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飛龍・巖（袴田冤罪事件）
ボクシング評議会の粋な計らい
干支工作も3度目の提供となると、手順など整理されて上手く運べるようになってくる。昨日は所属するひとくらクラブでの恒例の干支工作だった。3家族の一般参加者を交えての干支作りだった。本来なら家族に一つで事足りるが、子どもたちに作らせたい思いがあるので､幼児以外には全員にキットを配り体験して貰う。自然の材料を使って、世界に一つしかない工作が出来ることを伝えたい。完成した作品はそれぞれ見事に仕上がっていた。嬉しそうな子どもの笑顔に､準備で苦労した甲斐が報われる。
午後から地元能勢町で「袴田えん罪事件」で死刑囚から解放された袴田巖のその後を綴るドキュメンタリー映画の上映会があり、是非とも観てみたいと淨るりシアターに駆けつけた。この映画は何時も話題作を上映する十三の第七藝術劇場でロングランされた作品である。主催は能勢町の人権協会等だが、能勢町と教育委員会が後援してくれている。
巖さんが釈放後､姉のひで子さんとの生活を記録したものだが、48年間の獄中生活が如何に人格を蝕んでしまったかを､静かな映像が語りかける。当たり前の自由を取り戻すまでの過程が､観るものの心に衝撃を与える。救われたのは支える姉ひで子さんの楽天性である。ドキュメンタリーを通して、じわーっと権力の恐ろしさに包まれる。決してえん罪を人ごととやり過ごしてはならない。
ままたま山本一力の短編小説「蒼龍」を読み終わったばかりで、青い鳥や自由が近くにあることの素晴しさに、今更ながらに意識した素敵な一日だった。
「極月の 氷も裂けよ 龍と拳」