蘿藦
ケサランパサラン(手作り紙芝居「遠くへ行きたい~」)
何とも難しい漢字表記ですが、ガガイモと読ませます。古名では草冠はつかず羅摩でカガミと呼ばれていたようで、ガガとは鏡もことだったようです。他に屈むから転じたという説もあります。ガガブタという水生植物もあるので「ガガ」が気になり調べてみました。どちらも花に毛が生えているので、それが共通点かと思いましたが、ガガブタの方は葉っぱが鏡の蓋に似ているからとのことです。ガガイモの種子と葉は滋養強壮などの薬効があり、若葉は食用になるようです。葉を千切ると白乳色の汁が出ますが、虫刺されや切り傷などの止血作用もあるようです。
古事記で大国主命の国造伝説にもガガイモは登場します。小彦名神(クナビコナ)が「天の羅摩の舟に乗って…」との記述があり、その舟がガガイモのボート形の実なのです。他にケサランパサランという生き物を捕まえて、タンスにしまっておくと幸運が舞い込んでくるという言い伝えもあります。それは大きな綿毛を纏ったガガイモの種子の事なのです。まるで生き物が飛んでいるように風に乗って、ふわりふわりと飛ぶ様を表現しています。何ともメルヘンチックな話です。
「ガガの花 神の悪戯 毛むくじゃら」