青葛藤(アオツヅラフジ)
まるでアンモナイトの様な種
花は目立たないが実が熟れて来るとよく目に付くようになる。落葉のツル性木本で、粉を吹いた様な青黒い実が特徴のアオツヅラフジである。雌雄異株だが実が出来てやっと気付くぐらいだから、雄株はほとんど観ていないように思う。漢方にも用いられる薬草で根茎・茎・葉・果実など全てに薬効があり、消炎・利尿・鎮痛に効くようである。
観察会で見付けたら、熟れた実を潰して中の種を観て貰うのが定番になっている。U型の種は芋虫の様に見えるが、アンモナイトの様にも見える。ツルは10m位まで伸びるのでツル編み細工にも利用出来る。
アオツヅラフジは図鑑では右巻きとなっている。右巻きと左巻きの区別がどうしても覚えられない。と言うのはツルを上から見るか下から見るかによっても違ってくるからである。例えばフジ(ノダフジ)は左巻きだが、ヤマフジは右巻きと図鑑に記述されている。判り難い右巻き・左巻きの表示を、一目瞭然に判らせる方法として最近はZ巻き・S巻きという表示方法に変わりつつある。これだとツルの側面から見て、巻き付く斜めの向きがZかSかで直ぐに判断出来る。アオツヅラフジはZ巻き(右巻き)と言うことになる。
「つづらふじ 色なき風を 青く染め」