雨空に飛燕の群れ　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　試用中

　　　　　　　　　　セットした多機能ホースリール（1,980円）

　妻から窓掃除部長を拝命した。大掃除は年末の恒例行事としていたが、水遊びついでに窓掃除も良いかと二つ返事で引き受けた。家の外には2箇所水道の蛇口があるが、ホースが　"帯に短したすきに長し”　状態で、窓を洗うのに絶えず蛇口まで戻り止水しなければならない。コロナ第1波の時には2ヶ月間上下水料が免除されたが、今はその恩恵もない。大阪府内でも群を抜く水道料金なので、水遊び気分で戯れている場合ではない。
　そこで前から欲しかった耐寒・耐圧ホースで多機能ノズル付きのホースリールを購入することにした。各種機能を使えば少量の水で窓を洗うことが出来る。近くのホームセンターまで車を走らせ、手ごろな価格の品物をゲットできたが、一天にわかにかき曇り「念願の雨」が降ってきた。喜ばしい雨だが、意気込んでいた窓掃除が出来ない。縁側から空を見上げて早く止んでくれないかなと、日頃の思いとは相反することを願っている自分がいる。ところが雨空にはツバメの塒入りを思わせる飛燕の群れを観察できた。雨で慌てふためく羽虫たちを追い求めているのだろう。
　せっかく購入してきたグッズを使いたくてうずうずしているロクは、蛇口にセットを済ませて試用してみた。なかなかの優れものである。この分なら年末までに購入価格の2,000円分は取り戻せるだろう。そんなに窓掃除ばかりもしないか。まるで落語の世界。

「羽虫追う　帰り支度の　飛燕かな」