能勢一押しスポット
鯛の尻尾はひれ酒に
コロナ騒ぎが出るまでの土曜日は地球環境『自然学』の講座日だったので、山友会の山行には参加できていなかった。それと男性群が全滅してしまった会なので興味も薄らいでいた。ところが外出を控えてくれと言うことになったので、町外に出ることも極力控えたい。妻と下見に行って辿り着けなかった「生いけ山」のルートが判ったので皆さんと行くという。下見の時にはブッシュをかき分けて進まなければならなかったので、途中で断念したが、尾根を外して杉林を巻くように歩いて行くとピークに辿り着ける。「生いけ山」というのは別名で「ちんじんさん」と呼ばれていたようである。神の怒りを沈める「沈神さん」という意味合いかも知れない。どちらも生け贄伝説が残る山であったことを窺わせる。姥捨てだったのか、若い女性だったのか確認したいところである。
ピークには4等三角点があるだけで眺望も何もない。いまや人身御供伝説は神道のタブーになっている。そんなおどろおどろしい山から退散して、ヤマザクラが麓を彩る三草山方面向かった。四季を通じて訪れたい能勢一押しの場所である。能勢も棚田100選に選ばれているが、このスポットは何処にも引けを取らないだろう。
日本酒がたっぷり残っているので、山の帰りに立ち寄ったスーパーで大振りの鯛を見つけた。色々な料理を考えながらさばくと、鮮度がいまいちである。昆布締めも作りたかったが、とりあえず夕飯分だけを刺身にして、後は火を通すことにした。ホイル焼き、潮汁、あら煮にしてしまった。"腐っても鯛”と言われるがやはり鮮度が一番だ。
「まな板に 吾一押しと 桜鯛」