武蔵鐙(ムサシアブミ)
武蔵の国で作られた鐙に似るムサシアブミ
ユキモチソウ
釣り竿を持つウラシマソウ
山に行けばマムシグサにはよく出合う。それらの仲間はサトイモ科でテンナンショウ属になっている。テンナンショウは地域名を冠したものが多く、大体はマムシグサで片付けてしまう場合が多い。でもムサシアブミとかユキモチソウ、更にウラシマソウなどは同じ仲間でも花の形に特徴があり、度々見付けられるものではないので、自生しているもので出合うと嬉しくなる。例えばユキモチソウなどは金剛山の一ヶ所だけに自生が確認され、マニアックな仲間だけが尋ねる。事ほど貴重な植物である。山野草愛好家などには垂涎の的だろうと思ってしまう。
サトイモ科の花は仏炎苞というマントに包まれ、中に立つ花穂に目立たないたくさんの花を付けている。お馴染みの水芭蕉や座禅草などと同じつくりになっている。野原では見過ごしてしまうカラスビシャクもその仲間である。仏炎苞こそ持たないが、子どもの日に登場させた菖蒲もサトイモ科だと言うから驚きだ。
今朝紹介したムサシアブミは自生種ではなく、大阪駅屋上庭園に登る12階の花壇に植栽されていたものだ。ユキモチソウとウラシマソウは神戸森林公園内のロックガーデンに植栽されている。こんな植物も自生で観ると嬉しくなってしまうのだが。
「水芭蕉 想う若き日 信州に」