意外と早い月の登り

　　　　　　　　　　　　　売り物と勝負「勝った！」

　　　　　　　　　　　　　　　　　ビワの花塊

　月に願いを掛けたり、星座占いなどで運気を確かめたりすることはないが、それでも夜空を見上げるのが好きで、折々の天体ショーなどを観られる時には、天体観察に出掛けたものだ。サークルでも宿泊例会の時には必ず星空観察を組み込んでいた。今年も葛城高原の頂上で、沈みゆく夕陽と満天の星に感嘆したのを思い出す。
　年と共に寒い夜空を観察するという気力がだんだん失せてきたように感じる。今年最後の満月観察も、クリスマスや歳末ムードに忙殺されていたので、半ば失念仕掛けていた。仲閒からのラインで知らせて貰い、遅ればせながら満月に近いコールドムーンを確認した。と言うのは満月は午前中に迎えているので、夜には時間遅れの満月という訳である。新月に願いを掛け、満月で成就を確認する満願の日と言うことだが、一年の締め括りに世相と自分を振り返ってみるのも、来年に向けての生き方の指針になるかもしれない。
　道の駅で手作りしめ縄が売られているというので、僕の作品と比較するために覗いてきた。稲穂まで飾り付けたものには脱帽したが、他の作品は似たり寄ったりで、立派なダイダイを使っている分だけが、見劣りしていないと鼻孔を膨らませた。料金は統一されているようで1,400円だった。決して高いものではない良心的な料金設定である。
　我が家のビワが今年もたくさんの蕾と花をつけている。来年は末成り年を覚悟していたが、子どもたちの学校帰りのおやつになりそうだ。

「極月を　丸ごと胸に　月の冴え」