ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

多羅葉(タラヨウ)


 遅ればせながら地元の神社に初詣というほどではないが、散歩ついでに「今年も来たよ!」と挨拶に立ち寄ってきた。神社には三ヶ日の名残を残しただけで、庭も掃き清められ閑散とした雰囲気だった。この静粛が田舎らしくて良い。
 境内にはタラヨウの雌木が植わっていて、まだ野鳥に啄まれることなく赤い実を付けている。多分カラスの仕業と思うが、注連縄の串刺し干し柿が無残にも地面に落とされている。彼らは美味しいものをよく知っているので、それらを平らげてから木の実に取り掛かるのだろう。鳥に聞いたわけではないが黒い実の方が好きらしい。最後に赤い実に辿り着くようだ。
 タラヨウはインドで経文を書いたと言われるヤシ科の「貝多羅樹(ばいたらじゅ)」に準えて、葉っぱの裏に字が書けると言うことで「多羅葉」と名付けられた。お寺などに植栽されているが、山に行けば高木で自生しているのに出会す。子どもたちにお手紙を書かせたりして、実際に切手を貼って投函してもらったこともある。「葉書」の元になった木と言うことで郵便局のシンボルツリーになっている。葉っぱの乾燥させたものを健康茶にすると利尿効果があるようだ。
 民営化された郵便局の不祥事が明るみに出て、分割された3社の社長辞任という幕引きになっているが、タラヨウも郵便局の玄関で嘆いていることだろう。働く人を大切に!という観点が日本では欠けているので、政府の進める「働き方改革」はさらに労働者を苦しめる結果になるだろう。


「多羅葉の 残す赤き実 初詣」

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