抗原検査キットと陰性結果

　2～3日前から体調が優れぬとこぼしていた妻だが、咳き込みが酷く熱まであるという。頭をよぎるのは、再び拡がりだしてきたコロナである。あいにく木曜日はかかりつけの診療所の休診日だ。
　降って湧いた主夫業だが、何はともあれコロナの抗原検査キットでの陽性確認は欠かせない。僕が2回目のコロナ罹患を確認できたのも抗原検査キットのお陰である。買い置きがないので、買い物ついでに薬局で購入することにした。「出たきり山姥」と豪語するぐらいの元気印の妻だから、横たわっている姿を見るのは忍びない。帰宅直後、キットで確認したが陽性反応がでなかったのでやれやれである。
　ここ数日は、不要不急の外出は極力控えるべき！との注意喚起が流れるほどの猛暑日が続いている。散歩に出掛けようという気にもならない。「予期せぬ主夫業」と題しているが、決して悲観的には捉えていない。魚をメインにした献立を考えられるし、板長としての腕も発揮できる。小振りの鯛が昨日の目玉だった。塩焼きと刺身用として2尾ゲット。今が旬の「大羽いわし」が目に入る。数日分の買い置き用としてステーキなどの肉類もゲットしておく。食欲が進まない妻のために桃も購入。3度目の挑戦となるテパチェ作り用パイナップルも忘れずに籠に入れる。
　夕飯を待ちきれずに早々と台所に立つ。前もって包丁の研ぎをくれていなかったのが、板長失格だった。切れない包丁で鯛の肩身を刺身にしたり、大羽イワシをぶつ切りにして甘辛煮に仕立てたりした。

「大羽イワシ　金子みすゞに　思い込め」