江戸彼岸(エドヒガン)
樹高5~20mに達するエドヒガン
ソメイヨシノの片親であるエドヒガンを川西市水明台に訪ねた。川西市ではエドヒガンの保護に力を入れ、市の天然記念物として普及している。所属する「ひとくらクラブ」でも公園内にあるエドヒガン保護活動を活動の一環として取り入れている。実生から苗を育て、鹿に食べられないようにサブリガードを施したりする活動を定期的に行っている。メンバーさんの地元では街ぐるみで桜を育てておられる。毎年この時季に一般公開され周辺住民の楽しみになっている。公園化された敷地には自生のものも含めて200本ぐらいのエドヒガンが保護育成され、ソメイヨシノに先駆けての花見が楽しめる。
桜と云えばどうしても華やかなソメイヨシノになるが、野生桜にはそれなりの趣と歴史がある。岐阜県「根尾谷の淡墨ザクラ」は国指定の天然記念物で樹齢1500年と言われるエドヒガンである。ヤマザクラやエドヒガンなどの自生種は、環境さえ守られていれば長寿桜として生き残る。
桜は基本種が9種と言われ、変種を含めて100種ほどが野生種とされている。ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンが親と言われるが、それら園芸種は600種ぐらいだと思われている。昨年新たに野生種が見つかったのが記憶に新しい。
「しなやかで ひたすら天に 江戸彼岸」