山茶花(サザンカ)はお茶だった
季節外れのモチツツジ
「山茶花」との漢字表記は誤用であると思っている。どう読んでもサザンカとは読めない。かっては「茶梅」とか「茶山花」を充てていたらしい。茶山花ならサザンカと読んでも違和感がない。何れも「茶」を冠しているのは茶材として使われていた名残だろう。
サザンカもツバキと同様に扱われていたので固有名を持たなかった。日本に自生するツバキとして注目された頃から、中国名を参考に「山茶花」と言われるようになった。因みに「椿」という漢字も日本で作られた。中国では椿類を「〇〇茶」と呼ぶ風習があり、茶材として使われてきた歴史を感じる。日本では鹿児島、宮崎地方でサザンカの新芽を摘んで製茶しているとのこと。香りが良いので香袋にも用いられていると言う。サザンカ茶を味見してみたいものだ。
ヤブツバキ、ユキツバキ、サザンカの3種が日本固有種として知られている。それらが品種改良されてたくさんのツバキを作り出してきた。サザンカが終わる頃になると椿山を訪れる愛好家が増えてくる。来年度のサークル訪問先にツバキ観察を入れていたかな。
ちなみにサザンカ白花は理想の恋で、赤色は謙遜が花言葉になっている。これからの人生赤色で行きたいものだ。
「山茶花の 絨毯求め 山道へ」