魴鮄(ほうぼう)
15インチ(45cm)のホウボウ
関西のスーパーにはあまり出回らないホウボウが鮮魚売り場に並んでいた。このスーパーには舞鶴港や境港から水揚げされた鮮魚が時々並ぶ。2尾並んでいたので大きい方をゲットした。メジャーで確認すると45cmもありまずまずの買い物だとほくそ笑む。最大で60cmにもなる。世が世なら我々庶民の口には入らない高級魚だ。江戸時代には「君の魚」と呼ばれ上流階級のお召し上がりになる魚だった。また「お食い始め魚」として用いられてきた。関東辺りではスーパーに並び一般家庭で普通に消費されているらしい。
釣りをしていた関係で、鮮度が良ければ刺身が一番と思っている。板ロクの出番だ。刺身にして戴く事にした。頭が大きいので歩どまりの悪い魚だが、2人で食べる分には十分である。後はあら煮にした。この魚は色んな調理法があり、内臓も美味しいらしいが、肝と魚卵だけをあらと一緒に煮た。浮き袋を使ってグーグーと鳴く魚としても知られているが、その浮き袋も美味らしい。
間もなく長歩きの旅に出る。体重を搾りたいとの決意でビールを飲まないように頑張って来た。でもホウボウの刺身を目の前にごはんだけではつまらない。日本酒が合うだろうと地元の地酒を購入した。9日間続いた休肝日はホウボウの所為で断念を余儀なくされた。“ホウボウも筆の誤り” というところか。
「魴鮄を 春魚に見立て 地酒酌み」