ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

桐(キリ)

             中まで見せてと覗き込む

                ギンリョウソウ


 花が地面に落ちているのを見て、どの木かなと見上げるとキリが確認できる。10m以上もの大木に成長する。中国では桐は鳳凰の宿る木として崇められて来た。天皇家の調度品などの模様には桐や鳳凰などが描かれ、足利氏や豊臣氏には桐の紋が天皇から与えられたと言われている。曾ては農家の庭に植えられていて、娘の嫁入りに桐でタンスを作ったと聞く。実際に20年足らずでタンスを作れるまでに材が成長するのかなと思うが、枝を切ってもすぐに芽が出てくるところから「切りがない」と言われ、それがキリの名前になった。それほどの生態の持ち主だから、あながちタンスを作った言う話も生活に根付いた知恵だったのだろう。桐は吸湿性に富み、加工しやすいので家具や工芸品、下駄などに用いられる。高下駄というのがあったが、それにも桐が使われていた。高下駄を履いて闊歩した青い時代があったことを思い出す。
 材以外に薬草としても利用されてきた。痔や打撲、気管支炎やリューマチなどにも薬効があるようだ。変わったところでは、養毛料として乾燥させた葉の煎じ液で毛髪を洗えば効果があるらしい。お蔭様でまだそこまでの必要性を感じない。
 散歩途中のマイウエイで同行の友人からギンリョウソウが咲いているのを見つけて下さった。山道の斜面ではよく見かけるが、こんな処にもとびっくりした。葉緑体も持たない腐生植物で、薄暗い林内に生えるところから幽霊茸とも言われている。実が出来ると、ゲゲゲの鬼太郎のお父さんとされている目玉おやじにそっくりなので、その時に観てみたいものである。


「土手道で 見下げる桐の 花もあり」

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