手慰み
妻が山に出掛けたので、地元の山にでも登ってみようかと言う気持ちになりかけていたが、とてもじゃないが山裾までの炎天下を歩く気にはなれず、安易な選択に流れてしまった。といっても在宅でやらなければならない宿題もない。
紙芝居をスケッチブックに描き貯めた分を、厚紙に描き直したいという思いもあるが、ますますお座敷から遠ざかっているので、その意欲も減退している。ならばと自然工作の見本類でも処理するかと思い立ち、分別し出すが、廃棄してしまうよりは、知り合いのお孫さんたちに差し上げた方が喜ばれるだろうなと、処分しきれずにいる有様だ。断捨離は決断が肝心だ!この際「もったいない」という思考回路を避けて通ろうと決断した。
整理していて気になったのが、作りかけの作品たちである。少し手を加えれば新たな命を取り戻しそうである。暇つぶしの手慰みにチャレンジしてみようと、草玩具などを配置して置物を作り上げた。シュロの葉で編んだバッタはロクの得意分野で、それらをアシで作った額を2枚使って屏風風にした。その屏風に草玩具をあしらって置物とした。メロンの種で作った花の素材はナガミノヒナゲシである。黒竹に注してやるとそれだけで置物になる。結局断捨離できずに部屋の片隅に鎮座させるようになってしまった。
今日こそ断捨離するぞとの決意を抱きながら文章を書いている。
「手作りで 一足早く 菊咲かせ」