ど根性ケヤキ
フクジュソウとヒメリュウキンカ
ヒメオドリコソウ
能勢には「野間の大ケヤキ」という樹齢1000年とも言われているケヤキの巨木があり、国の天然記念物に指定されている。古くから農作物の出来不出来を、春の芽吹きで判断していたようである。樹木の立派さは言うに及ばず、アオバズクやフクロウの営巣でも知られていて、巣立ちの季節にはバーダーのカメラが並ぶのでも有名である。
ケヤキは涼しい処を好むようで、標高200~500mに位置する能勢は絶好の生育環境に恵まれているのだろう。天然記念物の大ケヤキには及ばないものの、樹齢何百年というケヤキを山の麓で見掛けることが出来る。家から30分ほど歩いたところにある地蔵尊を祀るお寺の境内に、落雷に遭ったのだろうケヤキが今も健在である。中は空洞になりお地蔵さんが祀られている。その上で更新枝が台場クヌギのような形で成長している。僕が名付け親で「ど根性ケヤキ」として見守っている。見守られているといった方が正しいだろう。根元にはフクジュソウまで顔を出してくれるので、時々訪れることにしている。
フクジュソウには及ばないが、輝きでは引けを取らないヒメリュウキンカが陽気に誘われてたくさん花を咲かせてきた。その横でヒメオドリコソウも負けずに「姫」を競い合っている。「元祖女性は太陽だった」という平塚らいてうの言葉が頭をよぎる。殿方より姫君に部があるように感じさせる昨今である。
「芽吹き待つ 欅の千手 天を注し」