犬枇杷(イヌビワ)
美味しそうなイヌビワ雌果
食べられないイヌビワ雄果(参考画像)
ヤマボウシの実
サークル仲間でもある「赤とんぼ」さんのイヌビワ知識には一目置いている。何よりも瞬時に雌株の実を同定する能力に長けておられる。観察会では何処でもイヌビワに出会すが、殆どが雄株で滅多に雌株には出会さない。雄株の実は堅くて食べられないが、雌株の実は美味しい。その雌株を見付けるのが上手というわけである。動物的嗅覚を持っておられるのかも知れない。熟れた実を見付けたらまず仲間に譲ってくれる。直ぐに口に入れる方と、躊躇される方に分れる。
イヌビワはクワ科イチジク属で雌雄異株というわけだが、雄株の「花(果)のう」にはイヌビワコバチが棲み着く。サークルメンバーはコバチとの共生関係にあることをある程度知っておられるので、蜂が入っているかも知れないと躊躇されるのだ。でも棲み着いているのは雄株の果のうだけで、雌株の果のうには入り込めない仕組みになっている。熟れてイチジク状の実が弾ける頃になって、やっとイヌビワコバチが受粉のために訪れるだけである。イチジクと同じように白乳液を出すし、割ってみると形状までが一緒の「無花果」という言うわけである。
ヤマボウシもだんだん紅くなってきた。もう少ししたら食べられるようになるだろう。一応美味しいと言われているが、一粒で充分というぐらいの評価かな。味ではイヌビワを抜けないだろう。
「もぎたての 野生無花果 陽の香り」