雪柳(ユキヤナギ)
ユキヤナギはソメイヨシノの開花に合せて咲いてくるのだが、大阪府立大泉緑地では桜を待たずに既に見頃を迎えている。花期の長い花だから桜開花までは前座の役割を果たしてくれることだろう。
中国原産といわれているが、関東以西、九州までの岩場などに自生しているので日本原産ともされている。しかし栽培種が野生化したという説もあるので確かなことは判らない。花姿を見ればユキヤナギの名前の由来は一目瞭然である。近寄って花の確認をすると5弁でバラ科だということは直ぐに判る。同類のシモツケ属にはユキヤナギを八重にしたようなシジミバナと言うのがあり、どちらも別名でコゴメバナと呼ばれているのでややこしい。ギリシャ語では花輪の意味を持つらしい。雪柳の花輪なんて何と素晴らしいことか。花言葉は「愛らしさ、懸命、殊勝、静かな物思い」だって。
早ばやソメイヨシノの開花宣言が届きだした。今年は例年よりも半月ほど早いようである。ユキヤナギが早く咲いてくれと促しているのかも知れない。早い開花を喜んでおられない気象変動の異常が、しっぺ返しを企んでいるようで不気味である。
「相棒を 待てず早咲き 雪やなぎ」