蟹草(カニクサ)
胞子嚢を持つ葉っぱ
胞子嚢を持たない葉っぱ
カニとは言えないまずかったクラブ
近くの茂みにカニクサがフジの蔓に絡みついて、最大級と言われるぐらいに伸長している。観察会で見つけたときには、「この葉っぱ全てが1枚の葉っぱなのです」と紹介する。シダ科の植物で蔓性というのが珍しい。最長で3mにもなるが、蔓に見えているのは葉の中軸だとされている。だから長さ3mの葉っぱと言うことになる。小葉と見える羽片には胞子嚢を付けるものと付けないものに分かれている。この胞子に利尿の薬効があるので、薬用として利用される。生薬名は「海金砂(かいきんしゃ)」
名前の由来は子どもたちがこの葉っぱで蟹を釣ったからと言われている。どの部分を使って蟹を釣るのだろうか。春先のシダ植物特有の芽吹き時のものを使ったのかな。日本昔話に出てくるような、子どもたちの遊びにつながる話は調べてみたくなる。そんな経験をお持ちの方がおられたら教えてほしい。
カニクサに出会ったからと言うわけでもないのだが、スーパーで外国産の蟹を見つけたので買ってみた。以前、蟹料理の専門店があり、そこでスパイスを効かせたエスニック風のクラブを食べたことがあり、それを思い出したからである。カスカスで全然美味しくなかった。スカスカクラブと命名しよう。カニかまぼこの方がずっと美味しい。本物の松葉カニが食べたい!
「蟹鍋を 夢想しながら ちびちびと」