ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

南蛮煙管(ナンバンギセル)


 トンボのメガネ例会の訪問先にしていた大阪市大植物園だったが、学芸員の案内が出来なくなったとの知らせが届いたので、やむなく断念したのがコロナ第一波の頃だった。今も10人以上の団体は断っているという。何時になれば制限無しに入園できるか見通しが立たないが、その日のために下見だけはしておきたいと訪問した。この植物園は殆どが樹木で草本類は少ない。花木もエリアごとに植栽されているが、曾ての生活に欠かせない二次林や極相林の変異などが研究対象だと想像できる。そんな条件の中、身近な草本類にも野生化では絶滅寸前と判るようになっている展示エリアもある。下見の時には好き勝手に歩き回れるので思わぬ発見が出来ることがある。サークルメンバーからは下見までして頂いてと恐縮がられるが、どっこいこちらは充分楽しめているのだ。
 入園時に受付で見頃の植物を窺うことにしているが、ナンバンギセルが咲いていると教えて頂けた。ススキとパンパースグラスの一角に寄生植物で "煙管の雁首” 状のナンバンギセルが咲いていた。ススキ、ミョウガ、サトウキビなどの根元に寄生する。全草に配糖体などを含み喉の腫れや痛みに効き、強壮作用もあるようだ。我が家の茗荷に粉末状の種を蒔いたが根付いてくれなかった。
 日本にタバコが渡来してきたのは1542年らしい。織田信長や徳川家康にスペイン人宣教師がタバコを献上したのが始まりで、その後急速に普及しだした。当時はスペイン人やポルトガル人を南蛮人と呼んでいた。花姿が陶器製のパイプに似ていたのでナンバンギセルとなった。万葉の時代にはうな垂れて咲く花姿から「思い草」と呼ばれていた。


「思い草 芒に寄り添い 何想う」

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