけた。犬も歩けば何とやら……。道端にホタルブクロが咲いていた。
 愛用の山渓ハンディ図鑑によると地方の方言名が紹介されている。提灯花・釣鐘草・徳利花・雨降り花・ポンポンバナ・蛍草などどれもホタルブクロの特徴を表している。因みに名前の由来は子どもがホタルを花の中に入れて遊んだとか、花が提灯に似ておりその古名「火垂(ほたる)」を充てたとの説がある。


「灯を入れぬ 火垂袋に 帰路急ぐ」


[1591] 丘虎の尾 [PC]  2014/06/26 06:42:54    [削除]


   武田尾の定点観察会で出会ったサクラソウ科のオカトラノオです。他にヌマトラノオやイブキトラノオなどもありますが、花穂が垂れ下がるのはオカトラノオとノジトラノオです。それにつけても見事な虎の尻尾になっています。セパ交流戦までは阪神タイガースも首位攻防の一翼を担っていましたが、戦い終わってみれば猛虎は尻尾を巻いて何処へやら。
 今日から旅に出ますので7月5日帰宅までしばらく休みます。その間皆さんがロクの代わりにアップして下さると助かります。日本の将来を危惧しながらの旅立ちですが、何とかなるだろうぐらいの気持ちで行って来ます。留守の間に阪神タイガースが首位に肉薄していることも望みつつ……。


「鍵をかけ 黴のなすまま 旅立ちぬ」


 [1597] 帰国しました(*^_^*) [PC]  2014/07/05 14:35:55    [削除]


   10日間の日程で仲間たちとスイスに行って来ました。「これが最後のスイス!」と云ってから何回目になるでしょうか。今回はシニア自然大学校の仲間がたくさん参加され、トレッキングと自然観察を中心にスイスを思う存分楽しみました。コースの初めは世界遺産になっているスイスの首都ベルンです。スイスは初めてという方々のために欠かせない観光地です。
 アアレ川に架かるニューデック橋からの眺めですが、旧市街の屋根と緑の丘が醸し出す景観はまさに世界遺産です。スイスは何処を向いても絵になりそうなので、絵心のある人なら絵筆を走らせることでしょう。ロクは心のキャンバスにスケッチしておこうっと!


「異国でも 集めて早し 夏の河」


[1598] アイガー [PC]  2014/07/06 07:02:32    [削除]


   スイス旅行への皆さんのご要望は「お花畑の中をたっぷり歩きたい!」という贅沢なものでした。1年前からスイスに行きたいという声が上がり、旅への準備が始まりました。それだけに皆さんの期待も大きく、メジャーな所を選びながらも、ツアー旅行では出せない特徴あるコース選びに苦心しました。
 トレッキングの手始めはアイガー・メンヒ・ユングフラウを横に従えながらのお花畑コースです。ここで皆さんの脚力チェックです。グループ旅行なのでフレキシブルな対応が可能です。まずまずの感触を得て、これから続くトレッキングへの安心感を感じさせて頂きました。キンバイソウが曇天の中でも彩りを添えてくれています。


「雪渓を 仰ぎ見つつの 深呼吸」


[1599] 朝焼け [PC]  2014/07/07 06:55:13    [削除]


   構図の差こそあれど誰もが写したであろうマッターホルンの朝焼けです。早朝から多くの観光客がビューポイントに集結しています。前日夕暮れ時のマッターホルンも捨てがたいものがあったのですが、やはり朝の方が希望に満ちています。ゴルナーグーラトからツェルマットまで1500mの標高差を下るコースに弾みがつきます。
 グループメンバー24人の7割が下りの全コースを歩き切りました。頼みのマッターホルンには雲がへばり付き、全容を見ながらのトレッキングにはなりませんでしたが、時折頂上を覗かせてくれたり、岩に咲く高山植物など、変化に富んだコースを皆さん堪能されたようです。


「頂に 希望を乗せし 夏の山」


[1600] チーズ作り [PC]  2014/07/08 07:28:32    [削除]


   予定していたスイストレッキングの最終日はマッタホルンに一番近付いて歩くマッターホルン・トレイルだった。が生憎の曇天で勇姿を見ながらのハイキングにはならなかった。しかし高山植物はコースのいたるところに咲き乱れているので、退屈したりしんどいと思う気分には決してならない。コース途中で悩むのはトイレとピクニックが出来る場所探しだ。昼を少し回った所で小さなお店とベンチがあったので、つたない英語でピクニックが出来るか頼んでみた。お店の方は「どうぞお気軽にお使い下さい!」と云わんばかりの対応をして下さった。お土産でも売っているのだろうかと覗いてみると、自家製のチーズを作っている工房だった。
 スイスは言わずと知れたチーズ王国である。ホテルでもチーズフォンジュのディナーも経験したところだ。ピクニック場所を提供して下さったお礼にチーズの塊を買ったことは言うまでもない。ここで作られているのはラクレットチーズだろうか?


「乳牛に 似たるマダムの 涼やかさ」

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