＜広島の帝釈峡に来ています＞
　タマムシに引けを取らないぐらいに美しいハンミョウだ。水辺環境が好きなオサムシ科で斑猫と漢字表記される。斑は判るが、何で猫なのかよく判らない。今年は静かに牧野富太郎ブームが巻き起こっているが、漫画家の手塚治虫さんの名前は、好きだったオサムシを拝借したようだ。斑猫の名前の謎を手塚治虫さんならご存知だったかも知れない。
　昔はどこにでもいたので、良く追っかけ回した。そして一歩先を歩くので「道教え」とか「道しるべ」と呼ばれていた。捕虫網で捕まえると鋭い顎で噛まれたものだ。噛むのはハンミョウだけではない。オニヤンマも噛むし、キリギリスも噛む、けっこう痛かった思い出が残っている。青春時代は苦い思い出だが、少年期は痛い思い出ばっかりだった。

「斑猫が　遅れずおいでと　先をゆく」