擬宝珠(ギボウシ)
種類を同定していないギボウシ仲間
お彼岸の頃に咲くオヒガンギボウシ(参考画像)
武田尾の渓筋にはギボウシが結構自生している。ここに自生しているのがコバギボウシかイワギボウシかの区別がつかない。一般的にギボウシと呼んでいるのは総称である。以前はユリ科だったがキジカクシ科に再分類された。木造の橋の欄干に飾りとして被せてあるネギ坊主のような物を擬宝珠(ぎぼうしゅ)と呼んだが、蕾の形が似ていると言うことでそのまま転訛させてギボウシとした。
昔はウルイと呼ばれ食用としたり、茹でたものを干して保存食としても利用されてきた。ギボウシの種類は多く、先ほどの2種類の他にオオバギボウシ、トウギボウシ、ミズギボウシや地方名を冠したギボウシなどたくさんあるが、いずれも食用にされるという。薬効としては腫れ物、利尿に効くとのこと。
花の咲いているときにはギボウシの仲間だと判断できるが、若葉の時には毒草のバイケイソウとよく似ているので、毎年誤食が絶えないと聞く。そんなこともありロクとしてはまだウルイを食べたことがない。と言うよりも岩陰で咲く花に魅せられるので、採取したいという気持ちにならないと言った方が良いのかも。以前に尋ねたオヒガンギボウシという種類も忘れられない。
「人の来ぬ 谷間に並ぶ 花擬宝珠」