板に付いてきた研ぎ師
毎年出番の「研ぎ師ロク」
流れにはニホンカワトンボとイソヒヨドリの姿も
山本一力の時代小説には温かみがある。今回読んだのは「研ぎ師太吉」で一気に読んでしまった。高田郁の世界に通じる作風だと思っている。もちろん山本一力の方が先輩だから、高田郁が彼の作風を継承しているのかも知れない。直ぐに物語の世界に嵌まってしまう癖は抜けないようだ。裕次郎映画を観たときには、帰り道で裕次郎になっていたのを思い出す。神戸の桟橋で船を舫う構造物に、足をかけてポーズを取ろうとしたが、全く様にならず脚の短さを嘆いたこともあった。
今回の「研ぎ師ロク」は実践済みである。人から頼まれることはないのだが、家では研ぎ師と板長を引き受けている。だんだん上手くなり、切れ味も良くなってきたように思える。とりあえず「切れ味1年」は保証できると看板を上げている。試し切りをしてみたいのでアジの姿造りを作ってみた。まずまずの切れ味である。大トロの切れ端が安価でゲットできたので一緒に頂く。たまりに脂が浮くので大衆魚のアジまでがマグロに変身した。
トンボの姿を見かけるようになってきた。流れがあるのでニホンカワトンボを観ることが出来る。しばらくすればクロカワトンボが花壇のミョウガに羽を休めるために来てくれる。
都会でもよく見かけるようになったイソヒヨドリが、里山にも進出してきた。
「初鰹 捌く準備を しつつ待つ」