春と冬のせめぎあい

　永らく楽しませてくれた山の桜エドヒガンも色あせてきた。ソメイヨシノは家の窓から確認できるぐらいに咲き残っている。今年はおかしな気圧配置続きでサクラたちも散り際を決めかねているようだ。今朝も霜が降りている。ひょっとして氷点下になったのかな？と思い屋外の温度計を確認してきた。たぶんなっていたのだろうと推察できる温度だった。
　木の芽吹きは遅れているが、足下にはショウジョウバカマが咲き出してきた。雪国では雪解け後すぐ花茎を伸ばし咲き出すので、春の妖精に加えたいところだが常緑多年草で、厚くツヤのある葉っぱは湿った山道でいつでも見かけることが出来る。以前にも名前の由来は紹介したことがあるが、あいにくお能に登場する猩猩に出会ったことがない。赤い花を架空の動物「猩猩」が酔っ払った顔に準えているが、白花もあるので、そちらは二日酔いの猩猩なのかも知れない。
　検診で採血結果が出たが、休肝という努力の結果が反映されなかった。アルコール類摂取による肝臓数値に変化が見られなかったのである。僕的には服用している薬の所為だと思っているが、素人判断は禁物である。次回の検査日には改善するようにさらなる努力を積み重ねたい。とりあえず解禁日と決めてご馳走を作ることにした。大きなサザエを見つけたのでヒラマサ共々刺身用に購入。となれば日本酒も欲しくなる。サザエは刺身で食べきれないほどあったので、半分は壺焼き風味付けで煮ることにした。今回は料亭風ではなく居酒屋風でたっぷり戴くことにした。永らく休肝していたので日本酒が回り「猩猩」になってしまったのは言うまでもない。

「長崎の　さざえと聞いて　酒進み」