春を思わせるホトケノザ

　　　　　　　　　　　　　セグロセキレイに見送られて

　子どもたちが巣立ってからの我が家の年末年始は、友人たち家族と一緒に泊まり掛けで過ごすと言うのが恒例化していた。現役時代だから会社の保養所を毎年予約して使っていた。そんな仲閒との団欒も高齢化により、最後には我々2人だけになってしまった。定宿にしていた処へは車で行っていたが、積雪などのリスクもあるので、公共交通機関を利用して行ける処に限定して探さなければならない。しかも遠出は大変だから、近場で検索することになる。奈良県や播州辺りなどに宿を探したが、毎年行きたいというほどにはならなかった。
　娘夫婦が企画して、長崎に赴任している息子も呼び寄せて、家族で旅をするパターンも度々あった。そんな娘たちは沖縄に行くらしい。今回は声を掛けてくれなかった。家族全員が教職の仕事をしているので、一番高い時にしか行けない。度々連れて行ってくれるのを望む方が「常識無し」とのそしりを受けかねない。グッドラックを願うだけである。
　仕方が無いので爺婆は、来年の大河ドラマを先取りして「宇治」観光をメインに企画した。ところが最近の観光地はインバウンド需要を当て込んで、ほとんどがベッドと朝食のみというB＆Bスタイルが定着してしまった。年末年始の夕餉に有り付けるかどうか？不安を抱えての出発だ。
　どうぞ皆さんは健やかな新年を迎えられますように。旅先から願っています。

「あれば良い　年のけじめに　晦日蕎麦」