紅花襤褸菊(ベニバナボロギク)
花がうなだれる様に付くのが特徴
ボロと名付けられる冠毛
葉脈もムラサキぽいのが特徴
灰汁抜き中
夕飯当番を頼まれていたので、スーパーで何にするか思案しながら食材探しをしていた。先ず向かうのは鮮魚売り場だが、食指を動かすものが見つからない。酒の肴にならない料理として思いついたのは「うどんすき」である。処が軒並み野菜が高値である。辛うじて水菜が手頃な価格だったので急きょ方針転換、ハリハリ鍋に変更して材料を調達。クジラ肉は手に入らないので牛肉を使うことにする。一旦亀岡牛をカゴに入れたが、オーストラリア産のしゃぶしゃぶ肉は半値以下である。小市民のロクはそちらに飛びついた。
さて、鍋の準備をする段になって、やはり野菜の絶対量が足りない。先日、赤トンボさんがブログで紹介されていたベニバナボロギクを思い出し、春菊の代わりに使おうと近くまで探しに出掛ける。たくさん自生しているのだが、いざとなると思い出せない。そこで今までの観察知識が活きて来る。ベニバナボロギクは典型的なパイオニア植物だという点である。豪雨で斜面が削られた辺りに行ってみると、有るわ有るわ!
熱帯アフリカ原産で1949年に九州で発見され、見る間に帰化植物になってしまった。戦時中に兵士が春菊の代わりに食べていたので、南洋春菊とか昭和草の名前で呼ばれている。春菊よりも香りが強く、液汁に飛んでいるので全草が柔らかい。一度食べると病みつきになること請け合いだ、食用以外に利尿作用もある素晴らしい野草だ。
「したり顔 鍋に欠かせぬ 野生菊」