最近は遠出しないので在宅時間が増え、スーパーへの買い物なども散歩ついでに一緒に出掛けることが日常化してきた。妻に献立予定が出来ていなければ、ボクが食材探しをすることになる。魚好きなのでどうしても鮮魚売り場に直行する。何時も目を付けるのは、流通に乗らない珍しいお魚たちばかりである。昨日も「キカナ」と表示された魚を見付けた。姿形は高級魚のハタ系でふてぶてしい面構えである。これは旨そうだと直感できる。鮮魚売り場では客の要望を聞いて、三枚下ろしや二枚下ろし、更に切り分けまでしてくれる。
　レシピが決まっていれば下ろして貰うのだが、煮付けにするか鍋にするか、刺身で頂くか決めていないので、とりあえずは自分で捌くことにした。ネット検索すると「アオハタ」というのが通常の名前らしい。美味しい出汁が出ると言うことなのでポン酢味で戴く鍋にすることにした。味見程度に4分の1だけを刺身にしてみた。自分で捌くと内臓まで吟味できる。肝や卵・白子、胃袋なども魚種によっては使うことが出来るし、それで通好みの貴重な味に巡り会ったりする。
　年始めから当分は晩酌を控えると自分に約束したのに、美味しい魚など調達できると、その戒律を自ら破ってしまい、今日は許してあげようと妥協してしまう。こんなことでは体重を落とせない。山歩きも息切れしながら着いていくことになる。ダメだな！

「何にする　迷うことなく　ちり鍋に」