廣田神社のコバノミツバツツジ
雄しべの葯から垂れ下がる花粉
大輪の「太白」というサクラ
ソメイヨシノをバックに
阪神タイガースが今年もアレンパを果たせるようにと、監督以下全選手が必勝祈願に訪れた廣田神社だが、今のところ神仏から見放させているような不甲斐ない成績でフアンをヤキモキさせている。
サークル「トンボのメガネ」は7年振りになるのだが、コバノミツバツツジ2万本が植わっている廣田神社境内の広田山公園を訪れた。西宮駅に集結した33人は貸し切り状態のバスを利用して神社に向かう。7年前に案内してくれた知人が鳥居下で待っていてくれた。
今回は午前中はしっかりコバノミツバツツジの観察にあて、午後からはこの時期だけ解放してくれる越水浄水場を訪ね、各種サクラの違いを観察することにした。コースの最後は夙川のソメイヨシノで締めるという贅沢な花三昧の観察会を企画した。
廣田神社のコバノミツバツツジは兵庫県の天然記念物に指定され、2万本を絶やさないように若木を植栽するなどして維持管理されている。2~300年の古木もあるが、次第に寿命がつき、ひこばえで持ちこたえているようだ。
ミツバツツジとの違いは、雄しべの数が倍の10本で構成されている点である。ルーペで観察すると雄しべの「葯」部分が目玉のように見える。花粉が出てくる様を仲間がピンセットでつまみ出し再現してくれる。
ソメイヨシノの両親探しでは、エドヒガンがお母さんで、オオシマザクラがお父さんと言われている根拠などを考える。エドヒガン系のサクラは子房部分の萼の膨らみで見分けることから、たぶんお母さんと言われるのだろうと推理する。
マニアックな観察から花園景観まで、それぞれの思いで満足されたようである。何時も案内文の持ち物欄に笑顔をお持ち下さいと書いているが、昨日は帰りまで笑顔をお土産にされたようだった。観察エリアでの打ち上げを予定していたが、順番待ちでとても利用できないので、十三まで引き返した10人で乾杯してきた。
「花園に 4月の風も 味方して」