ミスドでお馴染みのミスタードーナツ1号店が箕面駅前商店街に残っている。子どもたちを育てている時には箕面の住民だったので、目新しいお店が我が町に出来たと利用したものだ。共働きだったので子供を保育所に預けていた。お互いの都合で迎えに行ったが、時にはミスドまで寄り道し、バイクの後ろに載せた息子に、少しばかりの贅沢をさせてやったことを思い出す。1971年に1号店がオープンし、直ぐに京橋に2号店もオープンさせた。その後は雨後の筍の勢いで全国展開して行った。当時は店舗も大きく、物珍しさも手伝い客足の絶えることが無かった。しかし、マクドなどの進出によって次第に経営も厳しくなり、かなりの整理を余儀なくされたようだ。箕面1号店も規模を縮小し、何とかマンションの1階に歴史を留めているだけになってしまった。
　月に一度箕面市内で会議があるので、会議が終われば一つ先の箕面駅まで歩くことにしている。ドーナツを求める訳ではないが、商店街で気に行ったものがあれば少し散在する。果物であったり鮮魚であったりする。箕面は能勢にはないお洒落な雰囲気が今なお残っている。街を歩いていてもこ洒落た喫茶店の植え込みには薔薇などが咲いている。野の花派のロクもこれぞ園芸種という薔薇には惹かれる。書けないが「薔薇」という漢字にもノスタルジーを感じる。バラは薔薇でなくてはならない。青春時代の甘く苦い思い出が残っているのかもしれない。

「薔薇茶でも　すすり往時を　壱号店」