牡丹蔓(ボタンヅル)
葉っぱに切れ込みがあるボタンヅル
同じ仲間のセンニンソウ(参考画像)
週間天気予報では昨日から雨になるはずだったが、大阪では一部地域だけに集中豪雨をもたらしただけで、心待ちしていた我が地域には一滴も恵みがなかった。農家の方は本当に困っておられる。昨夜は扇風機を回さずに眠れたことだけが救いであった。
先日の武田尾の観察会でボタンヅルが咲いていたので、近くにあるセンニンソウとの違いを確認して頂けた。どちらもキンポウゲ科センニンソウ属で共に有毒植物である。センニンソウについては10日ほど前に紹介しているのでまだ記憶に新しい。花の生態は同じだがボタンヅルは幾分小振りである。葉が牡丹の葉に似ているところから名付けられた蔓性落葉低木である。小低木となっているが手持ちの山渓図鑑では「野に咲く花」の方に掲載され、半低木として扱われている。花後の姿などはテッセンやクレマチスに似るので、だいたいのイメージは出来るだろう。
同じようにつる性植物で何時も悩むのは、秋の七草の一つマメ科のクズである。これも多年草とされているが、成長すると茎の基部は木質化してくる。ロクが悩むこともないのだが草本か木本かの判断がつきかねる。山渓図鑑では「野に咲く花」に掲載されている。繁殖力旺盛なクズは嫌われ者になっているが、秋の七草として愛でられた古人の時代のクズは、裏見草などと言われて万葉集などにも詠まれるほど綺麗な花である。
「怖くとも 早く来てくれ 葛嵐」