悪しき実(シキミ)
八角に似たシキミの実
カラタチの花と実
トゲトゲのオニバス
長居植物園で観察対象になった植物は何種類もあったが、メンバーが先生役を引き受けて解説してくれた一つにシキミがある。実の形が中華料理に使われる「八角」に似ているので、猛毒のシキミの実を間違って使ったという話はよく知られてる。その八角がトウシキミという名前だから、余計に間違いの素となっている。社寺や墓地に植えられている謂われや、和名のシキミが「悪しき実」から転訛したことなどを紹介してくれる。
センダンのところでは “栴檀は双葉より芳し” のセンダンとは全く別物ですよと説明され、刑場跡などに植栽されている生々しくおぞましい歴史も紹介してもらう。メタセコイヤとラクウショウの見分け方、アオギリの実を落とすべく木切れを投擲するなど、観察中はシニアであることを忘れて子どもになっておられる。
園内の池ではハスが繁茂して夏場を楽しませてくれたが、数年前の豪雨の時に泥を被り枯らせてしまった。その後の復旧を期待していたが、全て刈り取ってしまいスイレン池にしてしまった。その代わりとして今年から天然記念物のオニバスが植栽された。国の天然記念物として保護されているので移動は出来ないはずだが、研究目的ということで許されたのか。もしかしたら栽培している中国から移入させたのかも知れない。蕾を見付けたがスレンと同じように未の刻(午後2時頃)に開花するのだろうか。
「9月には 民は喪に伏せ 悪しき実に」